親指ハーフポジション(ハイポジション)

 皆さん今日は、これまでずいぶん長く親指基本ポジションに重点を置いて、勉強を進めて参りましたが左手(クローズ、長3度、4度、増4度、5度ポジション)は、美しく、自然な形で音程を取れるようになったでしょうか?

 今回より親指ハーフポジションから、親指第7ポジションそして最後のハーモニックス主要ポジション(親指第7延長ポジション)まで、順次、進めることにします。

 ここまでのポジションを習得すれば、もう恐いもの無しです。音域上の問題だけのことを言えば、どんな曲だって弾けてしまう訳です。

 この親指ポジションで最も注意して欲しいことは、これまでのネックポジションとまったく同じように、指板上にポジションネームを付けて、頭の中で合理的に整理して音程をとることです。

親指ハーフポジション

 親指基本ポジションの親指G(ト音)が半音上がりGis(嬰ト音)にある時、親指ハーフポジションと名付けます

ここでは、3つのポジション(クローズ、3度、4度)に区別して考えます。

 クローズ・ポジションでは、G,D,A線を、3度ポジションでは、G,D線、4度ポジションでは、D線と組み合わせながらG線のみを用います。(楽譜1掲載)

親指第1ポジション

親指がG線上のA(イ音)に上がってきたこの親指第1ポジションからは、クローズ、3度、4度ポジションでG,D線のみを用います。(楽譜2掲載)

親指第2ポジション

 親指が、G線上のB(変ロ音)に上がってきたときに親指第2ポジションになります。基本的には、左手の形は、前ポジションと変わりません。(楽譜3掲載)

親指第2ハイ・ポジション

 親指が、同じくH(ロ音)に上がれば、親指第2ハイ・ポジションです。このポジションあたりから徐々に、音程をとるための指と指の間隔が狭くなるので、増4度や、5度ポジションを使うことが出来ます。(楽譜4掲載)

今までのポジションを実際に次の楽譜で練習に使ってみましょう(楽譜5掲載)

 如何でしたか?この親指ポジションは、オーケストラ作品で、近代以前の曲には、あまり使われませんが、コントラバスのために書かれた古典から現代の協奏曲、ソナタ、小品曲を弾くためには、不可欠で重要なポジションです。

 先にも述べたように、頭の中でしっかりポジションを整理して、何度も正しい音程がとれるまで練習を重ねて下さい。

では、ごきげんようさようなら。次回は、親指第3ポジションからです。

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