諏訪湖(岡谷)から中央道を下って行くと、岡谷JCTから暫くは山間部通過ですが伊北ICを通過する頃はだいぶ開けた風景になります。岡谷から24km程で伊那ICになりますが、そのIC手前で進行方向前方やや左側に紅白の鉄塔が見えてきます。

 左図は(JR飯田線)伊那市駅西側にある春日公園(春日城跡付近)に設置されているNHK長野の伊那ラジオ中継放送所です。中央道から見えていたものです。局舎は春日公園(手前の緑地)の隅に佇んでいる様相ですが、中波ラジオ送信所の鉄塔(約70m高)が目立ちます。


 鉄塔は局舎の屋上に基部を設けたもので、絶縁碍子・銀玉(スパークギャップ)・知恵の輪(オースチントランス:塔頂の航空障害灯への給電用トランス)が良く見えます。


 左図は塔頂です。低い送信周波数であるここなどでは容量を大きくするため籠状となっていましたが、頂部負荷はリング状のスマートなものでした(2羽のカラスと大きさを比較してもそんなに大きくない)。リング中央付近に航空障害灯があります(塔の中間付近にも2基設置してありました)。上図のオースチントランスによって給電された電力で点灯しています。


 局舎はシンプルにロゴがペイントされている、よく見る格好のものでした。一方で中継回線のよく見るパラボラはありませんでした。有線経由なのかも知れませんが、局舎の隣に銀色の鉄塔の上部に平面アンテナ(?)が設置されていました。このアンテナの給電線がしっかりとした構造で局舎に引き込まれていましたので、もしかしたら中継回線用なのかも知れません。


 局舎を囲んだフェンスのところに局舎案内看板が設置されていました。興味深い内容が記述してありますが、ちょっと読み難いのが残念でした。この看板より空中線の名称が頂部負荷付垂直形円管鉄柱と教えてもらいました。



NHK第一 1,341kHz(100W)
NHK第二 1,539kHz(100W)

撮影 2008年8月13日 11時頃
初稿 2008年8月20日

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