ボッテシーニ

イントロダクションとガボット

ストリング5月号原稿イントロダクション

 皆さん今日は、お元気でしょうか?

 先月に少しお知らせしましたが、4月4日〜22日まで、ヨーロッパへ、コントラバス・リサイタル演奏旅行をしてきます。

 4/3に加古川で阪神大震災のチャリティー公演をして 4日、大阪伊丹空港から成田国際空港、5日に成田から全日空直行便でウイーンに入り、10日にウイーン・コンチェルトハウスのシューベルトザール、13日にベルリンのバールハウス、16.17.18日と続けてブルガリア各地で公演します。

 公演プログラムの前半は、チェロの秋津氏に賛助出演して頂いて、Duo Bows(坊主二重奏団)がロッシーニを中心にチェロ・バスの作品のデュオを、後半は、ノーマン・シェトラー氏(ウイーン)とパンチョ・ウラディゲーロフ氏(ベルリン・ブルガリア)のピアノ伴奏でボッテシーニの小品を中心に、コントラバスの独奏です。

 今、困っていることは、まだ十分に練習が出来ていないことと、どうやって、あのでかいコントラバスを無事に飛行機を乗り継ぎながら運ぶかです。当初、航空券を楽器用に余分に買って機内にコントラバスを持ち込む予定でしたが、ヨーロッパ国内線の飛行機が小さい為持ち込めず、結局、ハードケースにソフトケースに入れた楽器を入れて、トランクと一緒に預けることになったのです。

 飛行機の中で手元にない楽器が、温度差や、離着陸、エアポケット等の障害で壊れないかと、出発前からとても心配なのです。こんな国際線での楽器と長旅するとき、フルートやヴァイオリンだったら良かったのにと思うコントラバス奏者は私だけではないでしょう。

 前置きがずいぶん長くなりましたが、今回は、ヨーロッパ公演のプログラムにも入れている、ボッテシーニのイントロダクションとガボットを取り上げてレッスンしましょう。

 ボッテシーニはヴェルディーのオペラ「アイーダ」の初演指揮をしたことで有名ですが、我々バス弾きにとって最も尊敬に値する人物で、素晴らしいコントラバス独奏曲を沢山残してくれたことに感謝感激雨霰な訳です。

 恐らくこのイントロの部分とガボットは、別々に作曲されたものだと思います。しかし、続けて演奏すると、実にしっくりとくるのです。イタリアっぽい、粋な感じに弾きこなすには、かなりな時間と、音楽的センスが要求されますよ、覚悟して下さい。

 では、今回は、イントロダクションを譜面上のフィンガリングで譜読みを初めて下さい。前に勉強した第7延長主要ポジション(ハーモニクス・ポジション)を酷使して粋に仕上げましょう。両手がスムーズに動くようになるまで練習してみましょう。

次回は、イントロの運指がスムーズに動くようになったとして、後半のガボットに入りたく思います。では、ごきげんよう、さようなら。

 今月は、東欧から貴方の練習の成果が上がるように祈ってます。

コントラバスの楽しみへ、もどる