2004.10.13王将戦リーグ5回戦 羽生VS久保 対四間穴熊
仮想GN
実況&分析 マシュダ一家

2004.11.15王将リーグ羽生久保 対四間穴熊 補遺 デュアルペガサス No: 6893 [返信][削除]
 投稿者:マシュダ一家  04/11/16 Tue 15:15:27

2004.11.15王将リーグ羽生久保 対四間穴熊 補遺

「デュアルペガサス」
羽生の仮想GNとなる71手め62銀打は手強い。76手め85桂でも実戦では久保は負けるであろう。64手め45桂の疑問手以降71手めまでにもうひとつの後手の指し方を思考。久保の最大の敗因は23角が全く使えなかったこと。そこでこの角を参戦させたい。
チャンスは67手め75桂の局面。ここは後手から攻めあいができないが先手の攻め駒を攻めることはできる。

デュアルペガサス基本型
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽4四歩 ▲4八銀 ▽9四歩
▲6八玉 ▽4二飛 ▲7八玉 ▽7二銀 ▲5六歩 ▽3三角
▲2五歩 ▽5二金左 ▲5八金右 ▽6四歩 ▲5七銀 ▽3二銀
▲3六歩 ▽6二玉 ▲5五角 ▽6五歩 ▲8八玉 ▽7一玉
▲9八香 ▽4五歩 ▲9九玉 ▽9五歩 ▲8八銀 ▽5五角
▲同 歩 ▽3三銀 ▲7九金 ▽6三金 ▲3七桂 ▽8二玉
▲5六銀 ▽3五歩 ▲同 歩 ▽6六歩 ▲6五角 ▽6七歩成
▲同 金 ▽3二歩 ▲3四歩 ▽同 銀 ▲3三歩 ▽同 桂
▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽6四歩 ▲3二角成 ▽同 飛
▲3四飛 ▽4六歩 ▲同 歩 ▽5八角 ▲4五桂 ▽2三角
▲2四飛 ▽1四角引成▲4四飛 ▽4五桂 ▲同 歩 ▽3九飛成
▲7五桂 ▽4三歩 ▲同飛成 ▽3二角 ▲4二龍 ▽6二金引
▲投了
72手で後手優勢維持

基本コンセプト
1=23角活用。
2=角の転回で54歩阻止。
3=63歩には手順に龍アタリで逃げ仮想GN62銀阻止。
4=GN1を後手が維持。
解題
1=68手めに金を逃げずに駒アタリ奇数番3となる43歩。
2=64飛がないため取るしかない。
3=32角。連動駒アタリ奇数番3のデュアルペガサス。
4=62金で逆行奇数番1に戻す。


2004.11.15王将リーグ5回戦 羽生VS久保 対四間穴熊 No: 6892 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 23:54:14

日時:2004.11.15
棋戦:第54期王将戦挑戦者決定リーグ5回戦
戦型:対四間穴熊
先手:羽生善治
後手:久保利明
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽4四歩 ▲4八銀 ▽9四歩
▲6八玉 ▽4二飛 ▲7八玉 ▽7二銀 ▲5六歩 ▽3三角
▲2五歩 ▽5二金左 ▲5八金右 ▽6四歩 ▲5七銀 ▽3二銀
▲3六歩 ▽6二玉 ▲5五角 ▽6五歩 ▲8八玉 ▽7一玉
▲9八香 ▽4五歩 ▲9九玉 ▽9五歩 ▲8八銀 ▽5五角
▲同 歩 ▽3三銀 ▲7九金 ▽6三金 ▲3七桂 ▽8二玉
▲5六銀 ▽3五歩 ▲同 歩 ▽6六歩 ▲6五角 ▽6七歩成
▲同 金 ▽3二歩 ▲3四歩 ▽同 銀 ▲3三歩 ▽同 桂
▲2四歩 ▽同 歩 ▲同 飛 ▽6四歩 ▲3二角成 ▽同 飛
▲3四飛 ▽4六歩 ▲同 歩 ▽5八角 ▲4五桂 ▽2三角
▲2四飛 ▽1四角引成▲4四飛 ▽4五桂 ▲同 歩 ▽3九飛成
▲7五桂 ▽6二金引 ▲6三歩 ▽5二金寄 ▲6二銀 ▽9六歩
▲同 歩 ▽9七歩 ▲同 香 ▽7四歩 ▲5四歩 ▽7五歩
▲5三歩成 ▽8六桂 ▲同 歩 ▽8七桂 ▲9八玉 ▽7九桂成
▲5二と ▽7八成桂 ▲9九金 ▽8八成桂 ▲同 金 ▽6九馬
▲6一銀不成▽6三銀 ▲7二銀成 ▽同 銀 ▲6二と ▽7九銀
▲7二と ▽同 玉 ▲4二飛成 ▽6二銀 ▲7八金打 ▽5一金
▲4三龍 ▽2八龍 ▲7九金 ▽同 馬 ▲8四桂 ▽投了
107手で先手の勝ち

45=34歩。偶数番2。仕方ない。
46=同銀。歩切れ解消+45地点補強。
47=33歩。65角を生かすしかない。
48=同桂。これで歩損解消。
49=24歩。駒アタリ奇数番1からやり直し。先手が相変わらず手番を握れるのは久保の33銀で後手1手損となった為。羽生はむしろその1手だけで攻めが続くと判断しただけ。
50=同歩。36歩は偶数番2。
51=同飛。2筋突破というより銀アタリの駒アタリ奇数番1。
52=64歩。偶数番2で角を殺す。32歩変化なので仕方ない。
53=32角成。ヤケクソでも仕方ない。34飛よりマシ。
54=同飛。当然。
55=34飛。当然。
56=46歩。ここでナンバーが入れ換わり久保優勢。
57=同歩。駒アタリ奇数番1は即時解消。
58=58角。次善手の緩手。角が二枚あるのでまず馬作成準備。67角成をデザインしているなら奇数番1だがその気はない模様。
59=45桂。おかげで羽生に奇数番1を奪取された。久保が67角成などしないと見透かされた。
60=23角。またも偶数番2だが。
61=24飛。羽生はこれを逆行奇数番と思考。33桂成も67角成も勘定に入れないので試算がラク。
62=14角成。久保初の逆行奇数番1で優勢をなんとか取り返す。
63=44飛。逆転のチャンスを狙うしかない。取り敢えず飛車成を見せて今度は33地点を暫定逆行奇数番1に繰り込む。
64=45桂。疑問。久保は羽生の自己都合の換算さえ許さなかった。暫定逆行奇数番1を素直に認定するなら74歩が最善。33桂は先手から取らせるべき。
65=同歩。この連動手で久保は23角が使えなくなった。
66=39飛成。これで香アタリだが。
67=75桂。これは寄せナンバーなので手抜きできない。
68=62金。35歩変化の欠陥。
69=63歩。これも手抜きできない。
70=52金。これでなんとか逆行奇数番1へ戻す。
71=62銀打。羽生の仮想GN。久保のミスを待って奇数番に換算。
72=96歩。久保の方針破綻の兆候。35歩変化と96歩変化の結合は齟齬をきたしやすい。
76=74歩。悪手。97香としたからには普通に85桂で良かった。
77=54歩。ついに羽生逆転成功。羽生がこの歩を突いた時は後手負け。これが62銀打仮想GN効果が導き出した駒アタリ奇数番3。No: 6886予想通り。
久保の敗因は35歩と96歩の方針が混乱してその宙吊りナンバーの74歩に手を出してしまったこと。38手以前のMF構想に登場した大局観そのものが先手後手にそれぞれ顕在化。


41手め65角? No: 6891 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 18:31:40

38手め久保は35歩。66歩で1歩入手して36歩が狙い。
羽生は66歩を取ると39角で負けなので65角。本局初の駒アタリ奇数番3を羽生が入手。久保はここで66歩成から1歩入手して逆行奇数番3となる36歩の攻めあいかと思ったらなんと32歩で逆行奇数番1を選択。
無料中継は更新が遅い。観戦意欲も沸かない内容。今日の二人は疲れている。羽生は時間を残して最終盤で見せ場を作るつもりだったろうが仕方なく指したような成り行きの65角では成り行きの進行しかない。


久保38手め長考中 2 No: 6890 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 16:33:45

39角打つなら先に66歩。1歩入手できるので先に96歩も有り得る。
45桂は放置して銀桂交換で桂を入手。先に桂歩が入手できるので24歩なら同歩で歩が二枚で85桂狙い。95歩を攻めに使うか最終盤の玉の避難所にするかは大きなデザイン分岐。


久保38手め長考中 No: 6889 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 16:14:16

33銀を今さら後悔していられない。46歩では45桂が飛車筋を遮断しつつ33銀にあたる駒アタリ奇数番3の双頭手。ここが久保の最後のチャンスかもしれない。39角には29飛から1歩入手して45桂。
あとは久保のデザイン次第。羽生はすでに手の内を全部見せた。桂が入手できるので74金+64桂+62飛からまずデザイン。


32-37手め No: 6888 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 16:03:47

32=33銀?久保にしては珍しく腰を落とした。
33=79金。羽生が一番やりたい手。
34=63金。これはいずれの変化も共通。
35=37桂。羽生ならやると思った見切り発車の勝負手。久保が33銀としたのでむしろやりたい手が先走った。
36=82玉。やはり羽生相手の時は指し口が違う。ハッキリするまで動かない。この交換は久保有利。
37=56銀。こういうGN作成法は羽生特有の二重駒アタリ。37桂を指せば45地点が争点なので勝負手からの連動手。久保に6thアタックを強いる。65地点がすでに駒アタリ奇数番1の裏番として機能。久保の46歩や39角が駒アタリ偶数番2と換算。


羽生の弱点 No: 6887 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 15:47:16

55地点を後手から攻めたときの先手のカウンターは66歩。これがGNとなり後手の金がうわずった所で35歩の駒アタリ偶数番2。取るしかないのでGN清算後に34歩から飛車先を突く。ところが32銀型では22飛成がないため再度後手から角交換要請。22飛成にはGN消去後の62飛が金アタリ。従って羽生は69金のままでは戦えない。44角が厳しいため。


26-31手め No: 6886 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 15:34:21

26=45歩。久保なら想定された4thだが当家は先に95歩。
27=99玉。先手から33角成は同銀が連動手なので有り得ない。他に指す手もないので相手委せで開き直る。これが悪手なら88玉が敗着なので仕方ない。
28=95歩。久保はここで95歩。どうせ羽生から33角成がないので同じように見えるがそれは結果。久保は99玉の瞬間の角交換変化を読みたかった。
29=88銀。99玉の招き。
30=55角。だいたい考えることは一緒だった。
31=55同歩。この位を維持するのは先手大変。当家ではこの変化ですでに後手指しやすい。初手と2手めの価値の違いがここで露呈。羽生の逆転筋はこの55歩を連動手として54歩と突く時。後手の最大の急所は71玉型では53地点。


先手の第二の浮き駒55歩No: 6885 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 14:30:32

ところが先手の第一の浮き駒76歩を狙うと22角と打たれて後手が負けてしまう。
この場合71玉の換わりに41飛ならば73桂で香取りが受かった。82角打は94歩効果で93香と一旦逃げることができるので22角打より脅威ではない。
71玉変化では第一の浮き駒76歩は狙えないので第二の浮き駒55歩を狙える。
常道は玉筋をも狙う33角打。55地点を先手が角で防御すれば左右から55地点めがけて中央に金銀を繰り出せる。33角は24歩も防御する双頭手。


先手の第二の浮き駒初手76歩 No: 6884 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 14:15:39

羽生が99玉とした瞬間は初手76歩が完全に浮いている。角交換して85角と打てばこの歩が取れる。24歩には同歩同飛23歩に横歩を取れば33銀で35飛の形を強要後、66歩の突き捨てで角と金交換を画策し34金打で飛車が死ぬ。


25手めの局面考察 No: 6883 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 13:53:53

久保が真っ先に読む手は45歩だがこれは4thアタックなので優劣はすぐに不明。羽生は放置で構わない。後手から55角なら同歩が連動手5thとなるため65歩の位に対抗できる。むしろ先手には95歩の4th作成の方が危険。


22手め65歩! No: 6882 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 13:40:55

さすが久保。期待を寸分も裏切らない。一番見たかった手を20分の考慮時間で披露。
24=81玉。これで角交換変化が消滅し羽生からの仕掛けが難しい。
25=98香。羽生は穴熊を宣言したのではなく意表の手を指されて逃げただけ。


久保22手めで長考中 No: 6881 [返信][削除]
投稿者:マシュダ一家 04/11/15 Mon 12:37:34

羽生は2004.08.25&26の王位戦第4局で谷川が見せた55角で。
ここで当時の変化を読むと30分かかる。すでに21手め55角で1時間以上更新がないと言うことは久保は63銀以外を指すつもり。羽生の2ndアタックなど怖くない。そこで踏み込むと連動手で3rd作成の65歩と言う手があるかということ。これは当家も一番やりたかった手。羽生は指しすぎと当時思っていた。維持できない位のはずと。ところがサクリファイスの3rd作成と読めば面白い手。