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*彫 刻 *
一部、大きく見ることができます。
出土地不詳 Unkown データ 超・私的見解など
多面多臂女尊像
出土地不詳:
アンコール・ワット様式
12世紀中頃
砂岩
高さ:61.5cm
ギメ国立博物館
(Guimet,Paris)
多面多臂女尊像:
何とも楽しい像である。美術的にどうのこうのと言える知識は全くないが、色んな像があってクメールの彫像って興味深い。当時の彫り師達は想像力を駆使して彫り上げていったのだろう。正統派の?像も好きだが、こんなちょっと変と思える像もけっこう好きである。
Ta Keo州 データ 超・私的見解など
女神:Nean Khmav
タケオ州:
Prasat Nean Khmav,
Ta Keo
バケン様式:
10世紀前半
緑色?砂岩
プノンペン国立博物館
女神:ネアン・クマウ(黒い貴婦人)
深い緑色、これが砂岩と思うぐらい光沢がある。サンポットの襞は、直線的で硬い印象。バケン様式らしいが、プノン・バケンのデヴァターのサンポットはもっと流麗である。
頭部は想像するばかりだけれど、この時期のデヴァターと同じような、下ぶくれのやや丸顔なんだろうなぁ。
ヴィシュヌ神:Visnu
タ・ケオ州:
Phnom Da, Angkor Borei
プレ・アンコール期
6〜7世紀?
砂岩
高さ:287cm
プノンペン国立博物館
8本の腕を持ち持物は例外的。この像は、ラーマとバララーマ像2体と共に発見されている。インドの影響はあるようだがクメール的と言っていいのかもしれない。
仏陀頭部:Head of Buddha
タ・ケオ州:
Wat Romlok, Angkor Borei
プレ・アンコール期
6〜7世紀
砂岩
高さ:28cm
プノンペン国立博物館
扶南の都であったとされるアンコール・ボレイのWat Romlokで発見される。インドの古典的様式を受け継いでいる。
平たい螺髪は右巻き・左巻き・S字といろいろ。
この時期のこの辺りのものとされるプノン・ダ様式の彫像とは明らかに違う。年代は少し下るが、下のハリハラと比較するとよくわかる。アンコール・ボレイではプノン・ダ様式とこういうインド風な彫像が混在していたようだ。
何処かを少し削って砂岩の成分を分析してカンボジアのものか、確認してくれるといいのになと、個人的に望んでいる。面白い結果が出ると思うんだけど・・・。
ハリハラ:Harihara
タ・ケオ州:
Asram Maha Rosei,
Phnom Bakheng
プレ・アンコール:
7世紀
プノン・ダ様式
砂岩:高さ178cm
ギメ国立東洋美術館
(Guimet,Paris)
ハリはヴィシュヌ、ハラはシヴァの別名で、合体神である。
左半身が裙をはき円輪(チャクラ)を持ったヴィシュヌ。
右半身がシヴァ。三日月、第三の目、三叉戟(さんさげき)を持ち、虎の皮をつけている。この虎、マンガチックで内気な可愛い虎という感じがする(笑)
顔には金泥が塗られているようで、全身金ぴかだったのかもしれない。
描いていると成り立ちがよくわかってくる。
ゴーヴァルダナ山を
持ち上げるクリシュナ

タ・ケオ州:
ワット・コー
アンコール・ボレイ近く
プレ・アンコール:
6-7世紀
砂岩:高さ160cm
プノンペン国立博物館
雷神インドラが大雨を降らせた時、怪力のクリシュナが牛と牛飼い達を守るために大地を持ち上げて傘とした、というインド神話マハーヴァーラタ叙事詩の1シーン。
この時代、この辺りの彫像には螺髪(らはつ)を彫ったものが多い。クリシュナの髻(もとどり:髪の毛を束ねた所)は、3つ。インド彫像の影響説あり。
クリシュナ:ヴィシュヌの8番目の化身。
Kandal州 データ 超・私的見解など
石碑:Stele
カンダル州:
Tuol Neak Ta Bak Ka,
Dangkol
プレ・アンコール期:
7〜8世紀
砂岩:高さ96cm
プノンペン国立博物館
租税について記されている。
寺院に祀られた神に対して塩を納めるように命じた物。

写しであっても知らない文字を書くのは難しい。
ま、これを読める人がたくさんいてるとは思わないが、間違っていたら「ごめんなさい」

上の行は文字が大きいが、下の方は段々と小さくなっているのはご愛嬌!
なんだか分かるなぁ。

ガネーシャ:Ganesa
カンダル州:
Tuol Preak Kin, Kandal
プレ・アンコール:
7〜8世紀
砂岩:高さ74cm
プノンペン国立博物館
これは敷地内に設置されているレプリカである。館外なので写真は撮れる。描くのがいいか写真がいいか、迷うところ。写真の割には見づらい・・・
Svay Rieng州 データ 超・私的見解など
ナンディン:Nandin
スヴァイ・リエン州:
Basak
プレ・アンコール期
7世紀
砂岩
高さ:33cm
長さ:56cm
プノンペン国立博物館
牡牛ナンディンはシヴァの乗り物。聖牛。
四肢を折って臥すのが特徴。
Battambang州 データ 超・私的見解など
ブラフマー:Brahma
バッタンバン州:
Vat Baset area、
アンコール期
10世紀第2四半期
コー・ケー様式
砂岩
高さ:137cm
ギメ国立博物館
(Guimet,Paris)
ブラフマー:想像を司る最高神
ワット・バセットの東の森で発見。四面4臂で、 水瓶、数珠、匙、教典を持っている。
他の彫像に比べ、腰回りに量感を感じるが、頭4つ分の重量を支えるためかもしれない。後ろ姿が気になる人はあまりいないかもしれないが、裙(くん)は当然背面の結び方である。
Kratie州 データ 超・私的見解など
女神:Female Divinity
クラチェ州:
メコンのサンボール、
コ・クリエン:
プレ・アンコール期
7世紀前半
様式:
サンボー・プレイ・クック
砂岩
高さ:127cm
プノンペン国立博物館
メコン川の中流のサンボールである。コ・クリエンの遺跡については、詳しくは不明。ちょっと手抜きなので分かりにくいが腰帯のバックルがサンボー・プレイ・クックの文様と似ている。
Prea Vihear州 データ 超・私的見解など
闘う神と阿修羅
Deva & Asura Wrestling

プリヤ・ヴィヘア州:
コ・ケー、
プラサート・トム:
第2周壁西楼門
アンコール期
10世紀第2四半期
コ・ケー様式
砂岩
高さ:79cm
プノンペン国立博物館
動きのある彫像で、全身があればどれだけ素晴らしいだろうと思わせてくれる。 手はなく足は崩れ、頭部はなく顔の表情を想像するばかり・・・
蓮華の列弁や菱形文様の彫られた方形の台座に設置されていた。 プリーツの裙(くん)をはいた方が神で、垂飾りを付けた褌(ふんどし)の方は阿修羅である。 (これと似た彫像で「闘う猿」というのもある。同年代でコ・ケー、高さ287cmと大きく、博物館の中で目を惹く)
棍棒を持つシヴァの手
Hand of Siva Holding a Club

プリヤ・ヴィヘア州:
コ・ケー、
プラサート・トム:
プラサート・クラハム、
アンコール期
10世紀第2四半期
コ・ケー様式
砂岩
高さ:50cm
プノンペン国立博物館
ジャヤヴァルマン4世、プラサート・トム建立。
この手はプラサート・トム第1周壁の東の楼門に安置されていたシヴァのもの。
楼門:プラサート・クラハム(赤い寺院=レンガ造り)
シヴァはバラバラで発見され復元すると、復元すると五面十臂の踊る姿だった。
シヴァ自身は3〜4mはあったのかもしれない。指が太短いのは創作上やむを得なかったのだろう。
博物館の大きな立像の奥に、手を数点並べて陳列してある。
Banteay Meanchey州 データ 超・私的見解など
ひざまずく女性(香炉または燭台)
Banteay Mianchey州:
ダンルン
アンコール期:
12世紀末〜13世紀初
ブロンズ
高さ:16.5cm
プノンペン国立博物館
頭上の蓮華の花冠が可愛い。すり鉢状になっている花びらは薄い。
ガラスのショーケースに陳列されているが、とても小さいのでうっかりすると見落としそう。
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