2002.8.3NHK囲碁将棋ジャーナル 

棋聖戦第5局 加藤一二三九段解説をめぐり

ヒフミンの贈り物-勝負の彼岸


マシュダ談話

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投稿者:マシュダ一家 ハ02/08/03 Sat 21:39:58

NHK囲碁将棋ジャーナル 本日の加藤一二三九段解説考察
「棋聖戦第5局の解説で加藤先生、61手目56歩以後の後手勝ち変化をバラしていますが」
「たまらんな。死者にむち打つ気かね」
「62手以後75桂-97銀-95歩にて後手勝ちの変化ですが、加藤先生はいつもの郷田さんならこれは発見できたはずと」
「ゴーダ病と何度も言っとるのに。ヒフミンは遠慮を知らんから。それ郷田が聞いたら立ち直れんよ」(ヒフミンの愛称いわれはこちら)
「佐藤王将もそれを知っていてわざと56歩を指したと?」
「康光は郷田があの精神状態で絶対に95歩など指せないはずと確信しておるの」「それで56歩の大見得きったと?」
「でなきゃ56歩などやらんで攻めつぶす」
「なんであそこまで追及したんでしょうか?」
「本譜の手順で70手目に87歩の叩きで後手勝ちなどと誰かがアホなこと言っておったの耳にしたんじゃろ。そりゃ当然97玉と逃げて後手が金取ってる間に後手玉に必死がかかる」
「事実の総ては残酷ですね」
「全国放送でそこまで言われたらゴーダは再起不能」
「加藤先生怖すぎます」
「ヒフミンは郷田が自分と似ておると言っておったね」
「指す手が決まっているのに大長考するのがそっくりで親近感を覚えるそうです」
「なんでゴーダは予定の52手目76歩を叩くのに50分も考えたと思う?」
「加藤先生は自分もそうだと言いながらその本当の理由を述べませんでした」
「理由を知りたい?」
「是非」
「その理由は未来の鑑賞者のため」
「はあ?」
「彼らは棋譜の美を追及する耽美主義者でありながら人間の限界を知悉しとる。ところが時間切迫によるミスを未来の鑑賞者は大目にみるはずなんじゃね。逆に読み尽くしたはずの手が悪手だったら末代までの恥となる」
「それで当然の一手に大長考すると?」
「52手目76歩は郷田が変化最終の最善手までわかっておったら迷わず打つ歩。しかし負けると結論がでれば、この最後の一歩は受けに使うしかない。ところがそれはすぐに負けはないが一目勝ちもない変化。だからプロ棋士なら最終の最善手が不明でも打つしかない歩。勝負の彼岸を越えた求道者として、そこを長考することに意義がある」
「意義?」
「少なくとも人間の限界まで追及した姿勢が時間として残る」
「プロ棋士としては無意味な行為ですか?」
「商業将棋には理解されない。だから彼らはその長考の理由を述べない」
「加藤先生、困ったものですねー」
「ゴーダ応援したくなったがな」