ロケット実験室

THE ROCKET LAB

誰にでもできる、安全で手軽なロケット実験

ロケットの製作や飛行実験は、とてもエキサイティングです。また数学や物理法則を勉強するのにも、適している教材でもあります。このコーナーでは模型ロケットにまつわる製作と実験を紹介することとします。

バブロケット

 ロケット本体は写真のフィルムケース。力の元は、ドライアイスか発泡入浴剤の破片。フィルムケースに力の元を入れ、水を注いですばやくふたします。平らな地面に置いて、離れます。しばらくすると、ポンと大きな音がして、飛び上がります。ケース底にノーズやボディーに尾翼をつけたら、立派なロケットだ!
 水の代わりにお湯をつかわないこと。
 ドライアイスを扱うときは手袋で。

バブロケット水平飛行実験

 あの有名なペンシルロケットも水平発射から貴重なデータを得ました。
水平に糸かピアノ線をはり、ストローを使ってバブロケットを取り付けます。蓋に重りをいれて、水平発射実験をやってみましょう。動く距離で反動の大きさが計れます。蓋に重りがあるのとないのとではどうちがうだろう?
またロケットを重くしたらどうなる?

反動ボート

カマボコ板にパチンコの仕掛けをつくり、水に浮かべて消しゴムを打ち出してみよう。ゴムの強さを変えたら、どうなるかな?
糸を張った水平実験では、ロケットや放出するものの重さと、受ける力の実験。輪ゴムを2重3重としていくと、消しゴムを打ち出す速度が変わります。
ゴムも強くし、消しゴムも重くしたら?????
舟の形も変えてみたら?

糸はライターで焼切ると、うまくいきます。
火傷に気をつけてね!

空飛ぶペットボトル

 空のペットボトルがあったら、水を1/3ほど入れゴム栓をし、逆さにしてポンプで空気を入れてみよう。
ゴムキャップがはずれてペットボトルが高くとんでいくよ。
水の量を変えたらどうなるかな?

 ペットボトルの口にあうゴム栓に穴をあけて、先端金具を突き刺します。先端金具は、球技用ボールの空気差し口を使います。
圧力が上がると、ゴム栓が抜けてペットボトルは飛び上がります。
抜けるタイミングは急にやってくるので、ドキドキだね。
ロケットを持つ係の人は、手をいっぱいに伸ばしてね。周りに人がいないことを確かめて、実験しよう!

ロケットの飛行高度を計る

 実験に必要なのは正確な観測。厚紙と糸、重りを使うと、高度測定器がつくれるよ。

 動くロケットを計る前に、電柱や建物の高さを計ろう。三角測量の原理でちょっとプロフェッショナル気分。 建物は垂直に立っているけれど、斜めに飛ぶかもしれないロケットを、正確に計るにはちょっとしたコツが必要だ。この原理を実験すると、三角関数がマスターできるかも?!

本格的水ロケットを飛ばそう

 大きなホームセンターに行くと、ペットボトルロケットの発射装置キット(日本ペットボトルクラフト協会からも入手可能)を売っている。これを手に入れ、説明書を見ながらロケット本体は自分で作ります。
キットがなくても、散水用ワンタッチカプラーや配管用具を改良して、作ることが出来ます。
発射する圧力や水の量を変えてデーターを調べて見よう。

すごく良く飛ぶので、びっくりするよ!
速い速度で落ちて来るので、まわりの人に気をつけよう。

ダブルタンクロケットはすごいぞ

 ペットボトルを2本3本つないで、圧力タンクを大きくしてみよう。びっくりするほど高く飛ぶロケットが完成するよ。

 タンクを2本つなぎにすると、水を多くいれても、圧力が下がりません。また縦の慣性が大きくなって、ロケットの安定が増加します。(水ロケットはタンクにいれる水の量が多すぎると、飛行が不安定になり、飛ばなくなる)
2連結ロケットに成功したら、3連ロケットにも挑戦しよう。
工夫すれば、多段式も出来るよ。

注意)先端にウレタン等軟らかい、安全キャップを付けること

固体ロケットは国際スポーツ

 数百mまで一気に飛び上がるロケットに挑戦したいなら、固体燃料(火薬)を使ったモデルロケットだ。パラシュートやヘリコプタ式、滑空式に回収したり、ラジコンロケットグライダーなんかもあるよ。空気力学やニュートン物理学も楽しくなっちゃう。現在日本では、10ニュートン秒までのエンジンなら、誰でも扱えることになっています。小さく軽く空気抵抗の小さなロケットであれば、500mくらいまで高く打ち上げることができるパワーがあります。10ニュートン秒までの推進器でも20種類くらいあって、色々な科学実験やホビー、スポーツとして楽しまれています。
大人のホビー

 物理や、安全を勉強して資格を得れば、もっとハイパワーな推進器も扱うことができます。アメリカを中心に、直径10cm以上長さ2m以上ものロケットを、高度千m以上にも打ち上げる本格的航空ホビーが、ハイパワーロケットだ。直径1m、長さ10mという本物のようなロケットを作って飛ばしている人もいるくらいだ。
注) モデルロケットは世界統一の安全ルールがあります。だれでも扱える小さなものから、航空法や火薬取類締法の許可を得て打ち上げる大きなものまで、安全が確保されています。2.5ニュートン秒をA型とし、B型は5ニュートン秒、C型はその倍の10ニュートン秒というようにクラス分けされています。H型以上はハイパワー(モデル)ロケットと呼びます。これは大人が本格的に楽しむ航空ホビーであり世界各地で打ち上げ会が行われています。


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このコーナーの構成は「宇宙をめざすきみへ(宇宙開発事業団発行)」をヒントにしており、同書から、一部図版を許可を得て掲載しています。同書は市販されていませんが、ご希望があればコピー版で頒布するそうです。(財)日本宇宙少年団03(3669)7480

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日本ロケット館支配人コゲチャyoichqge@bekkoame.ne.jp