予備空中線全景  左図はこの空中線のホント隣にある、おそらく送信周波数954kHz(λ≒314m)のアンテナで、頂部負荷(わっか)のあるものです。アンテナ高が57mとの表示がありました。頂部負荷があるので電気的にはもう少し長そうですが、隣のアンテナと同じ周波数で共振している割にはいくぶん小ぶりだと思いました。

銘板駐車場敷地からフェンスを挟んで鉄塔基部とか給電線が良く見えました。また鉄塔基部にあった銘板も見えました(これから、57mと判明)。こんな感じです…


給電部分  銘板によるとこの空中線の型式は集中絶縁型と称されるそうですが、中波送信アンテナで言う頂部負荷型等の型式とは異なるのでしょうか…基部が碍子で絶縁されていて、その上方に送信機からの給電線が…と思いますが、上に設置してある八木宇田アンテナの給電線がこのパイプの中に入っている様です(上部のアンテナかたケーブルが下ってきて、建物から来ている給電線に繋がっている)。

 パイプ自体は碍子で支えられていることから中波送信電力が乗っていると考えられますが、その中に送信か受信か不詳ですが(おそらくUHF帯の)ケーブルを収めるとは…表皮効果の賜物なんでしょうか?

 また鉄塔を支えているステー、隣のアンテナと異なり碍子が入っていません。また基部付近のステーは鉄塔に接続されているのが観測されました。このステーが導体であれば、この予備空中線は鉄塔とステーを含めて全体で動作していることになりますが…そうなのでしょうか?

鉄塔上部  鉄塔上部の容量冠(らしきもの)と八木宇田アンテナは左図の様になっています。鉄塔基部から引き上げられているパイプが容量冠のちょっと下で折り返しそのまま八木宇田アンテナにつながっているのが観察されます。太いパイプから同軸ケーブルが出てきてます。もしかしてこのパイプ自体がアンテナで、鉄塔は単にその支えのため?などと立派な容量冠の存在を無視した考えも出てきてしまいますが、1波長も離れていない位置に設置してあると言うのもなんかあるのか…と思いたくもなる、不思議なアンテナでした。

 基部にあった「予備空中線」の表示を素直に解釈すると普段は送信していなく、隣の紅白鉄塔の送信に支障があると切り替わると考えられます。送信空中線として動作していないの時は…隣のアンテナから見れば自分の送信周波数に共振する物体として存在するだけなのでしょうか?


 中波送信アンテナに指向性を持たせるために鉄塔を半波長、1/4波長等離して設置し複数の鉄塔で指向性アンテナとして動作させることもあるそうですが、果たしてこれがそうなのかは疑問です…なんか課題をもらってきた感じです。ちなみに千葉県木更津市にあるニッポン放送の送信所にも鉄塔が2本ありました…

撮影:2004.10.19(お昼頃)



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