送信所全景 NHK静岡放送局の中波放送送信所です。これと同じ様な作為的な構図で仕上げましたが、この送信所のある静岡市街からも富士山が良く見えます。送信所は住宅地に隣接して設置してありました。ここ程ではありませんが、国道150号から程近い場所にあり、国道150号を清水方面から走行してくるとNHK、SBSと立て続けに視界にはいってきます。

 この国道をそのまま西進していくとNDB焼津局の脇を通過します。なんか中波送信所に縁のある国道だと思います(北海道でのおもひでですが、千歳からの国道337号も江別市内でNHK2局、HBC、ちよっと離れますがSTVの各送信所の付近を通過します)。

看板 送信所敷地はフェンズで囲まれており、案内看板もフェンス越に見ることになります。第1・第2放送共用アンテナで、おおよそ140m高になっています。鉄塔(円管)は130mですが、局舎屋上に設置してあるのでその分かさ上げですね。給電部を下から見上げる格好でした。

 ただ、140mもの高さの鉄塔ゆえその支線はフェンスで囲まれた敷地の中に納まらず道路を挟んで反対側の方に延びており、支線絶縁碍子を道路(歩道)より真上に見上げることになります。この局の開設が昭和6年と示されていますが、当時は周辺って空き地だったのでしょう…


局舎屋上 局舎の屋上はなんか賑やかな感じがします。基部絶縁型の鉄塔でしたので、白い碍子・スパークギャップ(銀玉)・オースチントランスが目だってます。手前に三脚で固定されているパラボラがありますが、鉄塔にもパラボラが設置されていました。そのパラボラから導波管(らしきもの)が鉄塔に沿って垂下されており、絶縁部の部分で大きくカーブして更に碍子で固定され局舎内部へ導かれています。

 傍目に見ると碍子で固定されている方が鉄塔への給電(中波放送機出力)線の様な気がしますが、中波の給電は三脚パラボラの後方の建物の出っ張ってる部分から2本、基部碍子の上方の鉄塔になされていました。

局舎屋上の導波管 導波管を固定している碍子部分を拡大してみました。導体(導波管)を鉄塔(アンテナの放射部分)に沿って設置しているため、導波管にかなりの高周波電力が誘起されているのでしょうか、後方に見える中波の給電線よりかなり頑丈に設置されています。

鉄塔に設置されたアンテナ 鉄塔の1/3付近に設置されているSTL回線用と思われるマイクロのアンテナです。ここから導波管が出発しておおよそ40m鉄塔に沿って設置されています。基部碍子の少し上で導波管のジョイントがありましたが、導波管と鉄塔の間に平べったい板があり、鉄塔と導波管を同電位にしている様でした。

頂部負荷 送信周波数の低い方は639kHz(第2放送)ですので、波長は約470mでアンチフェージングとして約250m必要ですがそれより100m以上短いエレメントです。その分を補うため鉄塔頂部に容量リアクタンスを設置し等価的に長くしています。中央の丸い部分は人が乗って作業できる広さがあるので頂部負荷(頂冠)の直径は数mになります。送信周波数(や鉄塔高)によって径が異なる様ですが、4〜12mのサイズがあるようです。左図の場合、8mφくらいでしょうか…


撮影:2005.03.21 12時半頃


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NHK静岡放送局