[2-Geki]  2劇通信・幕の内タケ第18号 2003年(平成15年)5月5日

   弐劇百葉箱


 劇団の知られざる世界を、知らない方にもわかりやすく劇団員が語る リレーコラムも第四回。 今回は「2劇の宴会」について、小道具担当、桂久美子が語ります。 なぜ彼女が語り手として選ばれたかというと、 この人が若手の中でも随一の「食いしん坊万歳!」として知られるからで・・・ 後はご本人にお任せしましょうか。どうぞ。

 はじめまして。滑落巫女と変換されっぱなしの、桂久美子(十九)と申します。 さて、今回のお題は「2劇の宴会」です。 他ならぬこのテーマの今回、私に原稿の依頼が来たことに対し、無視することのできない因縁、 もしくは編集者の意図を感じつつ、筆を取らせていただきます。

 弱肉強食−2劇の宴会を語るうえで、この言葉は欠かせません。 階級意識から来る畏縮、先輩に対する遠慮なんてものはなく、 ただ食べたい人が食べたい皿に食べたいだけ手を伸ばす。 そんな風景があちこちで見られます。
つまり、2劇の宴会を支配しているのはヒエラルキーではなく、単に食欲なのです。 当然、誰であってもぼやぼやしてると食事にありつけません。 ほんまです。 ほんまもんの弱肉強食です。

 しかし、われわれは単なる動物とは異なるのです。 「この人数やったら一皿5人。一皿にのったコロッケは2つ。 これでコロッケ半分食べるんは、さすがににひどいと思われるやろか」 時にこんなことを考え、遠慮の2文字を思いついてしまいます。
さて、ここからは頭脳戦。
どれだけ他人の批判を浴びずに多くを食べられるか、ということが焦点になってきます。 楽しくおしゃべりしながらも、さりげなく皿に手を伸ばすことを忘れてはなりません。 よくばって取ろうとするのではなく、少量ずつ何回にも渡って取ることが、 成功へのカギです。
また、座る位置に左右される方法ですが、皿と皿の間にいると、 どちらの皿からも取ることができ、しかも周囲の人になかなか悟られません。 これはかなりおすすめの方法。

 お名残惜しいですが、そろそろ2劇宴会講座も終了の時間が近づいてまいりました。 色々書いてきましたが、要は食欲です。 それさえあれば、本当に何とかなってしまいます。 それでは、あなたが2劇の宴会を生き抜けることを祈りつつ。 お相手は桂久美子でした。 さようなら。


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