鉄塔全景_内陸方から 利根川河口から154kmのところ(ここから更に20キロほど上流)に利根大堰があります。この堰から利根川の水を見沼・武蔵・埼玉・行田(以上埼玉県)・邑楽(群馬県)の各用水路へ導水しています。この堰には利根導水総合事務所があります。

 左図は利根導水総合事務所から2キロ程度離れた場所から見た、事務所にある紅白のマイクロ鉄塔です。周囲は水田や畑で広々としているため、75m高の鉄塔が一際目立っています(左方にも自動車電話基地局の鉄塔が見えてますが…)。


鉄塔全景_大堰含む 上図の場所から利根大堰の近くにある見沼元圦(もといり)公園まで移動、ここから事務所脇を通り利根川(右岸)堤に上がります。この付近の堤はサイクリングロードになっています。川に沿って1キロほど歩き、鉄塔と堰を同時に見たのが左図。鉄塔高もさることながら、12門の水門を擁する全長500mの大堰も圧巻でした。


鉄塔全景_堤方から 折り返し、再度事務所近くまで戻ってきます。利根川堤方より鉄塔を見たものです。5段のリングに各対向局方に開口したパラボラ(レドームあり)と八木宇田空中線が設置されています。


鉄塔上部 塔頂側のリングに実装されている部分の拡大。ここの鉄塔には河川事務所の鉄塔にあった様なキノコ(の様なもの)がなく、シンプルな中継回線の鉄塔という感じです。塔頂には避雷針がスラリと設置されています。この避雷針までの地上高が79m、ここの海抜高23mを加え、標高102mの構造物となっています。


鉄塔中間部1 白い部分のリングの拡大。堤側から見ると鉄塔に隠れてしまってましたが、陸上区間対向局向けのが2基…同じ方を向いているのでダイバーシチ設定でしょうか?埼玉県北部は水田が多いので稲作期間中と休田期間中は大地の状況(水面がある、乾燥地である)が変わるのでマイクロの伝播状況(フェージングなど)も変化する…とかでしょうか。


鉄塔中間部2 白いリングは上図の下側のものです。一番下のリングには4素子八木宇田アンテナ(放射器が折り返しダイポール型式)が垂直設置されています。


鉄塔基部 鉄塔下部にある局舎に引き込まれる給電線群です。ケーブルラックに収納されているのはフレキシブル導波管の様です(なだらかにカーブしている)。


沈砂池 利根大堰の取水口から導水された水は管理所(マイクロ鉄塔のある所)の近くの沈砂池より5方面に分水されます。左図は利根川を背に沈砂池方を見たものです。それぞれの導水路に水路名が示されており、右方は見沼代用水路となっています。この見沼代用水路は久喜市菖蒲町(旧菖蒲町役場)付近を通過しており、ここに小振りながらマイクロ鉄塔を構えた見沼管理所があります(NHK菖蒲久喜送信所も近くです)。



利根導水総合事業所

撮影:2012.04.01 14〜15時頃
初稿:2012.06.02


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