送信所全景 左図は菖蒲久喜ラジオ放送所の第2放送送信所です。今を去ること2年前の状況です。快晴の下、緑の絨毯が映えています。中波放送国内最大出力(500kW)の送信所のため広々としています。

 緑の絨毯の下には基部絶縁アンテナの動作を左右するラジアルアース線が紅白の鉄塔を中心に放射状に埋設されているとのことです。
撮影:2010.10.23 8時前

局舎 紅白鉄塔の右側に見える局舎の手前を良く見ると太陽電池パネルが設置されているのが見えました。この時はメガソーラの事前検証のために設置した、12kWの太陽電池パネルとのことです。

 この写真を撮った時は非常用電源(バッテリー)の補充電にでも使っているのかな…と思っていた程度でした。
撮影:2010.11.07 13時前

送信所全景〜パネル込み その後、緑の絨毯の上に太陽電池が大量に設置されました。第2放送送信所敷地の南側に8,000枚を超える単結晶シリコンのパネルが置かれ、最良条件下で2,000kWの電力を起こしているとのことです。

 左図はどよんと曇った日でしたが、快晴の時は(第2放送所)使用電力を上回る電力が得られ、余剰分は売電しているとのことです。
撮影:2012.11.11 11時頃

パネルとPCS 敷地に沿った道路からフェンス越に太陽電池パネルとパワーコンディショナが見えました。パネルユニットやパワコンはコンクリート基台の上に置かれています。地下40cmに埋設されているラジアルアース線に配慮したものなのでしょうか?

 基部絶縁アンテナの立場で見ると垂直部分と大地の間に半導体(太陽電池パネル)が挟み込まれるので空中線の動作に何かしらの影響が出るのでは…とも思えますが、基部インピーダンスは殆ど変化がなかったとのことです。また逆に高電界の下に長時間さらされるパネルの特性変化も考えられますが、これについても局舎付近に設置した検証用のパネルで今も問題なく出力しているとのことです。

撮影:2012.11.11 11時頃

パネルとPCS別アングル パネルユニットを別アングルから見て見ました。コンクリート基台の上に鉄構を置き太陽電池パネルを実装しています。またパネル端面(傾いている上の辺)にワイヤが走っているのが見えます。落雷対策とのことですが、至近距離に200mを越える鉄塔(ある意味避雷針でしょうか…)があるにも関わらず、パネル自体への避雷対策がなされています。

 電力関係ではいろいろ問題がありますが、こういった地道な検証を着実に進め、できる所から改良などして行くことが大切なんだなぁ…と思いつつ眺めてました。あと同じ敷地内で新たにパラボラ搭載の鉄塔の工事がなされていました。同時に第1放送送信所の敷地内にも同じ様な鉄塔を造ってました。また折があったら再訪して見てきてみたいと思ってます。
撮影:2012.11.11 11時頃

パネルと鉄塔 上記で「同じ敷地内で新たにパラボラ搭載の鉄塔の工事がなされていました。」に記しましたので、菖蒲モール内にある大きめの書店に再訪する機会がありましたので見てきました。この日は雲はありましたが快晴でしたので紅白の鉄塔が映えてまして、その足元にあるパネルも快調に動作している様です。

 前回工事中であった鉄塔には上下2基、同じ方向に開口しているアンテナが実装されていました。リングは3段あるので、この先パラボラ等が増設されて行くのでしょうか?

撮影:2012.12.29 14時頃

衛星基地局と鉄塔 上記で「第1放送送信所の敷地内にも同じ様な鉄塔を造ってました。」に記しましたので、第1放送送信所の方にも足を延ばして見ました(と言っても隣の敷地なのですが)。上図撮影から30分程度しか経過していませんが空全体がどんよりしてきました。

 前回工事中であった鉄塔、ここにも上下2基、同じ方向に開口しているアンテナが実装されていました。こちらの鉄塔にはリングが4段あり、第2放送側のものより多くのアンテナが実装されていくかも知れません。鉄塔の色は銀色で、日が照っている時は輝いていました(造ったばかりだったかもしれませんが…)。この時点では空の色に近く地味に見えてましたが、末広がりの(自立)鉄塔は安定感があると思います。

 鉄塔後方に衛星アップリンク局の開口アンテナの鏡面が白く塗装されているのでこの様な天候の時は目立ってきます。中波放送の送信所ではありますが、マイクロ波の空中線もたくさんなっている場所でもありました。

撮影:2012.12.29 14時半頃



撮影:個々に記載
初稿:2012.12.05
追加:2012.12.31(追記)

参考文献:放送技術 2012年12月号「菖蒲久喜ラジオ放送所 メガソーラーシステム稼働開始
施工のことなど詳しい記事になっています(上記作成にあたり参考にさせていただきました)。

ひとつもどります