鉄塔全景・松尾上溝方から 左図は天竜川(…の天竜舟下りスタート地点)から西へ約1キロほど離れた場所に設置してある、NHK長野放送局の飯田ラジオ中継放送所の鉄塔です。

 SBC鼎送信所からは東へ2キロほど離れています。最寄駅はJR飯田線伊那八幡となります。SBCに比べ比較的郊外に位置し、周囲は水田が目立ちます(田植えが終わったばかりで、苗がきれいに並んでいました)。


案内看板 送信所敷地の門の前に設置してあった施設のあらまし看板です。エリアを超えて愛知(の一部)までも受信可能となっている様です。


鉄塔基部 あらましによると第1第・2共用です。送信周波数は第1が621kHz、第2が1,476kHzと約2.4倍の差がありますが、共用しています。鉄塔基部には基部碍子・放電ギャップ・オースチントランスの3点セットが観察されました。


頂部負荷 低い方の周波数は621kHzですので波長は約483mになります。鉄塔高が100mちょいでこの周波数においての必要長に届きませんのでそのぶん大きな容量冠(頂部負荷)が必要になります。左図は籠状構造になっており、中波放送の低い方の周波数で送信している局において良く見かけます。

 この頂冠もSBC伊那と同じく籠状構造体の一部に棒状碍子が挿入されており、SBC鼎の様に全てのフレームが鉄塔に接続されていない構造でした。


受信空中線全景 左図は一番下の支線のちょっと下側から展張されているワイヤー全景です。送信鉄塔は3方向5段の支線で支えられていますが、左図はそれとは関係ない様な状態です。


鉄塔取り付け部 鉄塔からの引き出し部分を拡大して見ました。支線は鉄塔と一体化しているツバに接続されていますが、こちらは鉄塔にバンドを巻き、ここから直列に2本の波型碍子で絶縁してワイヤーを引き出し、さらに数m離れて波型碍子を1本挿入しています。この波型碍子から左手方が主要部分と成る様です。


端末部と3素子八木宇田 上図の左手方の末端部分です。波型碍子の先は電柱の裏側に回ってしまっているのでどこに行っているかは不詳ですが、これはオンエアのモニタ用(受信用)空中線でしょうか?

 波型碍子の上に設置してある3素子の八木宇田アンテナ、3つの素子それぞれが(径の)異なったものとなっており、ここで見た耐雪アンテナでしょうか。第1導波器にカバーを設けるとありますので、画面左手方に指向性がある様です。


撮影 2009年6月13日 11時頃
初稿 2009年7月17日

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