Feature 特色 (連載第254回)

 以前ここにLED電球について私見を書いたことがあった(2010年9月7日号掲載、第220回)。昨年〔2011年〕の暮、ひさしぶりに近所のホームセンターの店頭で見たところ、その頃よりさらに値段が安くなっていたので、ひとつ買ってトイレの電灯に付けてみた。

 真新しいLED電球がついたトイレの中は、見違えるように明るくなった。その商品パッケージには「電球40形相当」と書いてあったが、蛍光灯のような昼白色を選んだこともあって、それまで使っていた60Wの白熱電球よりもはるかに明るい。むしろ、夜中に起きてトイレに入るときには、これでは明る過ぎるくらいだ。

 そのパッケージには、「全光束(明るさ)485ルーメン」と大書してあった。ルーメン(lumen, lm)というのが明るさを表す単位ということはわかるが、そもそも室内で使う照明の明るさをそのような単位で評価する習慣がない私には、485ルーメンとやらがどの程度の明るさなのか見当がつかない。店頭には実物見本もあったが、周囲が明るい店内で点いている見本を見たところで、それが自宅の狭いトイレではどれほどの明るさになるのか予見するのは難しい。

 そのパッケージにはこのほか「寿命40,000時間」とも書いてあったが、それもいまひとつピンと来なかった。白熱電球でも、運がよければけっこう長持ちする。1個百円の白熱電球を10回交換するのと比べて結果的にはどちらが長く使えるだろう、などとケチな私はつい考えてしまう。

 私にもわかる性能(performance)の違いは、消費電力くらいだろうか。私が買ったLED電球は6.0Wと電球のわずか10分の1だ。トイレの電灯はあまり長く点けるものではないが、明るい割に消費電力が少ないのは、LED電球の最大の利点には違いない。

 明るいLED電球がちょっと気に入った私は、長く使っていなかった小型の電気スタンドが押し入れの中にあるのを思い出した。それに合う小さな口金サイズ(E17)のLED電球を買ってきて薄暗い白熱電球に付け替えたところ、ハンディーで明るいスタンドに早変わり。茶の間の卓上が暗くて新聞の文字が読みにくいとぼやいていた義母に進呈した。少し使ってみると、LED電球の光は目に射すと眩しいので、ランプシェードは電球がすっぽり覆われるくらい深くないといけないことが実感としてわかった。

 商品パッケージにあれやこれや仕様(specifications)の数字を表示することも大事なことなのだろうが、白熱電球とはかなり異なるLED照明の特色(feature)が私のように無知な消費者にも一目でわかるように、もう少し工夫してもらえるとありがたい。

(『財界』2012年2月7日号掲載)


※掲載日:2012年2月21日/再掲載日:2015年2月25日
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