トモユキは大学進学のために一人暮らしを始める。
彼が住むことになった部屋は
トイレが真ん中にあるという奇妙な部屋だが
その代わり三食付きで部屋代はタダだという。
喜ぶトモユキ。
しかし何故か身の回りにいる人々との会話は食い違うばかり。
それもそのはず、彼がいる下宿とは刑務所だったのだ。
自分は大学生だと思いこむことで服役生活をやり過ごそうとしている、
と担当弁護士の安田にうちあけるトモユキ。
そんなトモユキには同居人がいた。
過去の記憶のない男、きよしである。
罪の意識も自分が誰かという記憶も戸籍さえもないきよしに
検事のマキノも安田も翻弄されるばかり。
ついに業を煮やしたマキノは
何が何でもきよしを誰かと結婚させて戸籍を作る!と宣言する。
そこへ偶然、
トモユキが飛ばした紙飛行機の手紙を手に、むつみが現れた・・・
かくしてトモユキたちを中心に、
食べ物の匂いに惹かれてやってきたフーテンたちや
刑務所所長をも巻き込んで、
きよしとむつみの結婚大作戦は始まる。
きよしに対して複雑な感情を抱くむつみ、
突然現れたむつみにうろたえるきよし、
そして誰かの代わりに罪をかぶっているらしいトモユキ。
三人三様の気持ちを押し流すように、二人の結婚式は始まる。
そんな中、きよしの裁判の判決が届く。
果たしてきよしとむつみは結婚できるのか、
きよしに下った刑は執行されるのか、
そしてきよしを兄ちゃんと呼ぶトモユキの真意は・・・
全ての謎が解き明かされたとき、
きよしとむつみに待っていた運命とは・・・