鉄塔遠景・電源開発 ニッポン放送演奏所から有楽町駅方に戻ると線路を挟んで海側にスマートな鉄塔が見えましたので近くまで行って見ました。電源開発株式会社の本社ビルです。電源開発は発電所や送電設備(送電線)を有し、各地域の電力会社(東電とか)と連携し電力の制御を行っているとのことです。このため各発変電所との連絡用(通話だけでなく、保護継電情報を伝送するための)マイクロ回線を有しています。

 このマイクロ回線は電力保安通信【電力の受給に必要な給電用、運転用、保守用等、並びにこれらの業務運営用のための電話及び制御計測用通信の総体をいう】設備の要…でしょうか?


アンテナ拡大 紅白の鉄塔の上方に集中して尖ったレドームをかぶったパラボラアンテナが設置されています。例によってアンテナの大小で使用周波数は確定できませんが、電力事業用に割り当てられた7.5GHz帯や12GHz帯のマイクロ回線に多重された電力制御の情報が行き交っているのでしょうね。殊、この夏は特に。



鉄塔遠景・てぷこ 再び線路を挟んで皇居方を見ると同じ様にスマートな鉄塔が見えます。東京電力の本社ビルです。至近距離に同じ様な鉄塔が設置されている、かなり(電力事業用)マイクロ回線の密度が高い地域と思います。上図の電源開発、左図の東電とともに電力事業用のもので通信事業用の局で良く見る下の方がやや広がっている鉄塔ではありませんでした。業界の標準に拠るのでしょうか?それとも周囲の風景に馴染む様にこんなスタイルなのでしょうか?


アンテナ拡大 紅白の鉄塔の上方に集中してアンテナが設置してあるのも共通でしたが、電源開発が尖ったレドームをかぶったパラボラアンテナであるのに対し、東電のは平べったいレドームでした。反射鏡を遮蔽板で囲った構造のものであると思います。サイドローブ(スピルオーバー)対策でしょうか?また、塔頂には丸い(白い)レドームが設置されていました。これは雨・雷状況を調べる気象レーダーでしょうか?

 この鉄塔になっている平べったいレドームのアンテナは近隣にある青梅変電所などでも見かけます。東電はこっちが多いのかな?と思いますが…尖っていた方がアンテナっぽくていいとの見方もありますが、個人的には太鼓の様な平べったいのが好きです(…否、甲乙つけがたいです)。


撮影:2007.09.15 13時頃


標識in刈羽村 電源開発と東電のマイクロに刺激された訳ではありませんが、翌日新潟県にある柏崎刈羽原発のサービスホールに行って見ました。このサービスホールは発電所のPRセンターとして機能しており、発電所の沿革説明などがパネル展示してあったり、炉の模型があったり、最上階の展示室から発電所敷地内を見渡せる様になっていました。


エコロン 歓迎はされた様です。受付を済ませて館内見物(not見学)、発電所敷地内に建っているマイクロの鉄塔なんかも見ることができましたが、建物のガラス越しなのと午後で逆光の状態になったので見るにとどまりました。マイクロの鉄塔、ここのものは下が広がった構造、アンテナは尖ったレドームのものでした。なんか鉄塔全体に網がかけられていた様に見えました。その他何の変哲もない、四角い建物と煙突(排気塔)、避雷塔(避雷針だけを設置した高い鉄塔)がありました。

 この後発電所構内を見学できるとのことでしたので住所氏名の他、勤務先名まで記入して乗車券を貰いバスに乗車です。バスは構内を走行し、遠くからですが3号機の変圧器も見てきました。さすがに通常見学コースである、構内の展望台や建物内には入れてもらえず、大型観光バス車内からだけの見物でした。


鉄塔 柏崎刈羽原発からの送電線は群馬県の開閉所に送られ、更に南下して東京を囲む環状線につながっているそうです。左図は発電所から出発した送電線2系統のうち柏崎側にあるものです。既に発電所の開閉所から数本目の鉄塔です。これから何本の鉄塔を経由して終点まで行くのでしょうか?

 鉄塔高はUHV(100万V)送電対応のため100m以上あります(現状は50万V送電だそうです。それでも50万Vです…)。中波送信所で見かける鉄塔とはまた違った迫力(威容)が感じられます。でもこの時はどのくらいの電圧がかかっていたのでしょうか…発電は停止していますが、発電所の方に電力網から給電しているのか…それとも電線と大地の間にある静電容量のためかなりの電圧がかかっているのか…こんな理由で0Vにはなっていないと思います。強電は侮れません…(←強電、弱電ってもう死語でしょうか?)

撮影:2007.09.16 13時頃から14時頃


初稿:2007.09.27

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