G.MAHLER

ご存じの通り1860年に生まれ、1911年に死んだ、まことに偏屈で嫉妬深く小心でありながら傲慢な──この辺は、ケン・ラッセルの映画『マーラー』で上手く表現されてますね──指揮者にして作曲家であります。
僕は別に彼の専門家でも何でもなく、単なる一ファンですが、それは音楽が好きということもあるけれども、こーゆー彼の性格がなんとなく自分としては気になるところがある訳です。困った。

ちなみに、僕が好きなのは、交響曲1番、2番、5番、6番、9番、10番というところですが、メンゲンベルクの指揮になる4番も捨てがたいところです。このメンゲンベルクの指揮については、音楽学者の渡辺裕さんが筑摩ブックスから出ている『文化史のなかのマーラー』に詳細な分析がありますが、要するに思い入れたっぷりの演奏です。
渡辺さんが同じ本で指摘されていますが、バーンスタインも似たような指揮をしています。実際、僕は実はバーンスタインの2度目の録音(グラモフォンから出ているヤツね)の6番の冒頭の勢い余ってつんのめるような指揮がサイコーに好きだったりします。これを聴いたことがなくて、マーラーに興味のある方はぜひお聴き下さい。

それはそれとして、昨日、1月14日に前から気になっていたブーレーズがウィーンフィルを指揮して演奏したマーラーの6番を中古CDで見つけました。やっぱり、というかなんというか、ブーレーズの指揮は、バーンスタインなんかと違ってキビキビとした演奏で、そういう意味では僕にはちょっと物足りない感じでした。ただ、同じブーレーズの7番は、そのキビキビした感じがリズミカルでいいですね。と、今、聴きながら書いている訳ですが。


と、以上が2年前の記述。今も基本的にはあまり変わらないけど、その後、シェルヘンのマーラー6番がなかなか面白いことを発見。ブーレーズのものは、9番あたりはけっこういいですね。
お後がよろしいようで