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[フーテンの灯(ともしび)]
見どころ


 「フーテンの灯」は、1994年に上演した作品である。 ここ数年の2劇の活動を方向づけた代表作であり、 「20周年にあたり何かモニュメンタルな作品を」という考えから再演を決定した。

 本作品は、「崩壊した地下鉄駅でのサバイバル」というエンターテインメント 性の高い状況を舞台に、「人と人との距離」について考えるものである。 現実と幻覚の区別がつかなくなり、 自分がはたして正気なのかどうかも分からなくなるような深い闇の中、 必死に社会生活を守ろうとする人間たち。 しかし、状況の変化と共に彼らの関係も刻々と変化していく。 そうした人々の姿を通じて、 はたして人は他者との関係をどうやって決めているのか、 そして人間にとって本当に快適な距離とはどれくらいなのかという 問題を考えていく。
 物語は全編を通じシニカルな雰囲気で包まれており、 いろいろと考えさせられるところもあるが、 随所に笑いの要素も含まれており、 気楽に楽しむことのできる作品である。

 通常の2劇役者陣に加え、 立身出世劇場の看板女優である冬乃もみじを客演として迎える。 確かな技術と不思議な存在感をもつ彼女の参加により、 これまで以上に上質な舞台が期待できる。 また、約10年前、チャーミングな芝居で 人気を集めていた上野泰弘が舞台に復帰するのも目玉の一つである。

 今回は、大がかりな可動舞台ではなく、 地下鉄駅をモチーフとしたシンプルな舞台でのぞむ。 饒舌に自らの存在を主張する舞台よりも、 ウィングフィールドという親密性の高い空間において役者一人一人の 魅力をより鮮明に打ち出す舞台を創りあげる。

ごあいさつあらすじCast&Staff



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