見上げた感じ 国道274号の道の駅(樹海ロード日高)に隣接している日高町役場にあったオフセットパラボラです。北海道庁?関係の衛星回線…受信用でしょうか。衛星回線受信用(衛星放送受信用も含めて)良く見かける構造だと思います。1次放射器からは同軸ケーブルが出てるのでこれはコンバータ内蔵のものの様です。ものの本によるとこの構造はメインローブの邪魔にならない様になっているとか。その関係で開口効率が良く、また散乱によるサイドローブや交差偏波成分の劣化や反射波によるVSWRの劣化が少なくなるともあります。

 さらにこの構造だとおわん(反射鏡)の角度を上方に向ける必要がないので降雪の際に有利と聞きます。この写真の撮影時は春先でしたが、今時分この地域(日高山脈の谷間)では結構な降雪があるかと思います。衛星にもよりますが、おわんを上にむけると必然的にそこに雪が積もりますので、その除雪も一苦労かと。そうするとなるべく自然任せに雪が落ちるようにこんな構造のものを採用するのでしょうか?おわんの裏面とか見るの忘れましたが、もしかしたら融雪用のヒータなんかあったりして…

 それと放射器の付け根部分に小さな物体が付いてますが、これも放射器(withコンバータ)なんでしょうか?もし他の衛星と方位がほぼ同じであれば1次放射器の仰角とか取り付け位置の変更だけでおわんの共用が可能なんでしょうか…?? でも正体不明です。

 おわんてっぺんの針状のものはここに鳥がとまるのを防ぐためでしょうか?鳥のフン害も反射面には好ましくないでしょうから。


撮影 2001.04.15 14:42


別角度(正面)から このアンテナについて追補…

 上図のものをほぼ正面から見たものを左に示します。これ、自治体衛星通信機構のVSAT局用だそうです。また放射器の付け根の部分にあるものは降雨と外気温を検知し、それによって反射板や放射器を暖める融雪ヒータを制御するセンサーとのことです。放射器の下にある箱がヒータ、ということは裏に回ってみたら反射板のヒータもあったことでしょう(もう見に行くことは困難ですが…)。

 またおわんのてっぺんの針状のものはハリケードと称する鳥避けとのことで、場合によっては放射給電部(フィード)にもこれを取り付けることもあるとのことです。なんでも給電部のカバー(フィーンホーンカバー)がつっつかれて破れる事があるとか。フン害なんてのはまだマシな方ですね。

 上記についてはてんしゅう様よりお教えいただきました。ありがとうございます。

追記 2003.02.28


撮影 2001.04.15(上と同じ)


ひとつもどります