マシュダ一家
2006.06.03名人戦第5局その後
一歩価三態 或いは二香二歩で4点思考は可能か

名人戦第5局その後 1歩の価値三態 No: 590 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  06/06/04 Sun 04:29:03

行方がダメ棋士となった理由が囲碁将棋ジャーナル名人戦第5局解説でよく判る。イチヨのナメちゃんが竜王戦6組で優勝し二十歳で羽生と竜王戦挑戦者決定戦三番勝負を行なったのが1994年。今日のナマケタは「当時誰にも負ける気がしなかった」と平然と述べている。12年経てもコレだからダメ棋士のマンマ。先崎並であろう。
こんな棋士が名人戦第5局の解説をできるワケない。
例の23角が唯一の森内の勝機と言っている時点で終わっている。
まだ中村の方が感覚がまとも。
谷川は「即詰みを読み切るまで勝ちかどうか分からない」と局後述べている。それは103手め34桂の局面までのこと。森内は68手め32飛で難しくなったがダメっぽいとサジ投げた。その理由は簡単。
この将棋は1歩をめぐる戦い。谷川が45手め24歩と1歩損した所から終盤の構成が始まる。勝負は48手めと49手めの交換。
当家が「格の違いを楽しむ」と述べた地点。森内は22分で43銀を決断。結果56分の長考で50手め35歩で1歩渡すハメに。谷川は渾身の37桂を指すのに11分。ひとめの局面。
谷川は今でも筋の見え方は渡辺明以上。だから封じ手も25歩。35歩には46馬。実況&分析通り37桂や34桂ともどもどれも当家もひとめの手。なんでこんな筋が我々に簡単に見えたのか?
1歩の価値に対する執着に起因する。

当家は1歩の価値をこう考える。
0=打ち歩詰め禁止がなければ先手必勝。
1=歩損がなければ千日手。
2=先手は1歩損で打開。
3=2歩損では先手負け。

0は羽生も早い時機に述べているがそれは将棋史で当然のこと。だから打ち歩詰め禁止になった。
将棋とは1歩をめぐって全てが決まる。
それを象徴しているのが本譜なら105手めの局面。54玉と逃げたいが最後の1歩で55歩と打たれやはり即詰み。
連盟棋士間の感想戦は69手めから102手めになる。91手めまでは彼等はこう指すモノと思っているので実際は91-102手め。森内は歩切れの谷川に歩を渡さないことだけに腐心。70手め77桂成を24分で決行後78手め23分で決断した23銀打ちまでの間森内には76歩を打つことができなかった。これを一回打っておくと76同金が打ち歩詰め回避の詰めろ逃れの詰めろ。

先手:76同金が詰めろ逃れの詰めろ
後手:どこかで打つ76歩
▲7六歩 ▽3四歩 ▲6六歩 ▽5四歩 ▲6八銀 ▽6二銀
▲5六歩 ▽5二金右 ▲4八銀 ▽3二銀 ▲5八金右 ▽4二玉
▲2六歩 ▽4四歩 ▲7七銀 ▽3三銀 ▲7九角 ▽3二玉
▲6八玉 ▽3一角 ▲7八玉 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽7二飛
▲6七金 ▽7五歩 ▲同 歩 ▽同 角 ▲4六角 ▽6四角
▲5七銀 ▽2二玉 ▲2五歩 ▽5三銀 ▲8八玉 ▽4二銀右
▲6四角 ▽同 歩 ▲7三歩 ▽同 桂 ▲8一角 ▽6二飛
▲5四角成 ▽6三金 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲5五馬 ▽4三銀
▲3七桂 ▽3五歩 ▲4六馬 ▽3六歩 ▲同 馬 ▽5四角
▲同 馬 ▽同 金 ▲5五歩 ▽5三金 ▲2五歩 ▽同 歩
▲7四角 ▽6三金 ▲8三角成 ▽2四銀 ▲7四歩 ▽8五桂
▲7三歩成 ▽3二飛 ▲3五歩 ▽7七桂成 ▲同 金 ▽5三金
▲7四馬 ▽5二金上 ▲5四歩 ▽同 銀 ▲4六銀 ▽2三銀
▲3四桂 ▽同 銀 ▲同 歩 ▽同 飛 ▲5六馬 ▽4五桂
▲同 桂 ▽同 銀 ▲同 銀 ▽3九飛成 ▲3四銀 ▽2八龍
▲7八金上 ▽3一玉 ▲2三銀不成▽7六歩 ▲同 金 ▽8四桂
▲4三桂 ▽4二玉 ▲3一銀 ▽4三玉 ▲3四銀打 ▽5四玉
▲6五馬 ▽同 歩 ▲同 金 ▽投了
105手で先手の勝ち

88手め45同歩は同馬39飛成23銀31玉43桂以下逃げても同金でも58飛が詰めろまたは王手で69龍の瞬間詰む。王手しても最後の1歩で58歩。
森内は92手め31玉に42分費やしたが98手め38飛はノータイム。38飛打てば102手めは33同龍で即詰み回避しそうなものだが31銀同玉22銀同龍同銀同玉34桂31玉23歩で受けナシ。31銀に43玉は34銀打ち。
103手め33馬だけは逆転される。時間なくても谷川が間違うはずない。1分あれば十分。ましてや18分最後に残っては楽勝。
結局76歩同金が詰めろ逃れの詰めろでは98手め38飛が最後の問題。98手め58飛なら本譜同様の手順には106手め54玉と逃げることができる。
以下55歩同玉46馬54玉に先手玉の詰めろを外す28馬同飛。113手め41銀に詰めろを掛けると55銀捨て同玉に46角の詰めろ逃れの王手龍。そこで点数確認して持将棋を考えながら55歩には首出さずに同飛成。41銀で角取れば58龍と入って再度76桂の詰めろ。111手め76角の詰めろ逃れの王手には65桂打ちの詰めろ逃れの詰めろ。同桂58龍57飛同龍同馬に59飛の詰めろ馬取りには55銀同飛56飛45玉37桂で駒も一切残さずピッタリ125手で詰み。

55の龍1
先手:107手め55歩
後手:98手め58飛
▲7六歩    ▽3四歩    ▲6六歩    ▽5四歩    ▲6八銀    ▽6二銀
▲5六歩    ▽5二金右  ▲4八銀    ▽3二銀    ▲5八金右  ▽4二玉
▲2六歩    ▽4四歩    ▲7七銀    ▽3三銀    ▲7九角    ▽3二玉
▲6八玉    ▽3一角    ▲7八玉    ▽7四歩    ▲3六歩    ▽7二飛
▲6七金    ▽7五歩    ▲同 歩    ▽同 角    ▲4六角    ▽6四角
▲5七銀    ▽2二玉    ▲2五歩    ▽5三銀    ▲8八玉    ▽4二銀右
▲6四角    ▽同 歩    ▲7三歩    ▽同 桂    ▲8一角    ▽6二飛
▲5四角成  ▽6三金    ▲2四歩    ▽同 歩    ▲5五馬    ▽4三銀
▲3七桂    ▽3五歩    ▲4六馬    ▽3六歩    ▲同 馬    ▽5四角
▲同 馬    ▽同 金    ▲5五歩    ▽5三金    ▲2五歩    ▽同 歩
▲7四角    ▽6三金    ▲8三角成  ▽2四銀    ▲7四歩    ▽8五桂
▲7三歩成  ▽3二飛    ▲3五歩    ▽7七桂成  ▲同 金    ▽5三金
▲7四馬    ▽5二金上  ▲5四歩    ▽同 銀    ▲4六銀    ▽2三銀
▲3四桂    ▽同 銀    ▲同 歩    ▽同 飛    ▲5六馬    ▽4五桂
▲同 桂    ▽同 銀    ▲同 銀    ▽3九飛成  ▲3四銀    ▽2八龍
▲7八金上  ▽3一玉    ▲2三銀不成▽4一角    ▲2二銀打  ▽4二玉
▲3四馬    ▽5八飛    ▲2四馬    ▽3三歩    ▲同銀成    ▽同 桂
▲3四桂    ▽4三玉    ▲3二銀打  ▽5四玉    ▲5五歩    ▽同飛成
▲4一銀不成▽5八龍行  ▲7六角    ▽6五桂    ▲5八角    ▽7七桂成
▲同 桂    ▽5八龍    ▲5七飛    ▽同 龍    ▲同 馬    ▽5九飛
▲5五銀    ▽同 玉    ▲5六飛    ▽4五玉    ▲3七桂    ▽投了
125手で先手の勝ち

そこで120手めは独身者用語で奥の手89金同玉に59飛の詰めろ逃れの王手。58玉57龍46同龍同歩76歩58飛56歩合67桂に受けの妙手55銀。75飛の詰めろには77歩成同金に再度65桂の詰めろ逃れの金取り。同歩なら66銀の飛車金取り。同金同銀で詰めろ逃れの詰めろ飛車取り。今度最後の1歩で詰めろ逃れの55歩王手なら同銀引きで66角の王手飛車が残る。銀引き五部作完成の図。これで後手点数足りている。
端の香と歩が4枚丸ごと残っているのが後手にとって大きいと言うオチ?
そこまで谷川が名人奪取自戦記で書けたら将棋世界が飛ぶように売れる。
本当にそんな思考法が出来るならマシュダ一家実況&分析を越えている。
現況では行方みたいなフニャチンが解説しているからカネ払う側にとって「フザケンナ」となって当たり前。森内の自戦記はダメ。最後は「羽生さんなら」「実戦では」などと毎度ゴマかすから。

森内の敗因は31玉に42分も費やして98手め38飛にノータイムだったこと。38飛が当たり前と思っている時点で森内の器が知れる。谷川はそれが体験的に見えたから最後まで判らなかったと述べたはず。

第6局は谷川後手だが千日手を目指して頂きたい。森内は故意に隙を作らざるを得ない。 腰抜け森内の打開手順は?