サンペドロ体験レポート
2000年7月7日夜
台風3号が近づき大雨が降る中を家路に着く。明日は久しぶりに出かけようと思っていたのに、外に出られないと思うと少し気が滅入る。ふと、先日、サンペドロ・サボテンのジュースを入手したことを思い出した。どうせ外に出られないならこれをやろうと決心し、途中でコンビニにより飲み物や食べ物を買い込む。やっている最中に台風で避難しなければならなくなったらどうしようなどと思いつつも、一度やる気になったらもう止まらない。
2000年7月8日
12時頃起きる。恐る恐る窓を開けて外を見ると少し風があるだけで雨すら降っていない。ちょっと拍子抜けだが、それでも予定を変更するつもりはない。
部屋を片付け、食事の下ごしらえをして、準備完了。朝食(昼食)は抜いた。
14:40
サンペドロ・ジュース約30ccを飲む。友人から教わったようにストローで一気に飲んだ。飲み物系は苦手なのだが、思っていたより楽に飲めた。アヤワスカほど濃厚ではなく、さっぱりしている感じ。でも、やっぱり後味は悪い。ちょっと酸味のある苦い味が口の中に広がる。続けてアイスティーを飲んで苦味を消す。
15:00
立って歩いていると少し気持ち悪くなりそうな感じがする。単なる思い込みかも。
15:10
少し眠くなってくる。
15:15
お腹がグルグルと鳴りだす。下痢がくるのではないかと不安になるが大丈夫だった。
15:20
目が重くなってくる。
15:25
だるさが消えて少しだけムズムズ感がしてくる。
突然、気持ち悪くなる。酸っぱい唾液が出てくる。がまんできなくなったら吐いてしまおうと覚悟するが、2分くらいで治まった。
15:35
頭はクリアなまま。あまり効いていないようだ。体が少しだるいだけ。
15:40
寒くなってきたので、毛布に包まる。
目を開けているのがつらくなる。目が重いのではない。目を空けていると脳が疲れるのだ。普段は気づかないが、目を開けているだけで脳の中で相当量の情報処理が行われているのだろう。目を閉じることにより、その分を他の能力に向けられるのではないか。そんなことを思いつつ、目を閉じて、しばらく寝ているような夢ごこちの感覚に浸る。
16:00
視覚に微妙な変化が現れる。ただし、気をつけないと気づかないくらいのわずかな歪み。起きているのか寝ているのか解らないような、まどろんだ感じが続く。そのまま寝入ってしまいそう。
16:20
なんとなく落ち着かなくなってくる。ようやく効いてきたかも。飲みはじめてからなんと1時間40分も経っている。どこからがドラッグの効果で、どこまでが普段でも意識すれば感じられる範囲なのか、その境目がよく解らなくなってくる。
ジワジワと効いてくる大麻や一気に持っていかれるキノコなどとは違い、さりげなく忍び寄ってきて気づかないうちにあっちの世界に連れていかれるような効き方だ。友人たちが霊的なドラッグだと言っていたが、このような効き方にも関係しているのかも知れない。
16:30
ものが二重に見えるようになってきた。
ドラッグの力で効く方向に引っ張って行くというよりは、意識や知覚を効く方向に導くといった感じ。それに気づいて身を任せられるようになるのに2時間近くもかかっただけなのかも知れない。
16:50
トイレに行くために立って歩くと少しふらふらする。手も震えている。
17:35
そろそろピークは過ぎたような気がする。……
意識に変化はあったが、割とクリアな状態が続き、キノコやLSDの時とは違い、ものごとを論理立てて考えることもできた(と思う)。もちろん量にも依存するだろう。今回はサイコリティック量だったような気がする。もう少し量が多くても良かった。
最終的に眠りについたのは午前3時過ぎだった。
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