ミリ波干渉計

 野辺山宇宙電波観測所(野辺山天文台)にある、ミリ波干渉計のアンテナです。アンテナ直径は10m、見学時に受付でいただいたパンフレットにはアンテナ数6台とありますが、現地の案内看板(下図)には5素子(台)とあります。

 天文台のページを見ていくと観測時のトラブル発生時の対処とかの記述もあります。上図ではすべてのアンテナが天空に向かって開口していますが、雪が降ったら着雪を避けるため傾ける操作をして下さい、ハンチング(機械的な振動)があったらアンテナの駆動を停止して下さい、信号は受信できている様だがS/Nがどうもおかしい時は外に出て、アンテナの様子を確認して下さい…など妙に親近感の湧く記述がありました。また、周波数がミリ波帯域(80GHz〜230GHz)なので受信機を低温にしているそうで、受信機温度が6K以上に上昇したら…の対処もあります。ここを読むとヘリウムで冷却されているそうです。トップページの「ミリ波干渉計」→「野辺山ミリ波干渉計・共同利用案内」→「トラブル対策」の順で進むと興味深い記事があります。


案内看板 干渉計の側にあった主要性能諸元が記載された看板です。少し年期も感じられますが、富士山レーダーの製造も手がけた三菱電機製とありました。周波数範囲で115GHzとありますが、マイクロ通信回線で見慣れた帯域よりはるか上の方で、イマイチ実感できません。また帯域もこの様なものであるに加え、アンテナの位置を0.1mmの精度で検出…とか、鏡面精度が0.2mm…とか、それでもって重量が35t…とか驚きの連続でした。



電波へリオグラフ反射鏡 電波へリオグラフ観測棟の前に展示してあった、電波へリオグラフのアンテナのホーンと反射鏡です。17GHzのアンテナとのことです。副反射鏡が凸形(ふくらんでる)ですので、カセグレンアンテナでしょうか。カセグレンアンテナはマイクロ波中継回線でも見かけるタイプです。その他、受信機のQAも含め、トップページの「ミリ波干渉計」→「電波へリオグラフ」→「電波へリオグラフ」の順で進むと興味深い記事があります。



裏側(導波管) ヘリオグラフのアンテナの隣にあった別のアンテナ(システム名称メモしてくるの忘れました)の背面にあった導波管です。方形導波管の接続(継ぎ足し)方法が生で見れました。


撮影 2005.06.05 9時頃


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自然科学研究機構 国立野辺山天文台
 アンテナの写真(ギャラリー)が充実しています。冠雪した山々にを背景にした電波望遠鏡(パラボラ)の写真など、きれいな取り合わせのもの多数です。また、「電波天文学と混信」のページもあり、いろいろ勉強になります。