長万部局 山越郡長万部町から国道5号線を国縫(くんぬい)方面に進み、長万部市街地の方を振り返るとこんな感じで垂直アンテナが見えました。

 既に運用を終え鉄塔も解体されているデッカ北海道チェーン長万部局です。アンテナ後方に見える雪化粧した山と手前の枯れ草がなんか寒々とした風景を演出しています。撮影場所は国道5号線と並行して走っている函館本線との間の空き地からです。撮影は1999.03頃で、もう10年以上も前になります…



長万部局 長万部町は国道5号線と国道37号線、ないしは函館本線と室蘭本線の分岐点です。函館方面からの国道5号/函館本線は長万部から内陸方面に進み札幌に向かいますが、ここを起点とする国道37号/室蘭本線は内浦湾に沿って同じく札幌方面に進みます。左図は後者の、国道37号を静狩方面に向かって行く際に路側帯に入って長万部市街地の方を振り返って見たものです。近くに旭浜駅という、ホームだけの駅があります。



 (注)国道37号線沿線にあった旭浜駅は2006.03のダイヤ改正で営業終了となっています。国道37号、室蘭方面から静狩峠(ここからデッカ局のストロボが見えていた記憶があります)を下って静狩より長万部にかけて北海道らしい直線道路になります(速い)。旭浜駅は静狩と長万部のほぼ中央にありました…


 画面奥の方に長万部の街並みが見えてます。画面中央には室蘭本線の普通列車がちょこんと写ってます。長万部市街地の後方に壁の様に見える山々を背景に紅白の垂直アンテナが設置してありました。この撮影も1999.03頃、この日は国縫まで行って折り返した時のものでした。千歳→室蘭→長万部→国縫(折り返し)→長万部→室蘭→千歳という経路。


 デッカ北海道チェーンの主局は函館本線の終点・旭川から少し南下した美瑛にありました。ここ長万部から線路沿いに移動すると400キロ近く、直線距離でも200キロ以上ありますが双方には主局・従局という関係があります。更に他の従局(稚内・厚岸)との位置を考えるとほぼ北海道全域に相当する広さの送信設備とも考えられますので改めてデッカシステムというものに感動する次第です。


 上記の主局・従局と言う観点からはちょっと外れるかも知れませんが同期というものもある意味広大な感じがします。身近なところではテレビの水平/垂直同期やカラーバースト信号の同期もある送信機の原振に在宅の受像機がすべて右に倣え、をしているのでしょうし商用電源の発電機同士、同期電動機もそうでしょうし、デジタル回線やデジタルの移動通信機器間の同期もどこかが基準になっているんでしょう…マイクロプロセッサ内部でも同期というのがなされていますし…

 相手に同期する(ないしは引き込む)というのは通信機器内部ではごくごく普通になされていると思いますが、実際にどんな場面(原理、回路等)で行われているか調べて行くと面白いと思います。デッカ局自体はもう消えてしまいましたが、謎解きはまだまだ続いています。今も。



初稿:2004.05.01
訂正:2009.05.18 誤記訂正…長い間申し訳ございませんでした。 それと少し追記

ひとつもどります