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●ヴァジラヤーナコース● 教学システム教本(P.264〜P.270)

第四十話(十九九三年四月十九日 札幌支部)

 今日、この札幌に来る前に、東京のラウンジでマハー・ケイマが一つの新聞をわたしに読んでくれた。その新聞記事の内容は何かというと、ニューヨークのある雑誌に、日本人の軍事研究家のグループが、日本対アメリカが戦争した場合、日本対ロシアが戦争した場合、そして日本対韓国が戦争した場合の軍事レポートを用意し、それを一挙掲載したという内容のものであったと。
 この内容では、日米戦は完全なる米国軍の圧勝と。日露戦も同じようにロシア軍の圧勝と。そして日朝戦、日本対韓国については日本が勝つという内容だそうだ。なかなかこれは、真を突いているように思われる。しかし、日本対朝鮮が、果たして日本が勝てるかどうかについてははなはだ疑問である。なぜならば、もし北朝鮮とそして韓国が連合軍を組み、原爆を使った場合、この日本には原爆がないがゆえに−−まあもちろん米軍が有しているという説もあるわけだけれども、日本自体は原爆を保有していないがゆえに、負けることは間違いないだろう。
 それはちょうど、アリの大群に対して人間がレンズを持ち出し、そしてそのアリを焼き殺すのと似ていると。いくら数が多くても、よりエネルギーの高い兵器には、わたしたちは太刀打ちできないのである。ところで、九三年から九九年まで、わたしたちは大いなる試練を受ける時期がやってきた。皆さんもご存じのとおり、わたしの予言したものはほとんど、そうだね、九○パーセント以上の確率で的中していっている。
 まだ予言が成就していないのは、円が1ドル一○○円ということである。
 しかし、これも今日の新聞に載っていたことだが、蔵相が、つまり大蔵大臣が、クリントンを批判したと。それはなぜかというと、円が高くなることをクリントンが奨励してるからであると。もしアメリカが、円が高くなることを奨励するとするならば、間違いなく一ドル一○○円までいくだろう。もうすでに一ドル一一二円という−−またわずか一二円円が高くなるだけで一ドル一○○円になるからである。
 そして、この成就前後、日本は大きな変化の時、過渡的な時を迎えなければならない。 その前に皆さんにとって最も興味深い、経済について少し話をしよう。この日本経済は、今一時的な景気の上昇の傾向を見せている。しかしこれは、外的資本、外国からの資本の投資によって株が上昇しているだけであり、日本人そのものは少しも豊かになっていないということをはっきりと見るべきである。そして、この現象は長くとも八月までしか続かないだろう。
 ではなぜそうなのか。それは日本にもう一度強烈な経済ダメージを与えなければならないからである。ではなぜ、経済ダメージを与える必要があるのかと。それは、大いなる戦いに、この日本も導き入れなければならないからである。
 日本は、アジアにおいて軍事大国といわれている。しかし、日本の持っている兵器は、せいぜいが生物兵器、そして化学兵器であると。もちろんこの殺傷能力は、通常兵器に比べたら大変大きいということができる。しかし、これに対しては防御の方法がいろいろとある。
 では日本は核爆弾を持つことができないのかと。それはそういうことではない。なぜならば原子力発電所があるわけだから、そこでウランを濃縮し、そしてより高度な遠心分離機を使い、完全なかたちでウランを濃縮したり、あるいはプルトニウムを作ることによって、日本の今の科学力からいうならば原爆を作ること・水爆を作ることはさして難しいことではない。
 「では軍事大国ではないか」という質問があると。ところが、実際、第三次世界大戦で使われる兵器は、原爆や水爆のようなチャチなおもちゃではないのである。
 では何が使われるのかと。まず、今ロシアが中心として使おうとしている兵器は何かというと、これは、「反射恒星砲」と呼ばれるものである。反射恒星砲とは何かというと、宇宙空間に直径三キロ、あるいは四キロといった大きな鏡を打ち上げると。そして、その打ち上げた鏡が凹鏡になっているわけだね。太陽のエネルギーをそのまま集中させ、そしてそれをこの地上に照射すると。そうすると、瞬時にして、この地上の物体は燃焼するということである。わたしたちが、固定的な−−例えばこのビルにしろそうだが−−いろいろなものは、せいぜいが三千五百度から四千度、高くとも五千度以上の高温に熱せられば、すべて完全に燃焼するのである。
 ではそれに対して、アメリカはどうかと。これは、SDIという計画があるわけだが、この延長上に“マイクロ・プラズマ”というものがあると。マイクロ・プラズマとは何かというと、あなた方の家庭に使われている電子レンジがあるよね。あの電子レンジを想像していただければわかる。あの強大なものであると。それを衛星に積み、そして地上局から発信するか、あるいは逆に、地上局に強い、強烈な、マイクロ・プラズマの発生機を用意すると。そしてそれを衛星によって反射し、目的の地点で照射すると。
 この「プラズマ反射衛星砲」と、それから先程述べた「反射恒星砲」の違いは何かというと、反射恒星砲の方が、エネルギーそのものは多く取り出すことはできるが、しかし、なかなか目的のポイントへそのエネルギーを照射することは難しい、というところがある。しかし、マイクロ・プラズマによる反射衛星砲は、人工衛星の数がたくさんあれば、ある程度自由にポイントを絞り、照射することができると。
 もちろん、物理的な見地から考えるならばいろいろと問題点はあるようだが、実際問題として湾岸戦争において、イラクにこの兵器が使われた、というのが有力な説である。というのは、イラクで亡くなった、湾岸戦争で亡くなったイラク人は十万人といわれているが、実際に死体は八千死体しか見っかっていないと。つまり九万二千死体は、このマイクロ・プラズマによって完全に消えてしまったのである。
 しかし、これらの兵器は序の口であるということができる。例えば、大変「波動砲」に似た”直流プラズマ”というものがあると。この直流プラズマは、例えば千メートルの井戸を掘るのにわずか三日で掘ってしまう。つまり、瞬間瞬間にその岩を溶かす。そのパワーというものはものすごいものであり、わずか三日間で井戸を掘ると。これをもし物理的・機械的にそれを達成しようとするならば、約一年近くはかかるであろうと。−−もちろんこれも、出力三万キロワットぐらいのね、強大なエネルギーを使ってのことであるが。 これらの研究、いったい軍事はどの方向に向かうのか、ということについて考えなければならない。それは、第一は「機動性」であると。第二は「自分の兵隊をいかに移動させないで相手をやっつけるか」ということであると。この光、あるいは電波を使った作戦は、確かに兵隊を移動させる必要はないと。人工衛星さえ打ち上げておけば、対象に対して照準を合わせ、そこをポイント攻撃することができると。
 じゃ「なぜ、原爆や水爆が効果がないのか」と。つまり、それを発射する前、あるいは発射した後、即それを打ち落とされてしまうからである。
 もともと、今のアメリカの例えば迎撃用のミサイルは、人工衛星と連動し、百発百中であるといわれている。これらの内容から考えると、日本が軍事大国になろうとしたとしても、彼らは秘密兵器についてあまり表に表わしていないから、例えぱ核を有したとしても、例えぱ生物兵器を有したとしても、例えば化学兵器を有したとしても、日本が彼らに勝つことは不可能なのである。そして、より大きな兵器を持てば持つほど、日本人であるわたしたちは、多くの、大きなダメージを受けなければならないということになる。これが第三次世界大戦の様相であると見るべきである。
 つまり、何を言いたいのか。知能が違うのである。「そんなことを言っても、日本人とアメリカ人の知能は変わらないではないか」とあなた方は考えるかもしれない。確かにそのとおりである。しかし、アメリカを動かしている、あるいはロシアを動かしているほんの一部の人たちはものすごく優秀なのである。−−そして、そのコントロール下によってこの世界は動いているということができる。
 それはちょうど−−少し難しくなるけどね−−動物と人間がなぜ区分されたかというと、動物はセックス、そして遊び、ね、それから他の動物に対する敵意、ね、それからテリトリーを広げるという貪り等を修習している間に、人間は、動物より一つ高い次元の「火」という−−ファイアーだね−−エネルギーを獲得したと。これによって人間と動物は格差が出てきたんだというのが今の一般的な考え方である。この意見を正当だとして論を展開するならば、つまり、動物が煩悩的修習を行なっている間に、彼らはより高いエネルギー、人間はより高いエネルギーを獲得したのである。
 では現代の日本人はどうかと。やはり同じようにセックス、スポーツ、ね、それから個人主義、そして金を貯め込むこと、ものを貯め込むこと等々の、先程も述べた動物的要素を修習されていると。
 その間に一部の魂は、例えばまあフリーメーソンもそうだろうし、あるいは、フリーメーソンをコントロールしているといわれている「イルミナティ」もそうだろうし−−このイルミナティとは“覚醒者の集団”という意味だけどね−−彼らは一生懸命瞑想し、そして、どのようにして人間をコントロールしようかを考え、多くのいろいろなものを発明している。これが実態である。この格差というものは非常に大きいということになる。そして彼らは、わたしたちの知らない間に、多くの高次元のエネルギーをどんどんどんどん開発していると見るべきである。
 では、この日本は、ただその敗北をなめなければならないのかと、そして犬死にをしなければならないのか、というとそうではない。彼らの思想には、確かに瞑想、そして神へ近づくことという修行命題は存在する。しかし彼らは、世界の構造において、この欲界の構造しか理解していない。つまり、意識における格差のある神聖世界、次に男女の登場する愛欲の世界、そして、それ以下の粗雑な肉体を持つ、人間世界以下の、低級霊域、ね、動物、地獄といったような世界、これが彼らの世界観である。
 しかし、もしこれよりも上位概念を根本とし、瞑想し、彼らの智慧をはるかにしのぐことができるならば、それは、はるかなる智慧を有し、そしてそれをもとに大いなるエネルギーを取り出した民族が、あるいは大いなるエネルギーを取り出した魂が勝利者となり、そしてその魂の意図によって、地球はそちらの方向へ動くのである。
 つまり、もし偉大なる四無量心という、人類済度の、人類だけではなく衆生済度の大いなる瞑想をなす魂がいるとするならば、その大いなる瞑想により大いなるエネルギーが開発され、そして、この地球は完全なる「真理の御国」と変化するはずである。
 君たちはこう考えるかもしれない。「今まででも多くの聖者が登場したはずである。なぜ多くの聖者が登場したのに、このような方向に動くんだろうか」と。
 もともと、サキャ神賢の経典の中には非常に科学的な部分−−これはサイエンスという意味において、ね−−それからもう一つ化学的な部分が多いと。これは経典をいろいろ研究していくと、例えばこの宇宙の終わりには完全にすべての元素はプラズマ化され、そして消滅するということになっている。まあ実際には、「消滅され、原子の状態に還る」と言った方がいいであろう。
 この状態を、今までの翻訳家はだれも理解できなかったと。それはなぜかというと、もう一方の面である、現象に対する科学的アプローチがなされていなかったからである。  つまり、単なる観念的真理ではなく、それを、情を排斥した、淡々とした科学的目によって現象を見るならば、わたしたちに勝算の道は残っている。そしてこの地球人類を救済する可能性というものは、まだ残っているのだということをわたしは言いたいのである。−−そして、そのポイントにこそ、いや、そのポイントだけに、わたしたちはすべての魂を三悪趣から脱却させ、地球を救済する道が残っているのである。もし、この法則がこの地上に実現しないとするならば、この地上の魂は、すべての魂は、人間として生まれ、そして煩悩を修習し三悪趣へ至る、このプロセスをより早く進むことになるであろう。
 つまり、今わたしが言いたかったことは、単なる宗教家ではなく、真理の眼、科学的な現象を見つめる眼というものを備えた魂が登場して、初めてこの地球は彼らの野望を打ち砕くことができると言っているのである。なぜならぱ、四無量心の本質は形状界の教えだからである。これは、大神聖天をしのぐ光音天、そして最終的には超越童子天へ至る教えだからである。
 そしてオウム真理教においては、それよりもう一つ上の概念である非形状界の教えが存在する。もし、ここへ到達するならば、いっさいの元素からの影響を受けない最高の五蘊を有した魂に、すべての魂がなるはずである。つまり、これらの外的条件、これらの外的条件は、わたしたちにとってマイナスの単なる要因ではなく、プラスの要因であると見るべきである。これらの変化する時代にわたしたちが生まれてきた理由は、まさに、すべての魂を完全に救済し得る可能性を、シヴァ大神とすべての真理勝者方に与えられたと見るべきである。
 では、敗北したらどうなのかと。当然ハルマゲドンは起きると。そのときわたしたちは死ななきゃならないと。しかしよく考えてみよう。ハルマゲドンが起きようが起きまいが、わたしたちは死ななければならないのである。その死ぬ時期が、例えば四十歳なのか、五十歳なのか、あるいは七十歳なのか、九十歳なのかの違いである。
 だとするならぱ、その死の準備を四十歳のとき、あるいは三十歳のときに完壁にし終わった魂はどうだろうかと。その後の生、つまり、三十歳から九十歳までの六十年間というものは、逆に悠々自適の人生が待っているはずである。なぜならば、この人間の世界を超えた場合、この人間の世界の現象というものは、まさに、おもちゃ、まさに取るに足らない現象として映り、そして、それらの問題点はすべて簡単に解決し得る能力をわたしたちは獲得することができるからである。
 したがって、大切なことは、いかに真理を実践し、そしていかに智慧を磨き、そしていかにすべての魂の救済を考えるか、ということになる。これをポイントに、もしわたしたちがしっかりと生きることができるならば、必ずやこの地上済度は成功するはずである。
 人は死ぬ。必ず死ぬ。絶対死ぬ。死は避けられない。まず第一にこの命題を克服しよう。そして、湖面に映るすべての幻影を、「幻影である」とすべての魂に教えられる環境づくりをしよう。そして、すべての魂をポアし、大いなる高い世界へといざなう教えの伝道者となろうではないか、いいね!
(一同)はい!
 今日の法則は、新しい人にとってかなり難しいかもしれない。かなり高い知性を有さなければ、今わたしの言っていることが理解できないかもしれない。それはそれでいい。その場合、今日わたしのこの説いた、法則のヴァイブレーションだけを、感じていただきたいものだ。



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