八木・下から
 東追分駅で撮影したものですが、ここ東追分駅に限らず周辺の各駅で見かけます。見た感じでUHF帯くらいかな、ということでここに区分しました。テレビの受信アンテナでおなじみの八木アンテナの系統だと思いますが、中央にある2本の素子の名称がわかりません。放射器、でいいのでしょうか?アマチュア無線ではHB9CVアンテナという2本のエレメントに給電する形式のものを良く見聞しましたが、これもその類なのでしょうか?教科書に書かれていない、その場に適応したアンテナなどを見てるとなんか楽しいです。

 放射器第一導波器が太くなっているのはこれらの素子に着雪すると指向特性に影響が出るので、それを防ぐための防雪カバーをかぶせてあるとのご教示をいただきました。立体的な(マイクロ回線とかの)アンテナではフタ(レドーム)がしてあったりでそれとなく影響があるんだな…と思ってましたが、400MHz帯八木アンテナにおいても影響ありとは雪って侮れないですね。


八木・上から
 同じアンテナを(駅の跨線橋から)俯瞰して見たものです。向かって右側が追分駅方向、左側が川端駅方向です。


室蘭本線三川駅のやつ・下から
 上のアンテナは石勝線東追分駅設置のものですが、室蘭本線三川駅で撮影したものもみつかりました。これも同様の構造になっています。画面向かって右側が古山駅、左側が石勝線のりかえ駅の追分駅になっています。2本のアンテナから出ている同軸ケーブルがマストの影になって見えない、端子箱みたいなのに収容されているところまでは見えますが、アンテナ共用器の類なんでしょうか…上の駅では四角い箱、ここの駅では円筒形のものですね。


 アンテナの設置において注意すべき点が電力保安通信規定(JEAC 6011-1991)に出てました。

第4−7条 空中線
3.着氷雪対策
 空中線等を寒冷多雪地域等に施設する場合は、その気象条件が空中線の性能等に影響を及ぼさない対策を施すことを原則とする。

…とありました。電力系の規定集からの引用ですが、鉄道も通信事業も考え方は同じかと思いますし、電気的特性以外に風圧荷重をはじめアンテナ設置ひとつにとっても多方面からの検討が必要なんですね、と感心しました。また同じ項に参考事項としてパラボラアンテナの着氷雪防止法としてレドーム、電熱、注水を利用するとありました。電熱ヒータの消費電力は、1.2mのパラボラで3kW程度とありました。結構な電力ですね…

(2003.01.22追記)

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