2劇通信・幕の内タケ第8号 1997年(平成9年)10月20日
「冬乃もみじさん」再び!
さて今回、典子役をお願いすることになった冬乃もみじさん。立身出世劇場の看板女優で、言わずもがなの美人です。さっそく、中山がインタビューしました。
冬乃 いきなり、そんな・・・。実は。
−わかりました、85・58・90ですね。得意なんです目測が。いやはやスラリとした長身に、すばらしい。視覚で満足したところで、本題に。二度目ですよね、客演いただくのは?たしか前は・・・、伝導犬ヨタ。
冬乃 デビューしたての頃ですね。まだまだって感じで。
−いや、当時から輝いてましたよ、ホント。共演してて、その立ち姿もよく通る声も、女優が立つというのはこういう人のことなんだ、と思いましたもの。
冬乃 もう、お上手なんだから。
−いえいえ、コチトラ大根ですよ。ところで、これまで立身出世劇場では、真ん中の役が多いわけですが、飽きたりしませんか?
冬乃 それはありませんね。
−これは座長の阿部がよく言うことなんですが、ウチの芝居はやり放題だと。やる気になれば、パンツ一丁で舞台を走り回ることもできます。いかがです。
冬乃 遠慮しときます。 それに今回の典子役は結構まじめじゃないですか。
−まあ、そんなふうに書いてありますが、基本的に四夜原は役者の個性を引き出そうと、アテ書きにこだわる本書きです。きっと、もみじさんに合わせて、喜んで手を加えますよ。
冬乃 そ、そうなんですか。じゃあ、登場のシーンなんかどうかしら。
−お、いいですね。私もそのシーン出ています。典子は和服で、傘さしてますよね。
冬乃 シズシズと出て来るのもいいですが、ここはひとつ変わった登場がしたいですね。
−そうですね、フーテンは和太鼓なんか叩きましょう。ドンドコって。
冬乃 あ、それいい。でもって、肩からイレズミなんかが覗いたりしたら、いいですねえ。
−へっ、着物の下はサラシ巻くんですか!
冬乃 四夜原さんにお願いしちゃおうかしら。
−・・・・・・。
冬乃 あら、どうかしました。中山さん、顔真っ赤ですよ。
−いや、視覚と想像で、少し。(正視できないでいる)ぼ僕初日が楽しみです。
冬乃 ホント楽しみ。さっ、役作り、役作り。ね、がんばってけい古しましょ!
美と役者魂の共存。願えば叶うってものじゃないゆえ、もみじさんは稀な女優です。なお、来春には話題作「SWAP」(スワップ)の再演が控えているとのこと。こちらの方もお見逃しなく。