コントラバス四重奏に挑戦

 みなさん今日は、お元気ですか?夏休みはいかがお過ごしでしたでしょうか?

 オーケストラやブラスにかかわっている学生は、夏合宿や強化練習、コンクール、本番と何かと忙しい日々を送られたことでしょう。しかし、分奏(パート練習)で、他のパートに比べて、時間を持て余すのがコントラバスです。このような時間を利用して、みんなでコントラバス・アンサンブルを楽しむことが出来ればな・・・・と思いませんでしたか?

 思い立ったが吉日、今月はコントラバス四重奏曲を取り上げましょう。

 コントラバス四重奏曲なんてものは、一般の人にはなじみが薄いと思いますが、けっこうオリジナルからアレンジものまで、沢山楽譜としても出版されています。

 今回はコントラバスで作り出す美しい独特のハーモニーを楽しんでみましょう。

 始める前に、4人でまずチューニングをします。チューナーを使ってもいいですから、それぞれ4本とも完璧に合わせて下さい。確認のために、全員で、1番線から順番に開放弦で音程を聞き合ってみましょう。各弦とも、4本の楽器の響きが一つになり、うなりが無くなればOK です。

 さて、4人集まれば、だれが何番を弾くかも、決めなくてはなりませんね、この、パートを決めるとき、一番に考えることは適材適所です。これは、なかなか難しい問題でもあります。

1番は、ハイトーンが得意で、歌心を上手く表現でき、責任感のある人(自己主張型)

2番は、ハーモニーの音程をしっかりとれ、回りの状況判断がきる人(協調性型) 

3番は、2番と同じで、しかも燻銀のような渋い味のある人(協調性型)

4番は、テンポ感がしっかりしていて、最も低音が力強く安定感のある人(自己主張型)

以上、だいたいの目安として書いてみましたが、ジャンケンで決めてもかまいません。

 では、今回掲載した、シューベルトの弦楽四重奏曲「死と乙女」の有名なメロディーとモーツアルトの美しいハーモニー「アヴェ・ヴェルム・コルプス」に挑戦してみましょう。

この様なハーモニーを聞かせる曲をより美しく演奏する為には、以下のことに気を付けます。

まずは、完璧なチューニング。全員が和音でとらえる音程の響きを作ること。クレッシェンド・ディミヌエンドを積極的に仕掛けること。そして、レンジの広いダイナミクスを揃えることです。

 クレッシェンド・ディミヌエンド、ダイナミックスを全員で揃えるには、弓の根本側か先側かと言う弾き始める場所=(発音)、全弓とか半弓とかの弓を使う量=(スピード)、指板よりか駒よりかと言う弓を置く場所=(圧力)など、音楽的表現手段を揃えることが重要になってきます。 

 音程をとる左手は、個人練習を前もって、こっそりやっておくしかないですね!

是非、楽しい仲間で、気持ちを一つにして、練習を重ね、より仲良くなってもらいたいものです。 ではまた来月まで、ごきげんようさようなら。

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