送信所全景 国道18号を小諸から更埴(千曲)方へ進むと上田市に行き着きます。上田市には信越放送(ラジオ)の送信所(放送局)があり、左図の様に郊外にすらりとした姿が見えます(国道からは見えませんでしたが…)。送信所の近くは田んぼが近くにある、いわゆる湿地でした。既に刈り入れが終わった区画もありましたが、金色の穂が実っている区画も多数ありました。後方に見える山と鉄塔のコントラストが結構気に入っております。


鉄塔 鉄塔部分を見上げてみました。幾分市街地に近いので画面中央より下側・右側に電線が写り込んでしまいましたが5段の支線で支えられている、比較的高い鉄塔です。この局の送信周波数は1,062kHzで波長約282.5m、基部絶縁形の素直なもの(0.25λ)かアンチフェージング型(0.53λ)かは不詳ですが頂部負荷で鉄塔高を稼いでいる様です(電気的に伸ばしている格好)。

 画面左下に人家と、その屋根にテレビのアンテナが載ってますが、それと紅白鉄塔の間に垂直設置された八木宇田アンテナがあります。美ヶ原の方を指向していますので中継波のものと思いますが、局舎敷地には案内看板がありませんでしたので常時使用か有線のバックアップかは不詳です。


頂部負荷 頂部負荷から一番上のステー部分を拡大してみました。輪っかは2重で内側が八角形、外側は円形の構造で輪っかの上には航空障害灯が2つありました。

 5段ステーの一番上側は鉄塔のすぐ近くに碍子が入っています。この部分の長さを調整して傘型の動作をさせる形式のものもどこぞで見たことがありますが、ここでは問題にならない程度の長さなのでしょうか?出力の大きい局ではこの部分の碍子が3連になっていたりしているもの見かけましたが、ここ上田局は100Wと小電力なので1つで済むのでしょうか。


避雷コイル 碍子を絶縁破壊から守るため、支線上の高周波分を絶縁させつつ直流的に接地させるためにコイルが設置されています。このコイルがぶらさがっている支線は常に一番上のものとなっています。一番距離があるからでしょうか?それともアンテナの電流分布とか考慮してでしょうか?コイルの形状や設置方法にいろいろ種類があり、見てて飽きないです。


撮影 2006.09.30 15時半頃
初稿 2006.10.16
訂正 2017.02.01 基部接地形 → 基部絶縁形 (長期間放置で申し訳ありませんでした。)


ひとつもどります