送信所全景 過日山梨経由で長野方へ出かけた際、岡谷から長野道を利用しました。松本IC付近ではNHKとSBCの中波送信所の鉄塔が見えてきますが、NHKの鉄塔にカバーが巻かれていました。時間も浅かったので松本ICで降りて見ました。

 当日は休日(文化の日)でしたので作業もお休みかと思っていましたが、長野道から見た際には鉄塔の上半分以上まで巻かれていたカバーがこの時点では半分を割っていました。また良く見ると鉄塔の梯子を作業員の方が上下に移動されていました。塗装工事の終段、塗料飛散防止ネットの外し真っ最中でしょうか。


頂部負荷の大きさ ここで見た容量冠の近くまで作業をされている方が昇ってました。籠状の容量冠の大きさもさることながら、足元にある支線の碍子の大きさもかなりなものです。


基部 鉄塔を囲む様にネットを巻いて、この中で紅白の塗装(ペイント)をなされていたのでしょうか?ラジオを第1放送の周波数に合わせて見ました…聞けたので送信しながらの作業だったのでしょうか?


基部足組み拡大 非接地型空中線ですので基部が絶縁されています。こういった環境に設置する足組みは木製です。建設工事現場でよく見かける足場単管(金属製)ではアンテナの動作に影響が出ると思います。また、作業員の方が鉄塔に昇る際に局舎屋上から鉄塔に移る時には木製枠を経由しているものと思います(基部の碍子には送信出力相応の電圧がかかっているので危険)。


最後のカバー 上の方のカバーは畳んで降ろしていましたが、基部付近にあったカバーはそのままの形状で降ろして行かれました。傍目で見ると鯉のぼりを降ろしているみたいでした…

 松本ICから近くまで来た時からおおよそ1時間経過していました。昨年見た時はそれほど紅白の塗装が痛んでいる様には見えなかったのですが、この様に定期的に塗装工事を実施し鉄塔の保守を行っているのでしょう。しかも送信しながらで。


全景 カバーが外された、青空に映えた紅白の鉄塔です。

参考 左図は2012年11月頃に、NHK菖蒲久喜放送所敷地内で鉄塔工事をしているところで見かけたものです。第一放送の送信空中線の敷地内にマイクロの鉄塔を新設しているところでした。強電界下において工事を行う際の対策について強電界、こと中波送信所付近の、あるいは空中線自体の工事を行う現場事務所(というか)現場そのもの掲示されているものの様です。掲示物の端面に粘着テープの痕が各地の現場で常に注意喚起をしている様に思えます。

 左図の掲示場所は300kW送信所でした。一方上記の局は1kW(第一、第二各1kW共用)ですが、それでも1kWの大出力局ですので電波防護については気をつけなければならない様です。また中波帯の空中線自体も大きい=地上高があるので、防護に加え高所作業についての注意も同時に必要になるのでタイヘンな作業かと思います。電気工事で言うと活線作業に相当しますので、是非安全に留意して作業に従事していただきたく思います。


撮影:2007.11.03 11時頃〜12時過ぎ
初稿:2007.12.25
追記:2013.04.10(誤記訂正 接地→非接地、ごめんなさい 写真1枚追加 撮影2012.11.11 11時頃)

ひとつもどります