SAPPHIRE(CORUNDUM)


オーバル カボションカット 1.9ct


SAPPHIRE(サファイア)/和名 青玉/結晶系 三方晶系/モース硬度 9/
サファイアとはラテン語のSapphiros(青色の意)に由来しています。宝石質のコランダムのうち、赤色(ルビー)を除く全ての色味のものは、サファイアと云いますが、通常サファイアと云えば青色の石の事です。青以外の色の場合は、ファンシー・サファイアとして大抵その色を付けて○○サファイアと云うのが一般的になっています。ただし、稀産なピンキッシュ・オレンジのサファイアの場合は、特別にパパラチャ(シンハリ語、蓮の花のつぼみの意)と云う独立した名称が与えられています。また、サファイアは透明石の他に、キャッツアイ石や六条のアステリズム(スター効果)の現れるスター・サファイアがあります。
サファイアで本筋と云えば、青色のサファイアを云います。最高品質のサファイアはコーン・フラワー・ブルーと云われる矢車菊(矢車草)のような青で、主にインド、ジャム・カシミール州で産出されたブルー・サファイアに見られる色合いでした。今日カシミール・サファイアと云えば、最良品質のブルー・サファイアの代名詞とも云えますが、実際のカシミールはヒマラヤ山脈に閉ざされた、大変雪深く厳しい環境で、情勢不安もあり、産出は殆ど無いのが現状です。主だった産地は他に、ミャンマー、タイ、スリランカ、アメリカ、等ですが、最近ではこれに加えてマダガスカルで高品質のブルー・サファイアが産出され始めました。安定供給の結果、以前に比べて、市場での価格も下値安定しているようです。
コランダムは宝飾品として非常にメジャーな宝石ですが、そのために大抵の場合、美しさと耐久性の向上を目的とした加熱処理や充填が行われます。ですからその反対に、コレクターの間では非加熱コランダムの価値が鰻登り中ですよ。
オーバル カボションカット 1.9ct
産地不明
ラフ 計8.15ct
アメリカ モンタナ州ヨーゴ渓谷
写真のサファイアは、色は悪くないんですが、右半分に微細なシルクインクルージョンがあり、色抜けしています。サファイアは高級石なので、中々手が出せないんですが、やがては手に入れたいと不埒な野望が!
しかも加熱処理していない、ナチュラル・ナチュラルなもの!ふふふふ。
ヨーゴサファイアは加熱を必要としない濃い色合いが評価されています。
2005年に鉱山が閉鎖されたため、希少性が増すばかりですねー。
2013年英国王室のウィリアム王子がキャサリン妃に贈った婚約指輪(故ダイアナさんの形見だそうですよ)として一躍脚光を浴びたサファイアはセイロンサファイアだそうです。なんでヨーゴだと思い込んでいたんだろう……。
お詫びして訂正いたします。


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