北広島市富ケ丘(竹山) 国道36号線を札幌方面に向かって行きます。島松付近でちょっとした山間部もどきを走りますがこの付近は片道2車線の、車幅だけで比較すれば内地の高速道路並みの道路です。この山間部を抜けると輪厚(わっつ)という地名になり人家が増えてきます(北広島市になります)。この付近から進行方向右手に小高い丘(竹山:海抜115mのおやま)の上に紅白鉄塔が見えます。見えると近寄って見たくなるので右折して竹山方面に向かいます。このカットは竹山の頂上付近にある竹山温泉入り口付近から撮影したものです。

 この中継局は樽前局と同じく小高い丘の上にあります(こちらはまがいなりにも竹山という山ですが)。付近は道央道、少し離れて国道36号がそれぞれ平行して走ってます。JR千歳線はもう少し離れた場所を通過しています。道央道の輪厚パーキングエリアからとても良く見える鉄塔です。付近に障害物になりそうな他の山、ましてや高層建築物などなんにもありゃあしませんので電波搭のロケーションとしては非常に良好かと思います。ただでさえ海抜を稼いでいる位置に、更に数10mもの独立鉄塔を建てマイクロ波用のオフセットパラボラを搭載してます。搭をぐるりと見て回るとアンテナが南方向(苫小牧か)、北方向(札幌か)それぞれの方向に向いています。また樽前局同様ステージ間に円筒レドームに収納されたアンテナも観測されますので自動車電話基地局も併設されています。付近にはまた別の通信事業者の自動車電話(携帯電話)基地局が設置されてます。マイクロ回線の見通しもさることながら恵庭方面に開けている場所なのでした。

竹山無線中継所 鉄塔を下から見上げる様に撮影しました。ステージは4段あり、南方向のオフセットは最上段と最下段に設置されていました。北方向のオフセットは上から2段目と最下段に設置されていまして、3段目が余っているみたいです。また最上段とその下の段の間に円筒レドーム収納のアンテナがあります。ここの鉄塔には樽前局にあったような小さいのはありませんでした。

鉄塔基台付近 この局は一般道路の脇にあるので鉄塔基台がフェンス越しに良く見えます。このカットは局舎から来ている管が垂直に折り曲げられている部分を拡大したものです。これらの管は導波管であり、単なる配管ではないと思います。それにしても一見何か化学工場みたいな気がしないでもありません。この導波管、オフセットのレドームを膨らます乾燥空気を送る管としての役割もあるそうです。また導波管内に乾燥空気を充填させておくことで管内側に水滴がつくのを防ぎ、水滴による損失を抑えているとも聞きます。工夫されてますね。

 中央付近には黒いケーブルの様なものが観察されました。これは円筒レドームアンテナの給電線と思われます。でも800〜900MHzの電波を太いとは言え50m以上も同軸ケーブルで引っ張ると損失もかなりあるだろうと予想されます。そのぶんアンテナ自身の利得と海抜で稼いでいるのでしょうか?

鉄塔基台と局舎 この写真は最近のものです。ここ北広島市はほぼ札幌と同じ気候になり千歳より雪が多く降ります(恵庭市島松あたりで気象が変わるらしい)。以前来た時も門扉が開いていたのですが、今般行っても開いてました。そのまま雪が積もっているので降雪前から開放状態になっていたことと思います。大丈夫かい…?さてそれはおいておき、今回は局舎を撮ってみました。鉄塔側の屋根から成長しているつららが印象的です。さすが山頂(…といっても丘程度ですが)にあるだけ吹きっさらしになってるのでしょう。ちなみに基台付近を撮影したポイントには(雪のため)近寄れませんでした。



2001.01.30 写真1枚追加

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