送信してるところ 路側ラジオ(東名高速・中央道)のページでは路側ラジオ放送のアンテナとして漏洩同軸ケーブルが使用されていましたが、国道20号線の路側ラジオは左図の様なワイヤーアンテナで送信している様です。通過時、1,620kHzを受信するもシーンとしていましたし、このアンテナの数100m手前(甲府より)に設置してあったラジオの案内標識(電光式)が消えてましたので常時送信(放送)はしていないのかも知れません。

 高速道路の路側ラジオの送信アンテナはエレメントを道路に沿って敷設しており、道路に沿って放送エリアを確保しています。この局は1点に送信点を設置して、その前後をエリアにしています。この付近は既に山梨県と長野県の県境に近く、国道20号は釜無川(富士川)に沿って走っています。左右は山に囲まれているので自ずとサービスエリアは道路の前後になるものと思います。

 アンテナの形式名称は不詳ですが、マストに沿ってエレメントを展張し、その中央部に給電をしていました。傍目で見ると垂直ダイポールアンテナの様に見えましたが、中央の給電部からエレメントが2本張られています。この2本は平行でなく、給電部では1本に集約され、アンテナの上下端に行くに従い広がって行きます。エレメント端では絶縁されることなくバーに接続されていました。給電部の上下で三角形ループエレメントを形成している様にも見えました。

 左図は左手にある国道20号線を県境方面に向かって見た状態です。左手側が山、右手側に釜無川が流れています。ここから右手方約2〜3キロ離れて中央線(小淵沢駅)や中央自動道(小淵沢IC)が走っています。この場所からおおよそ5〜600m先に釜無川にかかる橋がありますが、これが県境となり、その名の通りの新国界橋です。山梨・長野県境でもありますし、関東総合通信局と信越総合通信局の境界でもあります。


全景 国道20号に沿って走っているわき道より見上げた感じです。

追記 2005.11.06

給電部 給電部を拡大してみました。ますます(垂直)ダイポールのバランの様に見えてしまいます。右手方に伸びている給電線は同軸ケーブルらしかったです。給電部から出たワイヤーは数十センチの部分で2又に別れ、上記で書いたようにアンテナ端に行くに従い広がっていきます。なお、給電部から出たワイヤはねじ止めされている2本のエレメントのクランプ金具の先で開放状態になっていました。


エレメント終端部 左図は下側のエレメントの終端部です。上側のエレメントも遠目で見て同様な処理がなされていました。金属バーの様ですので、エレメント自体はループ状態になっています。そのバーもが腕木(鉄製の様ですが…)に接続され、更に支柱に固定されていました。バーと腕木の間に白い棒状のものがありますが、これが絶縁物でないとエレメントと支柱が電気的につながってしまうと思うのですが…

 低い周波数(ローバンド)のアンテナは支柱(タワー)自体もアンテナとして動作させる(タワードライブ)方式の空中線も多数ありますので、見た目だけではなんか判らなくなってきました。


見上げて見ました 左図は真下から見たものです。接地型アンテナではない様なのでこの構図で見ることができました。なお、局舎と支柱はフェンスに囲まれた部分にありました。

プレート 送信機が収納された函に、局名が表記されたプレートが貼られていました。路側白州局とありましたが、周波数・出力などの記載されたものは見当たりませんでした。山梨県にあるのですが、管理は長野国道事務所とのことです。以前ここは北巨摩郡白州町でしたが市町村合併で北杜市になりました。地名は北杜市白州町になりますので特に違和感はないと思います。

撮影 2005.09.03 午前9時前


北杜市羽村市は姉妹都市の関係にあります。


初稿 2005.09.11
追記 2005.11.06 全景追加

ひとつもどります