天竜川に沿って伊那市から国道153号(三州街道)を南下すると飯田市に至ります。伊北(辰野町)付近よりほぼ天竜川に並行しているこの国道は飯田市で天竜川と離れ、山の中を名古屋に向かいます。飯田市内を通過する国道153号は市内中心部(JR飯田駅周辺)を大きく迂回するバイパス道路で、この付近は片側2車線となっています。

 左図は(飯田から少しの間天竜川に沿ってさらに南下していく)国道151号分岐インターの少し先にある飯田維持出張所にあるマイクロの鉄塔です。鉄塔には2方向に開口しているレドーム付きパラボラが設置されています。左側のアンテナと右側のアンテナの径に差があります。仮に回線の周波数が同一帯域とすれば開口径の大きい方が利得大(という例が多い)ので、左側方面の対向局までの距離>右(手前)方面の対向局までの距離…でしょうか?

 左図は上図右手方に見えている2枚の標識のうち、施設の名称を示しているものです。矢印に従って左折すると出張所となりますが、出張所前(敷地の外)にパーキングエリアも併設してありますので安心して駐車でき周辺の見物もできます。

 左図は鉄塔の開口アンテナ付近を拡大したものです。左側のアンテナから(フレキシブルな)導波管が引き出されなだらかな曲線を描いて上方に向かっているのが見えます。手前の少し開口径の小さいアンテナからの導波管と併せて鉄塔中心部に集線され、建屋内の端局装置に接続されていることと思います。左側、手前のアンテナ表面に水垢の様なスジが付いているのが見えます。風雪に曝されつつも対向局と通信している様子が伺えます。

 鉄塔に重なって見難くなっていますが、UHF帯・VHF帯の八木宇田アンテナもありました。テレビ受信用、でしょうか(飯田地区、アナログ放送はNHK総合・教育テレビと信越放送がVHF、長野放送と長野朝日放送とテレビ信州がUHFとのことです)。

 出張所からすこし坂を下る(北上して行く)と進行方向右手方に左図の様な風景が広がります。紅白の鉄塔はNHK飯田ラジオ中継放送所です。画面左に写っているのは飯田線の電車、(フレームアウトしていますが)画面右方に放送所最寄り駅の伊那八幡駅があります。


撮影:2009.06.13 14時前
初稿:2009.07.01

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