見上げた構図 姫路から山陽電鉄、神戸高速鉄道、阪神、大阪地下鉄それと近鉄を乗り継いで(なんかむりくりスルッとKANSAIを使ってる感じですが…)近鉄奈良駅まで移動しました。駅からバスで奈良の春日野に行き、定番どおり東大寺に行ってみます。春日野はとある歌で有名な様に黒豆(鹿のフン)が至るところにあります。時期的に青芝ではありませんでしたが…それとそこいらじゅうにいる鹿。

 左図は県庁のマイクロアンテナです。東大寺の巨大(木造)建造物に感動して興福寺方面に行く途中に奈良県庁があります。付近の建造物といえば神社やら国立博物館といったもので一般に無線とは縁遠いものですが、県庁ともなると防災関係等の通信のためマイクロ回線を保持しないといけない様です。しかるに県庁や市役所の屋上にはマイクロ回線のアンテナが設置されている光景を良く見るのですが、やはりこの様な地域にあると無骨な鉄塔は敬遠されるのでしょうか?

 往路のバスからはまったく気づかず、復路にこの建物を一目見たときは単に県庁の建物…としか見えなかったのですが、改めて見ると壁のデザインに見えたものが実はカセグレンアンテナだったとは…左側のものは(この図では見難いですが)向かって左側に角度をつけて設置されています。そのためかなり面積の反射材が建物(壁)との間に設けてありました。

 マイクロ回線のアンテナの場合、隣接しているアンテナとは周波数(チャンネル)を違えたり、スピルオーバーの影響を極力避けるために反射板の周りに反射吸収材を設けたりして回線間の干渉を極力抑えていると聞きます。建物の中(というイメージです、左図では)にアンテナを設置すると干渉等の影響が通常の鉄塔に設置した場合より発生しそうですがそれを回避しつつ、地域によってアンテナの設置にもいろいろ気をつかわれていると思いました。


撮影:2003.12.29 16:01


*** 追記

左側 再訪する機会がありましたので、撮ってみました。この日は近鉄奈良駅→バスで東大寺→奈良国立博物館の経路、JR奈良駅行きのバスに乗るちょっと前に撮ったものです。

 左側のアンテナの拡大です。建物正面より(向かって)左方に指向を持たせているため、遮蔽板が(向かって)左側に大きく設置されています。1次放射器は直線偏波とすれば金属筒の中にダイポールが入っている形状でしょうか。


中央 中央のアンテナの拡大です。左右のアンテナの放射器と異なり、放射部分が支持柱で保持されています。


右側 右側のアンテナの拡大で、放射器の構造は左側のものと同じです。(向かって)右側の遮蔽板が大きくなっています。


全景 正面…は道路上になってしまいますので、可能な限り正面から見た感じです。


撮影:2006.07.16 11:50


初稿:2003.12.30
追記:2006.07.18


ひとつもどります