ボトルロケット
目的:
論題:
- ロケットの運動能力は、ニュートン第二法則の応用を通じて改良された。
説明:
- この活動を通じて、学生は炭酸飲料容器を使って、高性能のボトルロケットを製作する。また空気ポンプを操作して、圧力変化の効果を実験する。
寄稿:
編集者:
- Roger Storm(NASAグレン研究センター)
材料と用具:
- ペットボトルとプラスティックキャップ(1500ccと500cc)
自動車のチューブレスタイヤ用バルブ(自動車用品店またはガススタンドで入手)
ドリル
ドリルビット(4〜6mm・14mm径)
万力
足踏み式または手押し式空気ポンプ(自動車用タイヤに使えるもの)
小さなナイフの刃、またはバルブ調整具
安全眼鏡
-
手順:
- (手順1〜5は、教師が事前に準備しておくこと)
1、タイヤのバルブからナイフの刃かバルブ調整工具を使用して、ニードルを取り除く。その方法は、バルブのキャップを外して、内部の逆止弁を内部ネジに沿って緩めて回転させると取れる。外れたら捨てる。
2、タイヤバルブの穴を、4mmビットで削って大きくする。バルブを万力に固定してドリルを使用する。ドリルは優しく押さえて、ビットが飛び跳ねたりしないように危険を避けること。
3、14mmビットを使って、ボトルキャップの真中に穴をあける。穴の周辺にできたバリ(ぎざぎざ)をナイフをつかってきれいに除く。
4、キャップの内側から、タイヤバルブを穴に通して、溝が合ってロックされるまで押し込む。
5、キャップをボトルにねじ込んでとりつける。これでボトルは発射の準備完了。
6、ポンプにバルブを取り付ける。ポンプ側コネクターのレバーを引き起こしてバルブを挿入し、レバーを水平に倒してロックする。安全眼鏡を着用してから、ロケットを1.5気圧までポンピングして加圧する。ポンプのホースとバルブコネクターを持って、ロケットを上空に向ける。ロケットを安全な方向に向けて、素早くレバー引き起こしてロックを開放する。ロケットは飛び去る。ロケットを回収し再セットする。2回目は3気圧まで加圧して実施する。
討議:
- 空気を詰めた風船のように、ボトルロケットは与圧状態である。ポンプのレバーを開放したとき、空気はボトルから脱出し、作用の力を発生する。同時にニュートンの第三法則でいうように、同じ大きさで向きが反対の反作用を生じている。ボトル内の空気は、大きな圧力が掛かっている。ということは容器内により多くの質量が詰め込まれていて、より速い速度に加速される。これが大きな推力を発生する要因となる。
容器内に少量の水をいれて実験してみる。噴射質量が増加して、それによって大きな加速度を発生する推力を生む。
学習要点と質問:
- ・めいめいの生徒に、いろいろな容器を持ち寄らせて、飛ばしたり飾ったりすることが出来る。タイヤバルブとキャップは、転用可能である。大きなボトルと小さなものに飛行の差が存在するか? 違うサイズの容器で同じ圧力にしたときにどんな差があるか? 容器の容量によって、同じ圧力にするための、ポンピング回数を比べる。
・ボトルロケットは、安定装置を備えていないので、空中でタンブルしてしまう。尾翼をとりつけて、安定する飛行を実験してみる。
・少量の水を入れて、同じロケットの性能をテストする(水ロケットの項目参照)。もっと水を増やしたら何が起こるか? 水を増やす限度があるのか、それはどの位か?
・発射台を、板・木片・丸棒・糸などを使って製作してみる。丸棒を使えば図示したように発射の瞬間、ロケットをまっすぐ垂直に向けるためのガイドを作ることができる。紐を使って、離れた場所から発射レバーを操作できる。
・使用済みのボトルは、リサイクルに出す。
・ボトルロケットは他にも多くの学習資料が存在するので、参考までに下記に紹介する。
警告:
- 安全範囲は、4気圧程度である。ポリエチレンテレフタレート(PET)ボトル自体は、炭酸飲料用であれば、14気圧程度まで耐圧強度があるが、一般飲料用と見分けにくいものもあることと、ポンプのロック機構の耐圧を考えて、4気圧以上のポンピングをしないこと。