今季アテネオリンピックの柔道は熱戦というより地獄。
攻めなければ審判から戦意なしと即座に見なされる。戦意なし=反則負けという厳しい審査法を徹底したために最後の10秒で反則逆転負けした女子63キロ級のZolnir Urska(スロベニア)の悲痛な顔が忘れ難い。有効や効果で1点勝っていてもサッカーのように逃げるわけにはいかない。 最後の1秒まで攻めないと反則負けとなる格闘技では修羅場になって当然。これではファイナルマッチに行きつくまでに選手はヘトヘトになってしまう。そこで工夫しないといけない。技を掛けてそのまま逃げる「掛け逃げ」は柔道の重要な戦略となった。これを汚い戦略などと言う者は将棋を見ると世界観が換るかもしれない。将棋とは「掛け逃げ」の最たる格闘技。マシュダ一家秘伝「銀の泡踊り」は果てには「玉の泡踊り」となって名人戦さえ席巻してしまった。
だからこれからの格闘家は将棋から戦略を学ばないと井上康生の二の舞となる。金メダル最右翼の男子柔道100キロ級井上康生が「まさかの敗退」などと言うのは嘘っぱち。相手に技を完全に分析され手も足も出ない状態であった。敵陣営は「掛け逃げ」を最大の攻防手として駆使し、審判官のギリギリの判定さえ裏読みしている。何も知らずに戦った井上康生陣営は当然の負け方。
ところが今日の羽生は「掛け逃げ」で格下の大介に負けた。なぜか？
それはすでに相手が死に物狂いで暴れているのに逃げの受けを露骨に見せつけたため。相手が来た時には技を的確に返さないといけない。あれでは柔道の審判官ほど意地悪でなくとも負けとひとめでわかる。そこで攻防のバランスをアーチェリーで見てみる。
本日のアーチェリーの男子個人決勝は凄まじいテンションであった。
マルコ・ガリアッツォVS山本博の4番勝負。
矢は12本。3本づつ射る。2点差で迎えた4セット目。山本博は最初の矢を外して8点。これで勝負が決まった。合計111VS109。そこまでの流れを見るとガリアッツォがなぜ2点先取できたのかよくわかる。アーチェリーは屋外で行うために空気との勝負。ガリアッツォは風を読んでいた。だから3回に一回は構えを中断し風と相談している。すると3回のうち1回は外しても2回は的を得ている。一方山本は一度構えたら集中して風と相談しない。技術的には互角であったのにこれだけのことで山本は負けた。風と相談すると体力が回復する。
「風との会話」が得意な棋士は森内。だから大三冠になれた。

あちらでは分析合戦から肉弾戦の死闘劇が公開されているというのに、こちらは羽生の逃げ将棋。ミスＵＰも放置して早々に引き上げた。

47=46銀。コース1-3はすべて負けと悟った大介の発狂手。これで先手が仕掛けるはずの逆十字固めを後手に掛けさせて金損から大逆転を狙う玉砕手。呆れてしまう。マシュー85飛第二幕の特攻の犬死に匹敵するかもしれない。
52=68角打。先手からの61角打マシュダ一家デザインを羽生が反転させてパクったというより大介が強要した。
56=62銀打。羽生の敗着。 47歩から45馬の攻防手手順で千日手などしなくても勝ちだった。当家はその後柔道観戦に行った為確認していないがそれ以外でも勝ちだったはず。62銀打だけはダメ。これは最終盤変化を逃げて安全勝ちを目指しただけの手。アテネ大会では柔道がその安全勝ち戦術が反則負けルールに接触して修羅場と化した。羽生の大局観ではオリンピックに通用しない。
羽生の温泉手で大介の発狂手が逆に勝負手となった不思議な日。根性と気合いだけの日本は世界中で笑われたが、分析合戦と心理戦の果ては体力勝負となった柔道。こちらもそうなったと言えるのであろうか？
どうみてもバカ試合にしかみえない。
谷川が今日光速ノートをＵＰした。谷川の思考法の方が斬新。
王位戦第4局では当家は相変らず谷川応援団。

日時：2004.08.19
棋戦：A級順位戦
戦型：向い飛車
先手：鈴木大介
後手：羽生善治
▲７六歩 ▽８四歩 ▲５六歩 ▽８五歩 ▲７七角 ▽５四歩
▲８八飛 ▽３四歩 ▲６八銀 ▽４二玉 ▲４八玉 ▽３二玉
▲３八玉 ▽６二銀 ▲２八玉 ▽５二金右 ▲３八銀 ▽１四歩
▲１六歩 ▽５三銀 ▲５七銀 ▽４四歩 ▲４六歩 ▽４三金
▲８六歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽８五歩 ▲８八飛 ▽７四歩
▲４五歩 ▽４二金直 ▲４四歩 ▽同　銀 ▲５八金左 ▽９四歩
▲４五歩 ▽３五銀 ▲４七金 ▽８六歩 ▲同　飛 ▽同　飛
▲同　角 ▽８八飛 ▲８二飛 ▽７三桂 ▲４六銀 ▽同　銀
▲同　金 ▽８六飛成 ▲同飛成 ▽６八角 ▲８一龍 ▽４六角成
▲７一飛 ▽６二銀 ▲４一銀 ▽３三玉 ▲６一飛成 ▽７一金
▲９一龍 ▽６一金 ▲同　龍 ▽５三銀 ▲４八香 ▽５七馬
▲４四金 ▽同　金 ▲同　歩 ▽４六歩 ▲５二銀成 ▽７八飛
▲４二成銀 ▽同銀上 ▲２一龍 ▽３一金 ▲３二金 ▽同　金
▲２五桂 ▽４四玉 ▲３二龍 ▽３一金 ▲２三龍 ▽３二銀
▲４五歩 ▽同　玉 ▲２二龍 ▽同　金 ▲３六金 ▽５六玉
▲５八歩 ▽８四馬 ▲７五角 ▽同　馬 ▲同　歩 ▽６七玉
▲４五角 ▽６八玉 ▲５九金 ▽７九玉 ▲７八角 ▽同　玉
▲６九飛 ▽７九角 ▲同　飛 ▽同　玉 ▲５七角 ▽７八玉
▲７九金 ▽８七玉 ▲７四歩 ▽８八歩 ▲６六角 ▽８九歩成
▲同　金 ▽４四桂 ▲７三歩成 ▽７七歩 ▲７九桂 ▽７六玉
▲９三角成 ▽５五角 ▲４六金 ▽７三角 ▲４五歩 ▽２四歩
▲４四歩 ▽２五歩 ▲４三歩成 ▽同銀左 ▲５六金 ▽３六桂
▲１七玉 ▽６四角 ▲８四馬 ▽７五角 ▲９四馬 ▽８五歩
▲６八桂 ▽８六玉 ▲８八金 ▽投了
141手で先手の勝ち

第3コース66銀には落とし穴がある。後手が早まって46銀とした場合の変化。

3=47手め66銀の大活躍篇
棋戦：マシュダ一家少年杯
戦型：向い飛車
先手：ドスコイ4th　コース3の66銀番外篇
後手：国産ブーハ

▲７六歩    ▽８四歩    ▲５六歩    ▽８五歩    ▲７七角    ▽５四歩
▲８八飛    ▽３四歩    ▲６八銀    ▽４二玉    ▲４八玉    ▽３二玉
▲３八玉    ▽６二銀    ▲２八玉    ▽５二金右  ▲３八銀    ▽１四歩
▲１六歩    ▽５三銀    ▲５七銀    ▽４四歩    ▲４六歩    ▽４三金
▲８六歩    ▽同　歩    ▲同　飛    ▽８五歩    ▲８八飛    ▽７四歩
▲４五歩    ▽４二金直  ▲４四歩    ▽同　銀    ▲５八金左  ▽９四歩
▲４五歩    ▽３五銀    ▲４七金    ▽８六歩    ▲同　飛    ▽同　飛
▲同　角    ▽８八飛    ▲８二飛    ▽７三桂    ▲６六銀    ▽８六飛成
▲同飛成    ▽４六銀    ▲同　金    ▽６八角    ▲８一龍    ▽４六角成
▲７一飛    ▽４七歩    ▲４四銀    ▽４八金    ▲４三銀成  ▽同　玉
▲４四金    ▽同　角    ▲同　歩    ▽同　玉    ▲３一飛成  ▽６四馬
▲５五銀打  ▽同　歩    ▲同　銀    ▽投了

 尚こんなに単純では客が引くと思った場合第4コースに発狂手順がある。
見たマンマ、先手は暑さのせいで狂ったと言う順のためにコメント不要。

第4コース発狂手順　後手の46銀から68角を強いる銀捨て手順
棋戦：マシュダ一家青春杯
戦型：向い飛車
先手：大介ドスコイ4th
後手：国産ブーハ
▲７六歩 ▽８四歩 ▲５六歩 ▽８五歩 ▲７七角 ▽５四歩
▲８八飛 ▽３四歩 ▲６八銀 ▽４二玉 ▲４八玉 ▽３二玉
▲３八玉 ▽６二銀 ▲２八玉 ▽５二金右 ▲３八銀 ▽１四歩
▲１六歩 ▽５三銀 ▲５七銀 ▽４四歩 ▲４六歩 ▽４三金
▲８六歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽８五歩 ▲８八飛 ▽７四歩
▲４五歩 ▽４二金直 ▲４四歩 ▽同　銀 ▲５八金左 ▽９四歩
▲４五歩 ▽３五銀 ▲４七金 ▽８六歩 ▲同　飛 ▽同　飛
▲同　角 ▽８八飛 ▲８二飛 ▽７三桂 ▲４六銀 ▽同　銀
▲同　金 ▽８六飛成 ▲同飛成 ▽６八角 ▲８一龍 ▽４六角成
▲投了
54手で後手の勝ち

現在40手め86歩まで
なんとバカ単純な進行であろう。飛車のス抜きなど後手にはまったく怖くない。

棋戦：マシュダ一家青春杯
戦型：向い飛車
先手：大介ドスコイ4th
後手：国産ブーハ

▲７六歩 ▽８四歩 ▲５六歩 ▽８五歩 ▲７七角 ▽５四歩
▲８八飛 ▽３四歩 ▲６八銀 ▽４二玉 ▲４八玉 ▽３二玉
▲３八玉 ▽６二銀 ▲２八玉 ▽５二金右 ▲３八銀 ▽１四歩
▲１六歩 ▽５三銀 ▲５七銀 ▽４四歩 ▲４六歩 ▽４三金
▲８六歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽８五歩 ▲８八飛 ▽７四歩
▲４五歩 ▽４二金直 ▲４四歩 ▽同　銀 ▲５八金左 ▽９四歩
▲４五歩 ▽３五銀 ▲４七金 ▽８六歩 ▲同　飛 ▽同　飛
▲同　角 ▽８八飛 ▲８二飛 ▽７三桂 ▲４二角成 ▽同　銀
▲８八飛成 ▽同角成 ▲８一飛 ▽９九馬 ▲投了
52手で後手の勝ち

上記手順を防ぐためには以下の三種類
1=47手め66歩
2=47手め77桂
3=47手め66銀
いずれも先手負け。敗着は31手め45歩。

1=47手め66歩
棋戦：マシュダ一家青春杯
戦型：向い飛車
先手：ドスコイ4th
後手：国産ブーハ
▲７六歩 ▽８四歩 ▲５六歩 ▽８五歩 ▲７七角 ▽５四歩
▲８八飛 ▽３四歩 ▲６八銀 ▽４二玉 ▲４八玉 ▽３二玉
▲３八玉 ▽６二銀 ▲２八玉 ▽５二金右 ▲３八銀 ▽１四歩
▲１六歩 ▽５三銀 ▲５七銀 ▽４四歩 ▲４六歩 ▽４三金
▲８六歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽８五歩 ▲８八飛 ▽７四歩
▲４五歩 ▽４二金直 ▲４四歩 ▽同　銀 ▲５八金左 ▽９四歩
▲４五歩 ▽３五銀 ▲４七金 ▽８六歩 ▲同　飛 ▽同　飛
▲同　角 ▽８八飛 ▲８二飛 ▽７三桂 ▲６六歩 ▽８九飛成
▲４二角成 ▽同　銀 ▲８九飛成 ▽４六歩 ▲同　銀 ▽同　銀
▲同　金 ▽６六角 ▲７一飛 ▽５七角打 ▲４一銀 ▽２二玉
▲３二金 ▽１二玉 ▲４七金 ▽３九銀 ▲１八玉 ▽２五桂
▲２六歩 ▽４八角成 ▲同金直 ▽同角成 ▲同　金 ▽２八金
▲投了
72手で後手の勝ち

2=47手め77桂
棋戦：マシュダ一家青春杯
戦型：向い飛車
先手：ドスコイ4th
後手：国産ブーハ
▲７六歩 ▽８四歩 ▲５六歩 ▽８五歩 ▲７七角 ▽５四歩
▲８八飛 ▽３四歩 ▲６八銀 ▽４二玉 ▲４八玉 ▽３二玉
▲３八玉 ▽６二銀 ▲２八玉 ▽５二金右 ▲３八銀 ▽１四歩
▲１六歩 ▽５三銀 ▲５七銀 ▽４四歩 ▲４六歩 ▽４三金
▲８六歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽８五歩 ▲８八飛 ▽７四歩
▲４五歩 ▽４二金直 ▲４四歩 ▽同　銀 ▲５八金左 ▽９四歩
▲４五歩 ▽３五銀 ▲４七金 ▽８六歩 ▲同　飛 ▽同　飛
▲同　角 ▽８八飛 ▲８二飛 ▽７三桂 ▲７七桂 ▽同角成
▲同　角 ▽８二飛成 ▲１一角成 ▽２二銀 ▲１二馬 ▽４六歩
▲同　銀 ▽同　銀 ▲同　金 ▽１一銀打 ▲投了
58手で後手の勝ち

3=47手め66銀
棋戦：マシュダ一家青春杯
戦型：向い飛車
先手：ドスコイ4th
後手：国産ブーハ
▲７六歩    ▽８四歩    ▲５六歩    ▽８五歩    ▲７七角    ▽５四歩
▲８八飛    ▽３四歩    ▲６八銀    ▽４二玉    ▲４八玉    ▽３二玉
▲３八玉    ▽６二銀    ▲２八玉    ▽５二金右  ▲３八銀    ▽１四歩
▲１六歩    ▽５三銀    ▲５七銀    ▽４四歩    ▲４六歩    ▽４三金
▲８六歩    ▽同　歩    ▲同　飛    ▽８五歩    ▲８八飛    ▽７四歩
▲４五歩    ▽４二金直  ▲４四歩    ▽同　銀    ▲５八金左  ▽９四歩
▲４五歩    ▽３五銀    ▲４七金    ▽８六歩    ▲同　飛    ▽同　飛
▲同　角    ▽８八飛    ▲８二飛    ▽７三桂    ▲６六銀    ▽７五歩
▲７七桂    ▽７六歩    ▲４二角成  ▽同　金    ▲８八飛成  ▽７七歩成
▲同　銀    ▽６五桂    ▲６六銀    ▽８六歩    ▲同　龍    ▽６四角
▲８一龍    ▽４六歩    ▲４八金引  ▽３六桂    ▲同　歩    ▽４七歩成
▲５五歩    ▽同角右    ▲同　銀    ▽同　角    ▲投了
70手で後手の勝ち

モノホン大介はやはり品がない。これは柔道ニッポンの豪快さではなくサラ金業者の恫喝。
こんなアレがＡ級にいてもらっては羽生もいい迷惑であろう。
これは桂をブチコムと言う手。アコムに似ていると思った人はよほどアレであろう。このような直接手を偶数番から決めると先手が負けるのがマシュダ一家理論。

向い飛車　ブチコミ一発決めたい場合
先手：大介ドスコイ4th
後手：国産ブーハ
▲７六歩 ▽８四歩 ▲５六歩 ▽８五歩 ▲７七角 ▽５四歩
▲８八飛 ▽３四歩 ▲６八銀 ▽４二玉 ▲４八玉 ▽３二玉
▲３八玉 ▽６二銀 ▲２八玉 ▽５二金右 ▲３八銀 ▽１四歩
▲１六歩 ▽５三銀 ▲５七銀 ▽４四歩 ▲４六歩 ▽４三金
▲８六歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽８五歩 ▲８八飛 ▽７四歩
▲４五歩 ▽７三桂 ▲４四歩 ▽同　銀 ▲４五歩 ▽３三銀
▲７五歩 ▽６五桂 ▲６六角 ▽８六歩 ▲７四歩 ▽８七歩成
▲４八飛 ▽５七桂成 ▲同　角 ▽８五飛 ▲４四桂 ▽投了
47手で先手の勝ち

上記手順を回避するにはすべて連動手にしてしまえばよい。すると先手は何もできずに44地点がＧＮになるだけの構造。

現在30手め74歩まで公開

向い飛車　秘技84歩+83歩から大技逆十字固めを決めたい場合
先手：シャドー5th
後手：国産ブーハ

▲７六歩 ▽８四歩 ▲５六歩 ▽８五歩 ▲７七角 ▽５四歩
▲８八飛 ▽３四歩 ▲６八銀 ▽４二玉 ▲４八玉 ▽３二玉
▲３八玉 ▽６二銀 ▲２八玉 ▽５二金右 ▲３八銀 ▽１四歩
▲１六歩 ▽５三銀 ▲５七銀 ▽４四歩 ▲４六歩 ▽４三金
▲８六歩 ▽同　歩 ▲同　飛 ▽８五歩 ▲８八飛 ▽７四歩
▲８四歩 ▽同　飛 ▲６六角 ▽８二飛 ▲４五歩 ▽７三桂
▲４四歩 ▽同　銀 ▲７五歩 ▽６五桂 ▲８三歩 ▽同　飛
▲７四歩 ▽５七桂不成▲同　角 ▽５三銀 ▲６六角 ▽同　角
▲同　歩 ▽８六歩 ▲６一角 ▽８七歩成 ▲４八飛 ▽投了

53手で先手の勝ち