[SLOGO]     あらすじ

「流された -OVERFLOW-」



物語

 幸せ一杯の新婚旅行の途中、ちょっとした手違いで 漂流者となってしまったカップルは、 直径100メートル程の小さな島にたどりつく。

 一見、無人島のように思えた島だが、実は幾人かの人間が住んでいた。 彼らはみな別々の経路、別々の時代に流されてきた漂流者もしくはその末裔で、 狭い中を片寄せあいながら1つの社会を築いて生活しているのであった。

 1897年(日本郵船が台湾航路を開いた年)の漂流から数えて 3代目の郵便屋が島のコミュニケーションを司り、1877年(西南戦争) の漂流から数えて4代目の軍人が島の平和を守っている。 最も伝統のある漂流者は、1787年(天明7年:寛政の改革)に 流れ着いた巫女の7代目の子孫で、最も新しい漂流者は、 3カ月前に流されてきた女子大生グループである。

 様々な時代の文化、制度、価値観が混在し、 島の社会はガラパゴス的に独自の進化を遂げていた。 憲法ともいうべき最大のルールは、“古いほど偉い”。 10年前に流れついたサラリーマンは、 まるでホームレスのように扱われ、女子大生たちにいたっては、 島の景観を良くするための「木」の役をさせられている。

 島の社会は旧島民と新島民の2つのグループからなっており、 基本的に歴史の古い旧島民たちが主導権を握っている。 新島民たちは旧島民たちから虐げられる立場にあって、 例えば、商社マン2人組はまるでホームレスのように扱われ、 女子大生たちにいたっては 島の景観を良くするための「木」の役をさせられている。 旧島民たちがつくりあげた社会は、 様々な時代の文化、制度、価値観が混ざり合い、 ガラパゴス的に進化している。 新島民たちは、 そんな彼らの社会に取り込まれることを恐れ低い地位に甘んじているが、 そうしながらも虎視眈々と一発逆転をねらっている。

 新婚カップルの漂着は、島の人々にとって一つの事件であった。 旧島民達は、2人の持ち込んだ「ケッコン」という概念を理解することができず、 島を救う偉大な能力であると勘違いしてしまう。 一方、新島民たちは、そんな彼らを見て 「ケッコン」を使い旧島民を罠にはめようと考える。 2人の出現は、両陣営の戦いの火ぶたを切ってしまったのだ。 ささいなことからケンカ分かれしてしまった2人も 両陣営のリーダーとして争うことになり、 満月の夜に行われるホルモンの祭りを頂点に島民たちの緊張は高まっていく。



ごあいさつCast&Staff



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