煙突 週末に実家のある千葉県市原市に行ってきました。多摩からの経路は安直に中央−首都高−京葉−館山ですが、館山道君津の方まで足を伸ばしてみました。君津から市街地を経由して国道16号に出て少し北上するとニッポン放送の送信所のある木更津市を通過して袖ヶ浦市に入ります。この付近では国道16号は中央分離帯のある広々とした区間になり、拝島橋(拝島駅の近く)付近の国道16号と同じか?と思える区間でもあります。千葉方に向かって走行すると左手側が京葉コンビナートになり、石油タンクや煙突が並んでいます。また火力発電所も密集しており南側から富津・君津共同・袖ヶ浦・姉崎・五井・千葉と6プラントあります。

 左図は袖ヶ浦火力発電所の煙突です。右手方向が東京湾ですが、こっち側の煙突に見難いですが開口アンテナが幾つか設置されています。発電所や変電所でマイクロのアンテナは比較的見慣れたものですが、煙突にマイクロのアンテナを設置している…というのは実はここで初めて見ました。


送電線その1 袖ヶ浦火力からは500kVの送電線が出発していますが、これは右側の煙突側の発電機(開閉器)からの出力、電線は3本ですが碍子の数に圧倒されます。学生の頃に3相交流の計算に苛められましたがそんなことを忘れさせてくれるほど迫力がありました。これを見てると勤務先にある恒温槽の3相200Vの電源が可愛く見えてくる気がします(…とは言うもののこれはこれで大電力なんですが…)。


送電線その2 左側の煙突側の発電機(開閉器)からの出力は山の中などで見慣れた鉄塔に接続されています。右側の3本の線は上の鉄塔からのものです。この鉄塔で3相交流2組になって房総半島の中心部に向かって延々伸びて行きます。資料(*)によると富津火力からの送電線と合流して、千葉県北部の新佐原変電所へ、ここから新筑波変電所、さらに新古河変電所を経由して新所沢変電所などに接続され都心環状を形成しています。袖ヶ浦火力は360万kWの出力で運転(*)されているそうで、100万kWの発電機が3基、60万kWの発電機が1基となっているとのことです。


撮影 2003.06.15 12時半頃
(*)数表で見る東京電力 平成14年度


煙突に実装されたカセグレン拡大 初稿から8年経過しました。帰省時に併せて時々この発電所のある中袖(袖ヶ浦市)に行ってますが、広大な敷地にある送電線(鉄塔)や2本の集合煙突の姿は変わっていませんでした。煙突に実装されているマイクロ回線のアンテナ(カセグレン)の枚数もお変わりなさそう…対向局は隣の姉崎火力とか近隣の変電所、でしょうか?


鉄塔新袖ヶ浦線 上に2枚ある(別々にある)鉄塔の位置関係です。(最大)360万kWの電力は3相2回線で送電されていきます。左側の方が新袖ヶ浦線222号です。鉄塔番号は発電所側が大きい番号(終点の変電所が1号)となっており、この規模の鉄塔が発電所から221本連なって終点に至ります。


新袖ヶ浦線内陸方へ 上図撮影点からもう少し海側に移動して、国道16号方(内陸方)を見た図です。4本の導体で形成される送電線が長大碍子に懸垂あるいは張引されている姿は圧巻だと思います。

下3枚撮影:2011.06.19

初稿:2003.06.17
追記:2011.06.20

ひとつもどります