キリスト者となる(マドリッド)

1614年12月20日,常長一行は,スペイン・マドリッドに到着する。彼らの宿舎となったのは,王宮の近くにある,サン・フランシスコ聖堂(San Francisco el Grande)である。そしてついに,1615年1月30日,王宮において,スペイン国王フェリペ3世に謁見を賜る。支倉の演説のあと,国王から答辞を賜り,正宗の書状と八箇条からなる条約案を差し出したとされる。国王からは,正宗の希望にできるだけ沿うようにするとの返答があった。この謁見の儀式は,荘重を極めたとされる。
1615年2月17日,写真のデスカルサス修道院で洗礼を受ける。授洗式には,国王をはじめ,王家,名族のの臨席のもとで執り行われた。常長の洗礼名は,ドン・フィリッポ・フランシスコ(Don Filipo Francisco)