ゲート 最近延長開業した中部横断自動車道の今のところの南側終点、南アルプスインターの料金所です。左の2つが出口、右が入口バリアで入口はETC/一般混在車線です。

 ここのページでは出口側の場合でしたが、今回は入口側に料金所事務所があったので、ゲート通過後の第2アンテナを見ることができました。アンテナの形式は料金所ゲートの天井に設置されているものと同じ、四角い箱状のものでした。

 有料道路流入時、入口料金所では第1アンテナ(料金所入る時にくぐる方)にて車載器(移動局)から車両情報が吸い上げられ、続いて入口情報が送信されてきます。この間車は本線に向かって移動していますがその間に地上側では車種判別処理が実行され、その結果が第2アンテナ(料金所先)を通して車種情報が送信されてきます(この時に車載器が「通行できます」と喋くります)。

アンテナ 左図はゲート先に設置された平面状のアンテナです。これは車種情報を(車載器に)書き込ます信号を下ろして来るとのことです。

 ここでは上の図の様に料金所の本線側ちょっと先に設置してありましたが、この手の形状で設置されたものは料金所のはるか手前にある場合もあり、例えば京葉道上り船橋(本線)バリア手前数100メートルに設置してあり、まっとうにカードがささっていれば「ETC車線を通行できます」と喋くります。館山道市原インター入口とかアクアライン木更津本線バリア手前にも設置してあます。


 車載器との通信はダウンリンク(基地局→移動局)5,795.000MHz5,805.000MHzの2波、アップリンク(移動局→基地局)はダウンリンク+40MHzの5,835.000MHz5,845.000MHzの2波を使用しています。ASK変調方式・スプリットフェーズ符号形式とのことで、変調速度は2,048.000kbaudとなってます。

 電波の型式はA7D(8M00A7D)、出力は10mW〜3mWと意外に低出力です。アンテナの種類は基地局側で4タイプあり、料金所に設置されるものはタイプ1とのことで、これの指向特性は上下角・方位角ともに±45°にて−20dB以下であることと定められています。偏波は右旋円偏波となっています。

 料金所側の設備は、
 ・無線局の種別 … 基地局
 ・無線局の目的 … 狭域通信用
 ・通信事項   … 有料道路の料金収受に関する事項
 ・通信の相手方 … 有料道路自動料金収受システムの陸上移動局
上記の様になっています。


撮影 2004.04.03 12:40頃
(料金事務所の方にお断りして、料金事務所敷地内から撮影させていただきました)

参考資料
 ・ARIB STD-T55 1.2版(有料道路自動料金収受システム)
 ・電波利用のホームページ → 無線局情報検索 (総務省)
 ・道路開通のパンフ(道路公団)

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 料金所手前に駐車場(たぶん来客用)があります。ここに車を停めて料金所と反対側を見ると山の向こうに富士山の特徴のある稜線が見えます。この日は晴れのいい天気でしたが、なんか富士山は霞んで見えましたが、この時期(4月上旬)では見える部分がすべて冠雪しており、手前の山とのコントラストがきれいでした。朝方や夕刻はもっとはっきり見えるのでしょうか?

 また料金所正面に見える(市やインターの名前どおりの)南アルプス連山が壁の様にたちはだかりこれまたいい光景でした。なお、南アルプス(ないしは白根)インター経由で八王子方面に向かうと多少遠回りになるのですが、双葉JCT直後に双葉サービスエリアがあるのでここでの休息を考えれば甲府昭和インターから流入するよりいいかも。

 双葉サービスエリアには富士山の良く見える展望塔(階段で、地上約30mまで)があり富士山はもとより甲府方面の眺望もいいですが、塔に設置されている極超短波帯の垂直設置八木宇田アンテナも幾つか観察できます。ついでに山梨放送送信所も隣にあり、鉄塔にワイヤーが走っているアンテナも良く見えます。

ひとつもどります