アンテナ 左図はここに程近い御前崎にある、航空自衛隊分屯基地の施設です。分屯というからには本隊があることになりますので調べてみると埼玉の入間基地の分屯基地とのことで、第22警戒隊と言う少し仰々しい名称もあるとのことです。灯台からは左図の鉄骨にガッチリ設置されているパラボラの他、苫小牧(苫東)とかで見かけたメロン状のサイトも視認され、こっちが「第22警戒隊」の主役の様です。ただ、メロン状のサイト(レドーム)の中に納めてある空中線が(外から)見えなかったので、自ずと興味の中心は4基のでかいパラボラに傾いてしまいます。

 左図はここにすぐ近い位置に設置されているグリッドパラボラの親分です。他の場所で見かけたグリッドパラボラは格子状の細いパイプで反射鏡が構成されているものが多かったですが、ここではパイプ(というか細い金属板)の隙間に細かい金網が張ってありました。グリッドパラボラの場合、格子間隔に比して波長が短いと反射効果が得られないので波長が短くなる(周波数が高くなる)ほど格子間隔を詰めていく必要があるそうです。


放射器 放射器の部分を拡大してみました。これまで見てきたグリッドパラボラはUHF-TV受信用(770MHzくらいまで)が多かったですが、左図を見ると導波管(分岐あり)・放射器自体が小さいのでマイクロ波帯のものと思われます。


2基 少し離れた場所から2基並んで設置されている状況を見てみました。見た感じ同じ方に開口していますのでスペースダイバーシチでしょうか。また開口方位は駿河湾を突っ切っており、対向局がどこにあるのか興味津々です。


反対方向にも2基 灯台から発電所方に見えていた2基を畑の向こうの構図で見ることができました。こちらは手前の鉄塔の塔頂に空港や空港周辺で見かける対空通信用の垂直アンテナがいくつか設置されていました。放射器から支柱に沿って引き回されている導波管が整然と鉄塔中心部に集められ、鉄塔からケーブルラックに収納されて局舎に引き込まれている様はいかにも無線局、という感じがします。こちらの2基も同じ方位に開口しています。この鉄塔に設置してあるパラボラの開口方位は遠州灘のずっと向こう、紀伊半島方になるものと思います。


紅白の鉄塔とともに 敷地中央付近にある紅白の鉄塔〜こちらはそこいらで見かけるマイクロ回線の鉄塔とそれに搭載されているレドーム付きのパラボラ〜を入れて見ました。紅白の鉄塔は御前崎港からとても良く見えてました。


撮影 2008.12.20 11時半頃
初稿 2009.01.12

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