98 Wind Report

10月浜名湖合宿

10月3、4日の全日本選手権にあわせて、
前日から合宿しました。
吉原のレポートです。

152- 吉原

10月2日(金)
5:30頃  井田さんからの電話で目が醒める。
            ぴぴぴぴ、、、
            「な、なにかが、、、なっているような、、携帯?」←吉原
            「もしもし、井田ですが、、」←井田さん
            「あ、、、よしはらですが、、あ〜寝坊した//」←吉原
            (あ〜寝坊した//の「あ」は大きな声で読んで下さい)
            「え?まだ部屋?」「はい」←井田さん/吉原
            「近くに来たら電話して」「はい」←井田さん/吉原
            速攻で荷物をまとめ、愛車オットセイに飛び乗り一路
            世田谷のロイホ(合流ポイント)を目指す。
7:30頃  世田谷のロイホ到着、井田さんに電話してロイホに
            来てもらう。
            で、井田さんをリアシートに乗せて、一路浜名湖を目指す。
            前日迄の雨がウソの様な晴天に恵まれ。
            「先週末の江ノ島と、違って天気良くて良かったですね〜」
            等と言いつつ、浜名湖を目指す。
            今迄と違い、日中の移動なので周囲の景色が確認出来て
            多少、観光気分を味わう。
12:00  浜名湖に到着、駐車場に車を入れるが未だ誰も来ていない様子。
            自分の出遅れを考えると、福島さん@NTTが先行して着いて
            いるかと思ったが、、、誰も居ない。
            で、駐車場に車を入れて、海面の様子を伺ってみるが
            殆ど無風に近く、穏やかな状況。
            「確か、高速から海面を確認した時は、プレーニングしている
            ウィンドサーファーが見えた筈だが???」
            等と思いつつ、セッティングを始める。
            その頃になって、ようやっと、他のウィンドサーファー、
            全日本の選手の方々が到着し始める。
            ようやっと2度のレースを経験しただけの一般庶民(吉原)に
            とっては、神様の様な方々ばかりで、段々と緊張しはじめる。
            う〜ん、これって、神無月の伊勢神宮状態?
            集まってきたレーサーの中に赤井さんの姿を見つけ
            「そう言えば、、、スクール以外で赤井さんを見かけたのは
            これが始めてか?」等と新鮮に思ったりする。
13:00  セッティングが完了し、のんびり海上に出る、、が、だがしかし
            思いのほか、風があり、驚く。
            最初、例の、、、というか、最近お気に入りのクローズの練習を
            はじめる、、が、イマイチ登りきれず、井田さんとラインがずれる
            2〜3往復している内に、風が上がりはじめ、クローズで走れなく
            なってしまい、半強制的にプレーニングの練習をはじめる。
            井田さんと同じ方向に走ろうとすると、井田さんは飄々と
            海面を走り抜けていくにも関わらず、何故か?こちらはマスト手が
            自分方向に押されて、強制的に、風上方向を向きそうになる。
            で、こちらは力まかせに、マストを風下方向に押し出す様にして
            走らせる。が、これでは、疲れるばかりでスピードがまるで出ない。
            で、つまらない。
            しばらく、頑張ったが埒があかず、ガタガタやっていると井田さん
            からの指示で、トラッカーの位置を後ろにずらす。
            つまり、今迄はクローズと同じトラッカーの位置で走らせていた
            わけですな。
            で、トラッカーの位置を下げ、先日覚えたフットストラップを
            使用しつつ、進行方向前足でボードの方向を風下気味に向ける。

            そう、この瞬間、、信じられないスピードでボードが走り始めた
            わけですよ。篠田さんの教えにあったブームに体重をかけた状態を
            意識し、前足から力を抜き後ろ足荷重にしつつ、でも、ともすれば
            あらぬ方向を向こうとするボードの向きを前足で、ウリウリと
            つつく様に修正しつつ、、走る走る。
            爪先立ちに近い状態になってしまった、前足がつりそうになるのに
            耐えつつ、文字どおり、力の限り走り続ける。
            (この乗り方に問題がある場合は、明日、三浦で御指摘、御指南の
            ほどを)
            某富津のレポートで「サルサーファー」とか「サルの様に」の
            表現がありましたが、まさしく気分は
            「サル並みなのね〜〜〜、私と〜っても〜」
            (マキバオーのエンディングの節でどうぞ)
            ってな状態。
            だがしかし、常日頃体験した事のないスピードに、いい加減疲れて
            きたので、一旦上陸し、休憩する。
            ほぼ同時に上陸した井田さんから、再度トラッカーの位置について
            指摘を受け、最終確認(乗り方の)のつもりで、海上に出る。

            此処から、、此処から、悪夢が始まる。

            先程の時点で、充分強風状態だったのが、更に風速が上がっており
            サルサーファーのポーズを維持する事が出来ず、フットストラップ
            に、足をいれた状態で頑張りきれず、しかも、上を向こうとする
            ボードを無理に風下に向け過ぎてしまい、、巴投げ状態で吹っ飛ぶ。
            CATの頑丈さに、超感謝である。あの風速でブームパンチを
            繰り出してしまい、ボードが粉砕骨折状態にならなかったのは
            奇跡に近い様に思える。
            但し、あるじ(吉原)の方は、巴投げの後、ボードのフライング
            ボディープレスを顔面に受けてしまい、眼鏡はひん曲がるは
            ひたいは痛いはでもうボロボロ。
            なんとかボード上に這い上がり、セールアップを試みるが、
            メガパンプは海面にピタリと貼りついてしまい、まるで上がり
            そうにない状態。
            それでも、暫くはセールアップを試みるが、まるで上がらず
            ボードにへたり込んでいると、、風上方向で沈するサーファーを
            発見する。
            「う〜ん、、全日本の選手でも、この風だと沈するんだ」
            等と、妙な所で納得して良く見ると、、、井田さんだったりする。
            もし、吉原が対岸迄流されても、回収が可能な様にオットセイの
            鍵を取りに来てくれたのである。
            取り敢えず、井田さんに鍵を渡し、井田さんは出艇した海岸に
            引き上げ、吉原は再度、セールアップにチャレンジしはじめる。
            だが、風は一向に収まる気配を見せず、心なしか波も段々と
            高くなりはじめる。
            何度かセールアップを試みるが、やはりセールアップ出来ず、
            スリーブの水を抜こうと試みたりもするが、効果は無く
            いたずらに時間だけが過ぎていく。
            これが夏場であれば、日も長く4時になろうが5時になろうが
            屁でもないところだが、、、既に10月の声を聞き、世間一般
            的には、充分秋と言っても良い季節である。
            日は短くなっているし、夜は、、、寒い筈である。
            というか、夜の浜名湖をサマヨウなんて状況には、、
            ゼッタイ、ゼ〜〜ッタイになりたくない。
            で、時計を確認する。時計のデジタル表示は4:00を示している。
            未だ、未だ間に合う//
            なんとか、なんとか岸に辿り着けないか//
            等と思いつつ、再度セールアップにチャレンジしはじめる。
            此処で、ドラマや漫画なら、爽やかなBGMと共にセールアップに
            成功し、一気に対岸迄、駆け抜ける所だが、、、現実は厳しい。
            ぜ〜んぜん、セールアップできない。
            結局、セールアップは断念し、文字どおり漂流しはじめる。
            いや、既に先から漂流状態だったのだが、多少の学習効果として
            ボードの上に座っているよりは、立っていた方が、人体が風の
            抵抗になり、漂流スピードが上がる様な気がするので、ボードの
            上に立った状態で、漂流することにする。
            心なしか、対岸が近くなった様に思える。
            だが、此処で、新しい問題が発生した。このまま流され続けると
            浜辺には到着出来ず、コンクリの壁に覆われた海岸に流れ着き
            そうなのである。まったく、何の因果で、、と思いつつ、ぎりぎり
            岸に近付いたあたりで、ボードから降りてみると、かろうじて
            足が、水底につく。爪先立ち状態の不安定な姿勢でボードを引張り
            ながら、浜辺のある方向へ移動しはじめる。水の流れの問題か
            周囲の水が以上に臭い。生活排水そのものといった感じである。
            また、浮遊物も多く、間違っても水が口に入る様な状態は避けたい。
            で、、、なんとか、浜辺に辿り着く、、、が、最悪の結末が、、
            上陸する際、海面からセールを持ち上げた瞬間、セールが風に
            巻き上げられ、波打ち際に激突、先端よりの位置で、、
            折れてしまったのです。シクシク。
            只、いい加減、今迄の状況が状況なので、まるで気にならない。
            というか、精神が麻痺してしまって、何が何だかってな気分。
            で、、、井田さんにサルベージしてもらうには、、、
            此処で、今日が実は金曜日な事を思い出す。
            って事は、、、あ、岡田君@沖電気が会社に居るではないか//
            取り敢えず電話がかけられそうな場所を探し、浜辺をウロツク。
16:45  ナッツというウィンドショップを見つけ岡田君に電話をし、
            井田さんの携帯に伝言を頼む。(伝言ゲーム状態)
            で、多少落ち着いた所でショップの方と
            「この時期の浜名湖って何時もこうなんですか?」
            みたいな、世間話を始めた処、、
            「あなたが、流された人ですか?」←ショップの方
            「へ?あ、いや、、そうですけど」←吉原
            どうも、漂流中、どういったルートでかは解らないが、
            「漂流者が居る//ようだ?」
            といった情報が出回ったらしい。う〜ん情けない。
            ナントナク居辛いので、折れちゃったマストと、ボードを
            片づけに、浜に戻る。ボードからマストを外しているところに
            オットセイに乗った井田さん登場//
            なんとか伝言ゲームは成功したらしい。しっかし、、岡田君も
            驚いただろうな、、浜名湖から
           「漂流してカンザンジに流れついた事を井田さんに伝言して欲しい」
            なんて電話がかかってきたんだから。
            井田さんに手伝ってもらいつつ、セールやボードをオットセイに
            積み込み、元居た浜に戻る。
            途中、ヤマハの保養所あたりでウェット姿でテクテク走る
            ウィンドサーファーを発見する。
           「まさか、知合いだったりして」←井田さん
           「いや〜、ははは、どうでしょう、、あ」←吉原
           「赤井さんだ」←井田さん/吉原
            どうも、夕方近く強風のあまり、かなり流されてしまったらしい。
17:30  もといた浜(駐車場)に到着、、どうも色々周囲のメンバーに
            聞いてみると、今日の最大風速は15m/s以上はあったらしい。
            いや〜〜、、自然を甘くみちゃあいけませんって事ですね。
            道具を片付け、NTTメンバーと共にお好み焼きを食べに行く。
            で、性格がでますね〜お好み焼き。
            正確に、好みのメニューを注文し「キミ、僕の話聞いてないね?」
            等とウェイター相手にイントラしてしまう福島さん。
            メニューの内容を全然理解しないまま「ヤキソバ」を注文する吉原。
            「僕の注文、細かいからね」と注釈をつけつつ、文字どおりミョ〜
            に細かくメニューを頼みつつ、調理の過程で、周囲の笑いをとって
            しまう佐野さん。
            面白かったです、佐野さんのお好み焼き。

な〜んて感じで、浜名湖一日目は暮れていったのでした。
この後のレースの状況については、福島さんはじめレーサーの方々が
レポートしてくれるでしょう。

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