2003.09.08王位戦第5局初日 徳島市「渭水苑」
羽生善治VS谷川浩司
75&35地点の攻防 王道篇
14歩から菊水矢倉へ
実況&分析 マシュダ一家



羽生は谷川への挑戦状を書き終えた No: 2356 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/09 Tue 01:48:57

さて以下の検討で羽生が封じ手を18飛として谷川が首尾一貫で15歩とした場合、55歩止めから55飛という飛車の縦横無尽の活躍で先手が勝てることがわかった。
では羽生が18飛とした場合、谷川は15歩と指せるであろうか?
これが谷川の使命なのである。14歩と指したからには15歩がここで継続手となるからである。ではどこで変化をするのか。
これが75地点を巡る王者たちの攻防戦とならなくてはならない。
我々は75地点とその逆行形である35地点を昨日まで検証してきた。66歩は羽生の最高級のジョークなのである。前日までに75地点の呪いシリーズはタナトラ矢倉の番外編で終わっているからである。なぜ連盟棋士はこの地点で間違えるのかと我々は問題提起をした。そして羽生だけは間違えないのだと。下記変化手順にはいずれも後手の正解手を挿入していない。それを見つけるのは谷川である。
ここで連盟に巣喰う呪いを払拭していただきたい。
従って明日も我々は谷川応援団となる。


谷川が切れた場合 No: 2355 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/09 Tue 01:24:09

しかし心配はいらない。谷川は16歩などと桂馬の頭にイチイチ打たない。
谷川が切れた場合は例のごとく疾風怒涛の勢いで55歩と取りイキなり17香成であろう。

先手:羽生善治+マシュダ一家ハレホレヒレハレ
後手:谷川浩司+マシュダ一家炎の応援団

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲1八飛 ▽1五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲6六銀 ▽1六歩 ▲5五歩 ▽1七歩成
▲同 桂 ▽5五歩 ▲7五歩 ▽5六歩 ▲7四歩 ▽1七香成
▲7三歩成 ▽1八成香 ▲8二と ▽5七桂 ▲同 銀 ▽同歩成
▲同 金 ▽中断

上記変化なら谷川優勢である。しかしもし羽生が意地悪く17同飛なら以下の変化で負けてしまう。

先手:羽生善治+意地悪老人会
後手:谷川浩司+ブチギレ応援団

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲1八飛 ▽1五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲6六銀 ▽1六歩 ▲5五歩 ▽1七歩成
▲同 桂 ▽5五歩 ▲7五歩 ▽5六歩 ▲7四歩 ▽1七香成
▲同 飛 ▽2八角成 ▲1一飛成 ▽3一玉 ▲1二香成 ▽投了

53手で先手の勝ち

そう。No: 2354で敗着となった▽3一玉がここでも通用しない。序盤の緩手が惜しまれる。33銀にかわってあの時▽3一玉なら問題なかった。▲1二香成前に先に22銀で龍にお帰りいただくことになるであろう。


玉の早逃げ八手の得は翻弄されるだけ No: 2354 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/09 Tue 01:08:10

では68手めに31玉とすればどうであろう?これで王手金取りは避けられるように見える。しかし残念ながら終盤で手番を握られた上に玉を逃がしては下記のように翻弄されるだけなのである。

先手:羽生善治+マシュダ一家ハレホレヒレハレ
後手:谷川浩司+ならば玉の早逃げ八手の得

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲1八飛 ▽1五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲6六銀 ▽1六歩 ▲5五歩 ▽1七歩成
▲同 桂 ▽1六歩 ▲2五桂 ▽4二銀 ▲5八飛 ▽2四歩
▲7五歩 ▽同 歩 ▲7四歩 ▽8四角 ▲5四歩 ▽2五歩
▲3七角 ▽9二飛 ▲5五飛 ▽7二飛 ▲2五飛 ▽2四歩
▲同 飛 ▽2三歩 ▲2五飛 ▽7四飛 ▲9一角成 ▽7三角
▲8一馬 ▽3一玉 ▲5三歩成 ▽同銀左 ▲9二馬 ▽5四飛
▲4六桂 ▽4四飛 ▲4五香 ▽8四飛 ▲4三香成 ▽同 金
▲2三飛成 ▽投了

79手で先手の勝ち



羽生勝ち手順 Y字固めから王手飛車 No: 2353 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/09 Tue 00:57:40

谷川応援団がなぜNo: 2352下段変化で羽生勝ちなのか心配しているらしい。
54歩が残っているからである。だから53桂馬と王手で打たれてしまうのである。この変化で後手は負けてしまうので我々は谷川の33銀を指した時点でそれが緩手でありまだしも31玉であるとNo: 2340で述べたのである。こうなっては泣けないであろう。

先手:羽生善治+マシュダ一家ハレホレヒレハレ
後手:谷川浩司+マシュダ一家桂馬のフンドシは嫌いだ

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲1八飛 ▽1五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲6六銀 ▽1六歩 ▲5五歩 ▽1七歩成
▲同 桂 ▽1六歩 ▲2五桂 ▽4二銀 ▲5八飛 ▽2四歩
▲7五歩 ▽同 歩 ▲7四歩 ▽8四角 ▲5四歩 ▽2五歩
▲3七角 ▽9二飛 ▲5五飛 ▽7二飛 ▲2五飛 ▽2四歩
▲同 飛 ▽2三歩 ▲2五飛 ▽7四飛 ▲9一角成 ▽7三角
▲8一馬 ▽1九角成 ▲5三桂 ▽同銀右 ▲同歩成 ▽同 銀
▲6三馬 ▽投了

王手飛車で投了となる。タイトル戦では王手飛車で投了ということが過去あった。大山中原戦である。

73手で先手の勝ち


羽生が想定した構図 どれも75地点の攻防 No: 2352 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/09 Tue 00:48:24

そこで羽生はまずこのような変化を作成した。

先手:羽生善治+マシュダ一家ハレホレヒレハレ
後手:谷川浩司+マシュダ一家75歩命

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲1八飛 ▽1五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲6六銀 ▽1六歩 ▲5五歩 ▽1七歩成
▲同 桂 ▽1六歩 ▲2五桂 ▽4二銀 ▲5八飛 ▽2四歩
▲7五歩 ▽同 歩 ▲7四歩 ▽8四角 ▲5四歩 ▽2五歩
▲3七角 ▽9二飛 ▲5五飛 ▽7二飛 ▲2五飛 ▽2四歩
▲同 飛 ▽2三歩 ▲2五飛 ▽8二桂 ▲4八角 ▽7四飛
▲1三歩 ▽中断


58手めの72飛は55飛の瞬間に指せる手である。これを怠ると羽生に48角と下がられ83桂と打つことになる。65手めは先手には選択肢がある。一番厳しいのは65手め64歩。これは羽生が勝ちとなる。そこで桂馬を打たずに谷川らしくこうなる。

先手:羽生善治+マシュダ一家手番掌握
後手:谷川浩司+マシュダ一家炎の応援団

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲1八飛 ▽1五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲6六銀 ▽1六歩 ▲5五歩 ▽1七歩成
▲同 桂 ▽1六歩 ▲2五桂 ▽4二銀 ▲5八飛 ▽2四歩
▲7五歩 ▽同 歩 ▲7四歩 ▽8四角 ▲5四歩 ▽2五歩
▲3七角 ▽9二飛 ▲5五飛 ▽7二飛 ▲2五飛 ▽2四歩
▲同 飛 ▽2三歩 ▲2五飛 ▽7四飛 ▲9一角成 ▽7三角
▲8一馬 ▽1九角成 ▲中断

これで先手が手番を握れる。この場合羽生が勝てる。いずれの変化も75地点をめぐる攻防である。羽生はこうしたものを自分の選択で強行したのである。下記変化のようにひとつ間違えば初日で終わりとなるところであった。
谷川は緩手を与えたとは言えやはり75地点の攻防戦に全てを賭けたのである。それが王者たちの使命でもあった。

http://www.bekkoame.ne.jp/i/yusai/030905bbs.html


55歩止め変化には55飛が最善 No: 2351 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/09 Tue 00:21:32

そうは言っても16歩を見せつけられて55歩止めで先手は受かるのであろうか?
そこで羽生は考えた。先ほどの変化作成には我々は3分も考えていない。どれも一目である。美が優先する。そこでなんとか紛れを求めたい。そこで55歩変化。

先手:羽生善治+マシュダ一家夜勤室
後手:谷川浩司+マシュダ一家Tバック軍団

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲1八飛 ▽1五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲6六銀 ▽1六歩 ▲5五歩 ▽1七歩成
▲同 桂 ▽1六歩 ▲2五桂 ▽4二銀 ▲5八飛 ▽2四歩
▲7五歩 ▽同 歩 ▲7四歩 ▽8四角 ▲5四歩 ▽2五歩
▲3七角 ▽9二飛 ▲2五歩 ▽5七歩 ▲投了

58手で後手の勝ち

57歩と打たれては頼みの綱である37角も泣けない。28飛と戻りたいがそこで17歩成が厳しすぎる。そこでこの変化では57手めは55飛が最善である。谷川の攻めの拠点は75歩。これで二人が指したかったテーマに戻れるであろう。


17歩の叩きから飛車交換変化は先手負けハ No: 2350 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/09 Tue 00:04:05

竜神組サマースクールから早速クレームが来ている。いくら商業将棋とは言え、No: 2347はミエミエではないかと。
仕方ない。
それでは17歩-17同飛は先手即負けとなる変化。そう。こうなれば谷川はもう緩手で助けずに先に飛車を打って仕留めてしまうであろう。ヒフミンの予定稿もこれでボツであろうか?

先手:羽生善治+マシュダ一家老人会
後手:谷川浩司+マシュダ一家氷の応援団

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲1八飛 ▽1五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲6六銀 ▽1六歩 ▲同 歩 ▽1七歩
▲同 飛 ▽2八角成 ▲3七角 ▽1七馬 ▲8二角成 ▽3九飛
▲6八玉 ▽3八飛成 ▲投了

50手で後手の勝ち


羽生が封じ手で46銀の場合は銀挟みで昇天 No: 2348 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 23:36:28

通常は46銀も可能である。しかしこれはすでに通常ではない。後手が1歩持っているのである。以下の手順で銀挟みとなる。それを先手が逆用して攻め合いにすると玉型の差で先手はすぐに負けてしまう。

対局日:2003/09/08(月) 10:47:54
先手:羽生善治+タコ軍団
後手:谷川浩司+マシュダ一家もも組
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲4六銀 ▽4四歩
▲3七角 ▽4五歩 ▲同 銀 ▽3七角成 ▲同 桂 ▽4三金
▲2五桂 ▽2二銀 ▲3五歩 ▽3七角 ▲4六角 ▽2八角成
▲8二角成 ▽3九飛 ▲投了

50手で後手の勝ち


35手め 羽生は封じ手に128分 苦悩の理由ハ No: 2347 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 23:12:18

ここで考えるくらいなら36歩でもう少し考えるべきである。
なぜ羽生はここで大長考に陥ったか?原因は先手の6手め14歩である。
ここで角を出られると先手は矢倉戦でもおなじみの18飛が躱しの常識である。37角では同角で負け、37桂には35歩、46歩には44歩、46銀などやっては勝てない。いずれにしても18飛しかないのである。先に先手が37角の形なら55歩から55銀を狙えて指せるが、先に後手から64角と出られては46銀は無意味である。細かいことはいちいち考えない。いずれも後手に先に駒アタリを作られてしまうのは問題というだけのことである。だから18飛がすべての後手からの駒アタリ奇数番を防ぐ手となり矢倉の常道なのであった。先手は次に65歩で先に駒アタリ奇数番を作ってから66銀と盛り上がれば逆に後手が防戦一方となるからである。ところがあの14歩が入っているために18飛だと大変なことになる。次に後手が15歩と突き出してくる手が生じているのであった。通常なら14歩など無いために羽生はここで事の重大さに愕然としたわけである。次に15歩だと16歩の駒アタリ奇数番を見せつけられている為に65歩には悠然と73角と引かれてしまうのである。しかも16歩を同歩と取ると後手がすでに1歩持っている為にすかさず17歩と叩かれてしまう。菊水矢倉にした為に後手にこの命の1歩を渡してしまったのであった。常識が通用しなくて当たり前であろう。序盤における羽生の誤算である。だから谷川は羽生の66歩に怒り心頭であったはずである。しかし羽生には誤算など毎度のことであった。
果たして以下の変化で持将棋にもちこめるであろうか?


対局日:2003/09/08(月) 10:47:54
先手:羽生善治+マシュダ一家老人会
後手:谷川浩司+マシュダ一家炎の応援団

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀
▲6七金右 ▽4二角 ▲5九角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂 ▽4二角 ▲8七歩 ▽4一玉 ▲5六歩 ▽3三銀
▲5七銀 ▽7四歩 ▲3六歩 ▽6四角 ▲1八飛 ▽1五歩
▲6五歩 ▽7三角 ▲6六銀 ▽1六歩 ▲同 歩 ▽1七歩
▲同 飛 ▽2八角成 ▲3七角 ▽1七馬 ▲8二角成 ▽2六馬
▲6八金寄 ▽3九飛 ▲7八玉 ▽7三桂 ▲9一馬 ▽2九飛成

問題は次である。羽生が▲8一飛と打った場合。谷川がここで中原囲いのように51金と逃げてくれると持将棋となるが、強引に飛車アテに▽7一金とすると以下の順。

▲8一飛 ▽7一金 ▲8三飛成 ▽8二歩 ▲7四龍 ▽5三馬

羽生は76地点を死守しないと負ける。従って自陣龍は覚悟の上である。しかし後手にはなんと8筋に歩が効く上に53馬と凱旋されては先手に桂損だけが残るのである。これで相入玉となるのであるが、あとは谷川がそれを必死に阻止するという鬼将棋になるかは谷川の気分次第であろう。


33手め36歩 34手め64角 No: 2344 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 17:14:09

本日の王位戦は中継に気合いがない。
羽生は12分で36歩を指しているのに1時間遅れで更新である。
谷川はすぐに64角である。我々の実況通りの手順ということである。
更新がそこまで遅いのなら最後まで棋譜UPしようか?
羽生は無論次に37角とはできない。角交換後谷川が桂馬を取りに行く確実な手順で初日で終わってしまう。


33手めを羽生が長考中 No: 2343 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 16:52:08

ここで長考するのは当然である。羽生がようやく羽生らしさを発揮できる局面を谷川から与えられたからである。
32手めの局面は谷川の緩手2連発で羽生に一挙に有利な体勢となっている。
先ほどまで劣勢であった先手がなぜ急に指しやすくなったのか?
3手角が実現するメドがつき、後手の14歩が緩手に逆行相転化し、66地点を死守する金が76地点を同時に守る手に逆行相転化し、そして57銀が角交換拒否の46地点、或いは迎撃手となる66地点へ行けるからである。
対して後手の陣形は銀も金も立ち後れている。谷川の緩手でオセロのように一挙に先手に有利な逆行相転化がみっつも生じてしまったのである。
33銀によって14歩も緩手となった為に谷川は緩手を3回指したことになる。


32手め74歩 No: 2342 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 16:12:05

32手め74歩は緩手を二回も指した後では調理後2分経過したラーメンである。しかし谷川は偉い。それでもラーメンを食べてくれる。
すでに先手はオマケしてもらった2手分で迎撃体勢を取っている。36歩が突けることが最高に嬉しいのである。
しかし油断してはならない。羽生が37角で迎撃体勢ならば谷川は64角で角交換を強いるのである。角交換はまずい。食えたものではない。


31手め57銀 No: 2341 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 16:05:56

これは羽生にとって天の救いである。サウナ地獄でようやくジャンパーだけは脱いだ気分であろう。これでなんとか恥を晒さずに済む。谷川は本当に優しい。
丸山ならサウナに火をつけられるところであった。しかし丸山は横歩取りとなるのでこのような熱帯夜にはならない。風通しがよい戦法でないと丸山は体力がもたないのである。
これで先手は3手角を実現させるめどがついた。


30手め33銀ハ No: 2340 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 15:59:51

これまた緩手である。まだしも31玉である。
結局谷川は羽生の千日手を嫌がったという33銀となる。そちらも十分に迎撃体勢で来て下さいという手。緩手が二回もあったので米長は「不思議」と言っている。米長ならば「フザケルナ谷川!」と言ってほしい。


29手め56歩 No: 2338 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 15:48:58

おかげで羽生に先ほどから喉から手がでるほどやりたかった56歩を突かれてしまった。
谷川は優しいお父さんである。余裕をもって遊びなさいと教えている。
谷川は28手めを55歩とすることもできた。それが次善手である。羽生は打開を強いられる。そこで2歩先に手にするのは谷川となる。しかも角交換さえすればよい。
しかし王位戦は二日制である。この祭りに来てくれたお客さんを二日間たっぷり楽しませてあげようという41玉なのであった。


28手め41玉ハ No: 2337 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 15:41:50

先ほどの42角には16分考えたようである。
一方すぐに指されたらしいこの41玉は緩手である。羽生がじっと耐えているので谷川も同情したのであろう。ここでは74歩が最強手順である。先手は角が埋没しているために後手にもう1歩持たれることを甘受しなければならない。しかし既に作戦勝ちを谷川は自認している。だから欲張らない。1歩手持ちでじっくり囲えば負けようがない将棋と考えている。
41玉の瞬間、週末の露店で店番をやるようなおだやかな時間となった。


27手め87歩 No: 2335 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 15:30:45

これで楽々谷川の作戦勝ち。羽生の忍耐である。丸山の肉体なら発狂しているであろう。サウナでジャンパーを着ているような歩だからである。これでは矢内にも笑われる。矢内はぎりぎりまでこの歩は打たない。しかし先手は59角とした為に56歩は突けない、飛車先突いても味消し、37歩も狙われる、47歩は形決めすぎ、ということでここで耐えるしかない。
これは序盤に14歩と突いた形が生きている。下記の恫喝手順で24角から25歩と追われたときに手順に13角と逃げることができるからである。
飛車角に狙撃されたままでは先手は何もできない。
だからじっと羽生は忍耐するしかなかった。


26手め42角 No: 2334 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 15:22:55

谷川は落ち着いている。良く見れば羽生の角は59地点のどん底にいる。だから羽生から56歩と突きにくい。
そこでまず角交換を強要するためには一旦下がるしかない角をここで悠然と引き上げる。無論42角しかない。しかも羽生がここで56歩なら79玉の瞬間に24角の一撃必殺がある。角交換は下記の理由でできない。しかも飛車筋が開通しているので先手は相変わらず厚着でサウナのような残暑まっさかりの布陣を強いられるのであった。


谷川長考中 No: 2333 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 15:13:24

作戦の中枢は羽生の77桂馬をどのように攻略するかということである。
どうしたら76歩と打てるのか?
ここで後手が角交換に確実に持ち込めれば後手必勝である。横歩取りの主軸である歩の突き捨てから角を打って桂馬の頭に歩を打つという筋である。この場合角を打った瞬間に角が狙われる。終盤で桂馬を取っても角を取られてその角で寄せられる場合がある。従って先手玉は一番下に居た方がよい。77歩成の瞬間に王手にならないからである。
では角はどこに打てばよいか。54角が理想である。94角は筋悪である。やはり角は双頭手として打ちたい。
そこでここで55歩と突いてみたくなる。
しかしここで突くと浮き駒となる。ここで突かないと先手から56歩とされてしまう。悩ましいところである。しかしここで33銀は手ぬるいのである。


現在25手め77桂まで No: 2332 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 14:56:26

早速マシュダ一家実況の通りに進展してしまった。谷川の純粋さにはほれぼれする。谷川は羽生にこう言っている。
「田中寅彦のマネなどはさせない。貴様のような意気地なしには矢内理恵子で十分だ」
さて羽生は21手めに69角と下がっている。68角でないのはなぜか?
これは谷川の54歩に56歩と羽生が受けなかったからである。次に55歩と谷川にされるとこの地点を先手が清算しに行った時に桂頭が狙われる。
そこで羽生は3手角を目指したということである。77-59-37or26という進行になる。


現在22銀まで No: 2331 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 14:33:37

対局日:2003/09/08(月) 10:47:54
先手:羽生善治
後手:谷川浩司

▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲7八金 ▽1四歩
▲4八銀 ▽8四歩 ▲6六歩 ▽8五歩 ▲7七角 ▽6二銀
▲5八金 ▽5四歩 ▲8八銀 ▽3三角 ▲6九玉 ▽2二銀


さて谷川は素直に応じている。ここで以下のように進展すると菊水矢倉となる。矢内の得意戦法である。
▲6七金右 ▽4二角 ▲6八角 ▽8六歩 ▲同 歩 ▽同 角
▲7七桂

ここで何がテーマか?
見た通りである。75歩がキーワード。
そう。
あの呪いの地点を谷川がどのように処理するのか羽生が真っ向から聞いているのである。


現在33角までハ No: 2330 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 14:14:13

米ちゃんには失望する。なんで羽生は25歩と突けないんダと怒れないのか?
「貴様はそれでも名人竜王か?キンタマついてんのか?土居市太郎が泣いている」とぐらいは言ってもらいたい。他に誰がこの腰抜けにそのような説教をできるのであろう。米長なら間違いなく25歩と突く。
我々は今回は羽生が25歩と突けなかった原因を作ってしまったので遠慮しているだけである。
32分で羽生は88銀。次に67金から68角と下がれば矢倉となる。だから谷川はすぐに33角となる。67金なら42角。先に68角とは出来ない。羽生が66歩と突いたためである。このような歩は田中寅彦しか連盟会員では指さない。そこで羽生が何を考えているか一目瞭然なのである。 谷川山崎のマネをするくらいならタナトラのマネした方がマシということである。
タナトラと言えばかつて谷川に「これで名人とは呆れる」と言う主旨の発言をした。それで周囲から叩かれてあのようにカドがとれてしまったのである。
谷川ならなんと言うか?
「ハブさんは最近意気地なしですね」と顔に書いてある。
我々はこの将棋のテーマはすでに決まっていると考えている。


王位戦第5局 実況 No: 2328 [返信][削除]

ハ投稿者:マシュダ一家 ハ03/09/08 Mon 12:48:11

谷川の薔薇十字定跡が見られるはずであった。その場合今年のベストコンセプト賞にノミネートされている下記の進展となる。
http://www.bekkoame.ne.jp/i/yusai/030811ryuW.htm
羽生はしかし25歩と突けないのである。米長は当然突くと確信して実況している。米長は怒り心頭であろう。米長には怒る資格がある。あとで羽生を説教していただきたい。土居市太郎ならばすでに5手めで ▲2五歩と突く。

開始日時:1917/10/16-17
棋戦:阪田三吉名人襲位問題東西対決
戦型:角換り腰掛け銀 薔薇十字定跡原型
先手:土居市太郎七段
後手:阪田三吉八段
▲7六歩 ▽3四歩 ▲2六歩 ▽3二金 ▲2五歩 ▽8八角成
▲同 銀 ▽2二銀 ▲7七銀 ▽4二玉 ▲4八銀 ▽3三銀
▲7八金 ▽6二銀 ▲6八玉 ▽9四歩 ▲9六歩 ▽6四歩
▲4六歩 ▽6三銀 ▲4七銀 ▽5四銀 ▲5六銀 ▽3一玉
▲7九玉 ▽2二玉 ▲8八玉 ▽8四歩 ▲5八金 ▽1四歩
▲1六歩 ▽5二金 ▲3六歩 ▽7四歩 ▲3七桂 ▽4四歩
▲4五歩 ▽同 歩 ▲2四歩 ▽同 歩 ▲3五歩 ▽4三金右
▲4一角 ▽3五歩 ▲7四角成 ▽3六歩 ▲4五桂 ▽3七歩成
▲3三桂成 ▽同金直 ▲2六飛 ▽9五歩 ▲4一馬 ▽3二歩
▲3五銀 ▽3四桂 ▲2九飛 ▽3八角 ▲4四歩 ▽4二金
▲同 馬 ▽同 飛 ▲2四飛 ▽同 金 ▲同 銀 ▽2三歩
▲4五金 ▽2五角 ▲5四金 ▽同 歩 ▲4三銀 ▽2四歩
▲4二銀成 ▽9六歩 ▲9八歩 ▽5八角成 ▲4一飛 ▽9三飛
▲4三歩成 ▽1二銀 ▲3一飛成 ▽1三玉 ▲3二成銀 ▽2三金
▲4五銀 ▽5七馬 ▲5八歩 ▽4六馬 ▲3四銀 ▽2五歩
▲4五金

谷川が6手めで14歩と再度誘ったからには7手めで普通なら羽生は▲2五歩と突くべきである。谷川は6手めで14歩に34分も消費している。そこで羽生は考えた。これは坂田流向かい飛車には絶対にならない。当然角換り腰掛け銀「薔薇十字定跡」となる。▲2五歩と突けば谷川が間違いなく角交換をして銀を上がるからである。すると上記URL先の谷川山崎戦のようになる。そこで谷川が73角と打った時に角頭を狙えば例のマシュダ一家金踊りが発生する。羽生はそれを避けて既出のマシュダ一家裏手順を選択せざるを得ない。それを羽生が嫌がったということである。だから我々はこれを逆に王者の沽券と読む。
それに変わる手は何か。羽生は46分考えて48銀とした。余り深く考えてはいけない。57トリトヌス地点を守ったというだけのことである。ここで谷川が角交換すれば飛車先歩保留のまま主導権を羽生が掌握する。後手が次に角交換しなければ▲2五歩と突いて飛車先歩交換をするという手である。
谷川はかなり気落ちしたであろう。心意気をまたも踏みにじる気かと。
そこで19分で気を鎮めた。84歩しかない。しかし怒ってはいけない。
9手め66歩
谷川は怒り心頭であろうか?
羽生はタナトラのように下町の玉三郎になってしまったのであろうか?
10手め85歩。この当然の一手に62分である。もう二度も誘いを断られたらデートは諦めるしかない。深く考えてはいけない。羽生はただ自分の将棋を自分のペースで指したいということである。それ以外の理由はない。
12手め62銀。急戦の構えである。飛車先を後手がふたつ突いたので42銀とはしない。これで先手の囲いを制限するということである。
13手め58金。羽生は66歩を死守しに行く。
14手め54歩。これで昼休み。