空き缶ヒーロエンジン

目的:
ロケット工学
論題:
ニュートンの運動法則
説明:
底に穴を開けぶら下げた空き缶からの水流が、缶を回転させる。
寄稿:
Tom Clausen(ケネディー宇宙センター探査部)
編集者:
Roger Storm(NASAグレン研究センター)
材料と用具:
ステイオンプラグ付の炭酸飲料空き缶
釘かアイスピック
釣り用糸
バケツなどの容器に入った水
手順:
1、空き缶を横置きし、底に近い側面に、等間隔に同じ大きさの穴を4つ、釘かアイスピックであける。打抜工具は抜く前にその孔が一方方向を向くように、缶の縁に並行方向に押し付けること。
2、缶の上についている、ステイオンタブを直角に引き起こして、その輪に釣り糸を結びつける。
3、いっぱいになるまで、缶に水を注ぐ。缶から手を放し、釣り糸で缶をぶら下げる。水の流れは、缶を回転させる。
4、もし缶が回転しにくいようであれば、孔を少し大きくするか、吊り下げ糸の間にスイベル(サルカン)を取り付けてみるとよい。
討議:
空き缶ヒーローエンジンは、ニュートンの運動法則の良いデモンストレーションのひとつである。空き缶が回転するのは、水流が力を作り出すからである。(第一法則)
自転速度は、側面に空けた孔の数や、直径によって変化する。(第二法則)2つの孔で実験したり、小口径の孔のものと大口径のものと比較したりするとよい。
缶は、水流と反対方向に回転する。(第三法則)
学習要点と質問:
・最初のヒーローエンジンは蒸気を発生する。その操作は教師だけにするべきである。後の空き缶ヒーローエンジンは、生徒にも安全である。
・孔の数や、直径によって(缶の回転速度に)どんな影響を及ぼすか? 違いがあれば、ニュートンの第二法則を使って、どう説明するか?
・孔を違う方向に向けたら、どうなるか?
警告:
蒸気式ヒーローエンジンは子供に操作させないこと。防護めがねを着用すること。噴出口のパイプがどこも塞がっていない事を、加熱前に確認すること。管を一本づつ吹いて確かめておくこと。片方から軽く吹くと、もう片方から軽く出ること(方向を変えてやってみること)。

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