マッチ棒ロケット

目的:
ロケット工学
論題:
推進
説明:
マッチとアルミニューム箔を使って、小さな固体ロケットを作る。
寄稿:
Steve Culivan(KSC)
編集者:
Roger Storm(NASAグレン研究センター)
材料と用具:
マッチ2本、
アルミニウム箔
ペーパークリップ
安全ピン

手順:
1、1本のマッチをとって、薬品の部分をアルミ箔で包む。きっちりと包み込むこと。
2、マッチの薬品の部分に安全ピンを刺して、包んだアルミ箔の先端を少し穴を開ける。
3、図示したように、クリップを曲げて発射台を作る。台の上にマッチ棒ロケットを建てる。台が載っているテーブルが、理科実験用のようにマッチロケットの噴射で焦げないような材質であることを確認する。アルミ箔をテーブルに敷いても良い。
4、マッチの燃焼室が発火温度に達するまで、2本目の火のついたマッチであぶる。

警告:
マッチロケットは、人々や可燃物から離れて実験すること。消化用水か消火器を準備しておくこと。ロケットのアルミ箔は非常に高温になっている。
討議:
マッチ棒ロケットのはニュートンの運動法則がロケットに結びつくことを、デモンストレーションする。第三法則は、「あらゆる作用が大きさが同じで方向が反対の反作用が存在する」ことを述べる。燃えているマッチからの燃焼物(煙とガス)の噴射は「作用」である。そしてその反対方向へのマッチロケットの運動が『反作用』である。マッチが囲まれた環境で燃焼すると、作用(推力)が作り出される。アルミニウム箔は、ロケットの燃焼室の働きをする。箔の開口部が小さいので、燃焼室のなかで煙とガスは高い圧力を発生し、速い流れとなって噴射する。
学習要点と質問:
実験の変化形のひとつとして、噴出口の径を変えて、噴射速度が変わることを実験する。開口部が大きいと、圧力が高まる前に、煙とガスを流出させてしまう。よって噴射速度は小さいものと比較して、より遅い速度となる。ニュートンの運動第二法則では、ロケットの力または推力が、噴射ガスの質量と速度の積に等しいとされる。この比較実験で、煙とガスはどちらの場合でも同じ質量である。違いは、噴射の速度である。2つの実験で、マッチロケットが飛行する距離を比較する。
警告:
子供は、火を使った遊びが好きである。家庭内や子供たちだけで、この実験を行わないように注意をすること。また実験する部屋は、あらかじめ窓を開けたり、換気装置を始動してから始めること。マッチを燃やすので、強い刺激がある排気ガスが発生する。

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