鉛筆ロケット

目的:
宇宙飛行
論題:
ロケット
説明:
鉛筆を本体に使用したロケットは、輪ゴムパワー発射台から発射される。
寄稿:
Gregory Vogt(OSU)

編集者:
Roger Storm(NASAグレン研究所)
材料と用具:
長さ1m、幅7.5cm(厚さは適当)の木板2枚
引っ掛け金具2個
木製の洗濯バサミ1個
木ネジ1本
スクリューアイ(ネジ丸環)1個
直角カスガイ金具4個と木ねじ必要分
1.5m程度のタコ糸
ゼムクリップ数個
輪ゴム数本
尖っていない鉛筆数本
消しゴム付ペンシルキャップ数個
セロファンテープまたはマスキングテープ
厚紙
ノコギリ
木工ヤスリ
φ5mmドリル
ペンチ

製作手順:
発射台
1、図のように2枚の板を組合して、発射台を作る。構造を補強するために、コーナー金具を用いる。
2、引っ掛け金具やスクリューアイを挿絵1の位置にそれぞれねじ込む。
3、一時的に、木製洗濯バサミを分解する。図1拡大図のように、かみ合わせ(顎)をくりぬく。また図2に示したように、2つの穴をドリルであける。
4、発射台の垂直な板にも穴をあけて、洗濯バサミの穴と一致させて、木ネジで取り付ける。洗濯バサミを組みなおす。
5、タコ糸の片方の端に、結びコブを作って、もう一方を洗濯バサミの穴から板をとおしてスクリューアイの輪を通す。タコ糸の自由な方の端を引くと、洗濯バサミが開くか確認する。洗濯バサミはロケット固定と、発射装置の機能を果たす。
6、4本の輪ゴムをループにして、端を2つの引っ掛け金具にかける。これで発射台は完成。
製作手順:

ロケット
1、図3を参考に、鉛筆の消しゴム側の端から25mm程度のところに、伸ばしたゼムクリップを巻きつけ、ペンチで鉛筆に食い込むようにきつくしめつける。先端はフックのような形に曲げておく。
2、図3のように、鉛筆のもう一方の端に、ナイフで引っかかりをつくる。
3、厚紙を切り出して尾翼をつくり、引っ掛かりより少し上に3枚取り付ける。
4、ロケットの上の端に消しゴムキャップを取り付ける。これは何かにぶつかったとき、安全になるように先端を丸くやわらかくするためである。これでロケットが完成。
飛行手順:
鉛筆ロケットの発射
1、ロケット打ち上げのために、屋外の開けた場所を選ぶ。
2、洗濯バサミを開いて、ロケットの後部のノッチをかみこませる。はさみこんだら鉛筆ロケットを上に引っ張ってみる。もし簡単に外れたり、かみ合わせがうまくいっていないようだったら、補修する。
3、輪ゴムを引っ張り下げて、鉛筆ロケットの針金フックに引っ掛ける。ロケットが不意に発射されると危険なので、ぜったい発射方向(発射台の上)から覗き込まないこと。
4、発射台の反対側に立って、発射台の下の板を足で踏みつけて固定する。
5、ひきがね担当者以外だれも周りにいないことを確認する。10秒前から秒読みをし、タコ糸を引く。ロケットは20mほど上昇して、さかさになって落ちてくるので、自分に当たらない場所に逃げる。
6、ロケットの上昇高度は、輪ゴムの本数や強さ、張り方の加減(張力)などで調整することができる。
討議:
1926年のRobert Goddardの最初の液体ロケットのように、鉛筆ロケットはノーズコーンの末端あたりから、その上昇のための推進力を得る。ロケットの尾翼は、固定されているが安定のために働き、滑らかな上空への飛行を誘導する。飛行中安定した風が吹いていると、尾翼は「風見効果」という、風上にロケットを向けるような働きをする。NASAのロケットでは飛行中の能動的姿勢制御が風見効果を防いで、正しい飛行経路に向かわせている。能動的姿勢制御方式は可動尾翼、ベーン、可動ノズル、などが含まれる。
学習要点と質問:
・各生徒に自分の鉛筆ロケットを作らせる。もし子供が安全なノッチを作るには幼すぎるときは大人か年上の生徒をクラスに混ぜて手伝わせる。
・1枚か2枚しか尾翼がない場合、何が起こるか? 尾翼を機体の中央あたりに取り付けるとどうなるか? 前方だとどうなるか?
・鉛筆ロケットは本当のロケットか? それは何故?
警告:

ロケットの活動ページに戻る