ここに初めて行って見た時から7年以上経過しています。鶴ヶ島市には圏央インターすぐ近くのカインズホームとかには幾度か、また通過だけなら(最近埼玉東北部往復の頻度が多いので)かなりの頻度になりますが、圏央道や国道407号から少し外れた位置にあるため、寄るということはなかなかできませんでした。今回、ふと思い立ち国道407号(日光街道杉並木)で鶴ヶ島に入り、高倉天神交差点で旧道に進み、そのうち進行方向正面にマイクロの鉄塔が見える(と言う記憶)…はずでした。

 鉄塔が見えないまま餃子の満州(埼玉方面ではすこし著名、羽村駅前にも店舗があります)の工場を左手に見て、左側にいなげや(前回来た時に寄ったスーパー)、右側によむよむ(という本屋)と何れも羽村に店舗のありますが…閑話休題、これらが見える交差点まで来てしまいました。とりあえず左折していなげやに寄りました。ええ、マイクロの鉄塔は撤去されていました。ただ、通信所としてはまだ健在の様です。

ワイヤーアンテナ 通信所の雰囲気は変わっておらず、傾斜V型アンテナ数基が無線局という雰囲気を醸し出していました。


鉄塔にあった看板 フェンス越しに見た、上図の左側に2本見える鉄塔の右側(ややこしい表現ですいません…)にあったプレートです。最近設置されたことがわかります。もう、ストレートに記載された空中線名称に感動しました。

 プレートにあるCWPは国際線洋上通信HFネットワークの中西部太平洋通信網Central West Pacific ; CWP)を示している様です。


水平ワイヤ 敷地の角の方に水平ワイヤ…複数の周波数に同調したダイポールアンテナを接続した傘型アンテナ、ないしはダブルダイポールアンテナ(double dipole antenna)と称されるものも健在でした…が、鉄塔にツタがからまってました。

ダイポールの給電部 傘型アンテナ…と言うと長波ないしは中波の空中線で垂直鉄塔の支線の一部を放射部として使用するもの(傘みたいな形状)が連想されますが、短波帯域の傘型アンテナ(ダブルダイポール)は2個のダイポールアンテナを交差接続させたものとのことで、左図の給電部を見ると左上側と右下側の素子が交差接続されています。白いプレートの裏側にはバランなどがあるのでしょうか?ここから地上に向かっている給電線は不平衡(同軸)の様です。

 固有周波数の異なる2つのアンテナをこの様に、逆位相になる様に接続すると2つのアンテナの固有周波数…例えば10MHzと15MHzそれぞれの固有周波数をもつアンテナの場合だと10〜15MHzの範囲でほぼ均一の広帯域特性が得られるとのことです。複数の短波バンドの受信空中線としてうってつけと思います。


敷地 以前来た時はこの付近から見える位置に円形アレ―アンテナがあったと記憶していますが、撤去されてしまった様です。

 傾斜V型アンテナの指向性は給電部方ですので、画面右方(高い方)になります。こちらは北東方向になりますので、鶴ヶ島から見ると(北)太平洋方向となります。終端抵抗がある進行波アンテナであるため、終端抵抗方(給電部から遠い方)になります。上図のCWPのプレートのあった鉄塔(右端)から展張されているアンテナは南西(中西部)太平洋方向となる様です。

 画面奥の左方に、木に隠れて上部のみ見える鉄塔から展張されているものはもう一つのHFネットワークであるNP(北太平洋)用のものでしょうか…?

撮影 2010.09.19 14時頃
初稿 2010.09.19
追記 2010.10.07 誤記訂正 ごめんなさい

ひとつもどります