列車供食事情3−3

JR東海371系
あさぎり号グリーン車


JR東海371系あさぎり号グリーン車は小田急RSE車とは一味違った旅が楽しめます。

 JR東海371系あさぎり号は小田急の連絡急行あさぎり号の特急化の際にJR側の車両として登場しました。登場時はRSE車担当のORSと共に371系担当のJD東海は競って新特急車のグリーン車サービスを展開してきました。登場時こそは肘掛内臓の液晶テレビや陶器製カップ使用のグリーン車専用メニューなどのサービスがありましたが、その後は液晶テレビの廃止、グリーン車専用メニューの廃止を経て現在に至っています。

『魅惑のX1編成』
外観の配色は100系新幹線と同じですが、編成番号も新幹線マニアを喜ばせる「X1」を名乗っています。JR371系は2階建て車も連結しているので100系新幹線の在来線版といっても過言ではないでしょう。

『グリーン車車内』
2階グリーン車内には100系新幹線のグリーン座席に似た座席がシートピッチ1100mmで配されています。シートピッチが少し狭い点やフットレストが違う点を除けば、座り心地は100系グリーン車そのものです。

『メニュー』と『おしぼり』
グリーン車では各席にクリアーファイルに挟まったメニューが置かれています。おしぼりは371系あさぎり号専用のものが配られます。
メニューはお弁当やアルコールにRSEあさぎりと共通のものがありますが、JRCPだけに大半は新幹線と共通のようです。

『あさぎりサンド』と『ホットコーヒー』
あさぎりサンドとコーヒーはセットで500円と良心的な価格です。

『マカデミアナッツ&さくさくチーズ』と『缶ビール』
新幹線車内販売のSPS担当列車で売られていた「マカデミアナッツ&さくさくチーズ」も今の新幹線では名古屋以西でしか見掛けなくなりましたが、JRあさぎり号では健在でした。個人的にはワインが欲しくなるおつまみですが、JRあさぎり号にはワインの販売が無いのでビールでいただきました。「缶ビール」とは言ってもプラカップでいただくとまた違った味わいです。

『ロマンスカー幕の内弁当』と『日本茶』
VSE弁当発売以後ロマンスカー車内からは従来からのEXE車のイラスト入り「ロマンスカー弁当」は姿を消しました。しかしJRあさぎり号車内では「ロマンスカー幕の内弁当」と名前が改められたものが健在でした(中身は微妙に変化しています)。日本茶は別購入です。JRCPのカップでいただくティーパックの日本茶は新幹線グリーン車でも姿を消しているだけに貴重な存在です。

『アイスクリーム』
アイスクリームは東海道新幹線車内でおなじみのメーカーではなく、「レディーボーデン」です。「バニラ」と「ガーナチョコレート」の2種類が用意されています。

追加乗車次第随時更新!
 JR371系の車内販売はVSEで活気付いているORSと比較してしまうと地味さは否めませんが、同じJRCPが担当する東海道新幹線と比較すると、グリーン車に関してはメニューを常備させたり、発車前からおしぼりを配って注文を伺う姿勢など大変好感が持てました。車内販売の品目も新幹線と比べても引けをとらないだけに、見方によってはワゴンサービスのみの列車の中では新幹線より上位にランクする列車なのかもしれません。 少なくとも東京ー三島で時間を気にせずに新幹線指定席(通常期4400円)を利用するのであれば、大差無い料金でグリーン車(4670円)に乗れるあさぎり号の方に軍配を上げたくなるのは私だけではないと思います。


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