鉄塔全景 左図は飯田市から天竜川上流方へ約25キロ(伊那市からは下流方約10キロ)ほど離れた場所に設置してある、NHK長野放送局の駒ヶ根ラジオ中継放送所の鉄塔です。

 駒ヶ根市は伊那盆地のほぼ中央に位置します。伊那盆地を南北に通過する中央道沿道のNHK(中波)ラジオ送信所の配置は北側から伊那・駒ヶ根・飯田となっており、飯田の1kW以外は100Wの局となっています。


局舎 局舎は2棟ありました。左の方の建物は危険物の表示がありましたので自家発電用の燃料が収納されているのでしょうか?中継回線受信用とおぼしき空中線は円柱独立設置で、パラボラの下側に吊り下げられた八木宇田アンテナがここでのポイント、でしょうか?


鉄塔基部 局舎屋上にある鉄塔基部には基部碍子・放電ギャップ・オースチントランスの3点セットが観察されました。


頂部負荷 低い方の周波数はきれいに並んだ999kHzですので波長は約300mになります。一方、鉄塔高は65mで単純にλ/4の垂直接地アンテナとしても75m必要になりますので容量冠(頂部負荷)が設置してあります。この局では素直な環状構造になっていました。


プレート 左図は基部付近に貼付されている銘板です。「協会」のかいの字が旧字体になっているところが時代を感じますが、それでも昭和36年12月製だそうです。幾度か塗装補修をしたり、下のプレートにある様に支線更新もなされている様ですが、開局から半世紀近くを過ぎて尚黙々と駒ヶ根周辺地域に放送波を送信しています。


看板 敷地フェンス近くにあった局のあらまし看板です。局名はかろうじて読めますが、肝心の施設のあらまし部分が…風雪に耐えかねている様でした…。


NHK長野放送局(看板にある松本放送局は1988年に松本支局となりました。)
駒ヶ根ラジオ中継放送所 ラジオ第一放送 999kHz(100W)・第2放送 1,512kHz(100W)


撮影 2009年6月13日 16時頃
初稿 2009年7月26日

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