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第8回口頭弁論 須田大春市民専門家会議事務局長の証人尋問


 第8回控訴審法廷が7月8日に開かれ、須田大春市民専門家会議事務局長の証人尋問が行われました。同証人の尋問は第1審原告側(住民側)が採用を主張し、実現したものです。この種行政訴訟事件の控訴審で採用され、実体審理が行われるのは珍しいとのことです。
 須田事務局長の証人尋問での証言はよどみなく明快そのもの。小田急の連続立体交差化事業を環7・環8の既設部分を前提条件にした高架・地下比較の不合理性や複々線化をともなう連続立体事業の一体性と行政がこれを切り分けて主張することの矛盾を見事に立証しました。
 第1審被告(国側)は、実体論に踏み込んだ反対尋問を一切することが出来ませんでした。
 須田事務局長の専攻が精密工学であることから、土木の専門家でないことを印象づけようとしましたが、インターディシプリン(学際的)な研究と技術開発に携わってきた須田先生の経歴の前には刃が立たなかったようです。

 須田先生は日産在籍中の精密工学分野での実績のみならず、ロボット工学やシステムエンジニアリングの最先端技術を開発してき技術者である上に、高速道路の設計などには欠かせないクロサイド曲線研究の第一人者であり、とりわけねじれシールドトンネル技術に応用できる立体的クロサイド曲線研究の最先端に立っているという事実の前に、国側代理人は色あせた専門性の主張を一くさり述べ、30分の反対尋問の時間を10分そこそこで切り上げざるを得ないという失態を演じました。

 須田証言の詳細については後日、証言録取書が裁判所でつくられますが、今回は予め陳述書(須田大春陳述書)が提出されており、これを読んでいただければ、須田先生の主張の全容がわかります。
 なお、この陳述書は、1審藤山判決の見事な解説書ともなっておりますので是非お読みください。
 



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